
消費税の増税を機会に、車の維持費を少しでも抑えたいと思うのは当然のことです。そのために、これまでの買い替え時は、新車ばかり購入していたにも関わらず、今後は中古車を購入しようと検討される方も少なくないと察します。
中古車を購入しようとする場合には、概ね2つの方向性があります。
① 同じモデルの新車に代えて、中古車を購入する方法
② 中古車のモデルの中から、自分の目的に合った中古車を購入する方法
いずれにせよ、中古車は、新車を購入するよりは、車の維持費が安くなることが期待できます。中古車は、確かに車両代金は新車に比べて安いのですが、維持費ということで考えると必ずしも安くなる訳ではありません。
では、次の同一モデルの同一グレードで新車と中古車の5年間の維持費をそれぞれ比較してみたいと思います。(消費税の増税を考慮していません)
新車
ホンダ フィット・ハイブリッドL
H/SENSING 1500CC FF
車両代金 2,009,880円(税込み)
燃費:34.0km/ℓ
中古車(平成26年式、3万8,000キロ)
ホンダ フィット・ハイブリッドLパッケージ
1500CC FF
中古車車両代金 1,198,000円(税込み)
燃費:26.4km/ℓ
5年間の維持は、新車が約210万円、中古車(5年落ち)が約218万円となり、新車の方が少し安いという結果になりました。主な理由としては;
1) 新車には、エコカー減税とグリーン化特例があり、税金が安い。
2) 燃費は、新車の方が低い(燃費は年々進化しています)。
3) メンテナンス・修理は、新車の方が安い。
4) 任意保険は、車両保険を付保すると中古車の方が安くなる可能性がある(安全装置が年々進化し、対人、対物、搭乗者保険は新車の方が安くなる可能性がある)。
5) 5年間維持する場合、新車は車検が2回だが、中古車は3回となり、中古車の方が車検代は高くなる。
従って、中古車の方が必ずしも維持費が安くなる訳ではなく、車種・モデルで異なるということが考えられますので、新車を購入するか、中古車を購入するかは慎重な判断が必要となります。
※上記の5年間の維持費の表は、維持費の算出方法の考え方を示したもので、必ずしも各数値が正しいとは限りません。
(次回に続く)
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Posted at 2019/07/29 17:49:58 | |
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