
1. 電費について
電気自動車の燃費は、以下の様に表示されています。
(例)15kWh/km
「kWh」とは、あまり馴染みがないかも知れませんが、「キロワット時」と読み、1キロワット(1kW=1000W)の電力を1時間(1h)消費した時の電気量を意味します。では、1kWh当たりの電気代は幾らかということになりますが、ここでは、取り敢えず、平均27円(税込)と考えて下さい。1000Wのエアコンを1時間使用したら電気代は、27円という事になります。(実際は、もっと低いかと思います。)
日産の電気自動車リーフ(S)は、
燃費:155Wh/km
となっています。すなわち1キロ走行するのに、155Wh(=0.155kWh)×27円=4.2円の電気代ということになります。
これに対して、日産のノート(S)は、
燃費:28.4km/ℓ
となっていますが、1.0km/0.036ℓ(=1ℓ/28.4km)という風に置き換えますと、ガソリン1ℓ=160円として
160円×0.036ℓ=5.6円がガソリン代になりますので、電気自動車のリーフは、ガソリン車より、燃費が良い(4.2円 > 5.6円)ということが分かります。
この様に、ガソリン車との燃費比較は、ガソリン車の燃費を1.0km当たりの必要なガソリン代に転換することで比較が可能となります。
もっとも、電気代は、充電器・充電場所等で異なりますので、上記27円をケースバイ・ケースで置き換えることが必要となりますので、計算はやや煩雑となってしまいます。また、自宅に充電装置を設置する場合は、5~10万円のコストがかかりますので、このコストも考慮して燃費計算する必要があります。
よって、電気自動車の燃費は、実際に使用する予定にある充電器・充電場所等に従った、1単位当たりの価格で計算する必要はありますが、電気自動車の燃費は、ガソリン車より優れていると予想できます。
結論として、燃費の観点からは、 電気自動車(EV) > ガソリン自動車(HV、PHV含む)と判定できます。
(参考)充電所数の推移
電気自動車の懸念点としては、充電器・充電所数が少ないということでしたが、充電所数は着実に増加しており、2019年度現在、給油所(ガソリンスタンド)は、29,637箇所まで減少し、充電施設の数は、30,394箇所まで増加し、初めて逆転現象が生じました。
(表12)給油所数と充電器数の推移
(以下、次回に続く・・・)
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Posted at 2022/09/14 13:15:00 | |
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