
最近の車の販売広告では、月々のお支払い9,800円からというパターンのうたい文句が良く見られます。もっとも注意深く見るとボーナス払い併用があり、頭金の設定もありますので、このうたい文句自体は、購入者に響くものとは言えません。
メーカー系ファイナンス会社は、今後、残価設定ローンまたは個人リースの比率を増やしたいと公表していますが、これは携帯電話の月々支払いを参考・対抗しています。
以下の表は、ホンダ・フィットとマツダのアクセラスポーツを3年毎(50年間で17回、車を購入)、5年毎に買い替え(50年間で10回、車を購入するとします)、それぞれの期間に対応する3年間のローン、5年間のローンで購入した場合のシミュレーションですが、通常のローンと比較すると残価設定ローンがお得なことが分かります。
この表で注意すべき点は、フィットもアクセラスポーツも自動車取得税・重量税がエコカー減税の対象となりゼロとなっていること、車の購入時に支払う付随費用は、登録の代行手数料のみとして計算していることです。
残価設定ローンでも、フィットとアクセラスポーツでは両車とも車両代金はほぼ同じですが、
残価率と金利の違いにより、50年間での支払総額に大きな差が生じています。
この様に、残価設定ローンは、車の買い替えサイクルにもよりますが、上手く活用すれば、消費者にとって大きな味方となり得ます。
ただし、残価設定ローンは、諸条件があり、ファイナンス会社でも取り扱いが違いますので、充分に理解・納得した上で活用していくことをお願いします。
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Posted at 2018/10/24 16:51:38 | |
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