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2022年09月14日 イイね!

車の経済学(51) 電気自動車の経済学②「燃費と電費」

車の経済学(51) 電気自動車の経済学②「燃費と電費」1. 電費について
電気自動車の燃費は、以下の様に表示されています。

(例)15kWh/km

「kWh」とは、あまり馴染みがないかも知れませんが、「キロワット時」と読み、1キロワット(1kW=1000W)の電力を1時間(1h)消費した時の電気量を意味します。では、1kWh当たりの電気代は幾らかということになりますが、ここでは、取り敢えず、平均27円(税込)と考えて下さい。1000Wのエアコンを1時間使用したら電気代は、27円という事になります。(実際は、もっと低いかと思います。)

日産の電気自動車リーフ(S)は、

燃費:155Wh/km

となっています。すなわち1キロ走行するのに、155Wh(=0.155kWh)×27円=4.2円の電気代ということになります。

これに対して、日産のノート(S)は、

燃費:28.4km/ℓ

となっていますが、1.0km/0.036ℓ(=1ℓ/28.4km)という風に置き換えますと、ガソリン1ℓ=160円として
160円×0.036ℓ=5.6円がガソリン代になりますので、電気自動車のリーフは、ガソリン車より、燃費が良い(4.2円 > 5.6円)ということが分かります。

この様に、ガソリン車との燃費比較は、ガソリン車の燃費を1.0km当たりの必要なガソリン代に転換することで比較が可能となります。

もっとも、電気代は、充電器・充電場所等で異なりますので、上記27円をケースバイ・ケースで置き換えることが必要となりますので、計算はやや煩雑となってしまいます。また、自宅に充電装置を設置する場合は、5~10万円のコストがかかりますので、このコストも考慮して燃費計算する必要があります。

よって、電気自動車の燃費は、実際に使用する予定にある充電器・充電場所等に従った、1単位当たりの価格で計算する必要はありますが、電気自動車の燃費は、ガソリン車より優れていると予想できます。



結論として、燃費の観点からは、 電気自動車(EV) > ガソリン自動車(HV、PHV含む)と判定できます。

(参考)充電所数の推移

電気自動車の懸念点としては、充電器・充電所数が少ないということでしたが、充電所数は着実に増加しており、2019年度現在、給油所(ガソリンスタンド)は、29,637箇所まで減少し、充電施設の数は、30,394箇所まで増加し、初めて逆転現象が生じました。

(表12)給油所数と充電器数の推移



(以下、次回に続く・・・)

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Posted at 2022/09/14 13:15:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2022年09月13日 イイね!

車の経済学(50)

車の経済学(50)令和4年9月12日車の経済学(50)
電気自動車の経済学①「はじめに」

半導体不足の環境下、新車の販売台数が停滞していますが、電動車(=HV+PHV+EV+FCV)およびその中でも電気自動車(EV)の販売台数が確実に伸びています。とは云うものの電気自動車(EV)の販売比率は、2022年8月度で、乗用車販売台数の2.7%に過ぎません。



さて、もし読者の方が、「いつ電気自動車を購入しますか?」と質問された場合、「今でしょ!」または「次の買い替えの時でしょ!」と即時に回答される方は、ごく僅かな方かと察します。
「では、どのタイミング購入しますか?」と質問されたとしても、明確に回答される方も少ないものと思います。今現在、多くの方が、「ガソリン車 > 電気自動車(EV)」という評価基準をお持ちかと思います。そこで、「電気自動車(EV) > ガソリン車」と逆転した評価ができて始めて、電気自動車(EV)の購入を検討され、実際に購入されるのは、さらにその後ということになるかと思われます。
最近の調査(乗用車市場動向調査(2021年))によると、電気自動車(EV)に対する懸念点は以下の通りとなっています。(複数回答あり)



上記の調査結果は、ともかくとして、「電気自動車(EV) > ガソリン車」という評価は、個々の消費者の自動車に対する価値観・実用性・乗り味・経済性等によって大きく異なるものでありありますので、いつ頃、どのタイミングで「電気自動車(EV) > ガソリン車」という評価ができるのが、いつなるのかは一概には予測がつきません。
そこで、今回は「電気自動車の経済性」という観点のみに絞って、いつ、どのタイミングで電気自動車(EV)の経済性がガソリン車の経済性を超えるのかを探ってみたいと思います。電気自動車(EV)の経済性を論じる前に、電気自動車(EV)の特性として;

1. 車種が少なすぎる!
電気自動車の経済性を考える前に、まず、多数のメーカーが電気自動車(EV)を1車種しか販売しておらず、複数の電気自動車の車種を販売しているメーカーは、7社に過ぎません。2035年以降の全ての新車販売は、電気自動車(EV)のみと規制した国もあるものの、その実現性は確かとは言えない上、今後、電気自動車(EV)の開発が急激に進むとも予測できないのが現状です。



嗜好性が高く、個性を求められる自動車としては、車種の選択肢が少ないのは致命的な欠点であることは言うまでもありません。

2. 価格が高すぎる!
電気自動車(EV)の価格は、あまりにも高すぎると云えます。特に、経済性の高い軽自動車の販売比率(約40%)が多い日本としては、電気自動車(EV)と軽自動車の価格差が大きすぎて、軽自動車から電気自動車(EV)に買い替えるということは、容易ではありません。(もっとも、軽自動車に沢山の電気自動車(EV)が販売されれば話は別ですが・・・)維持費用がそれだけ安くなるという訳でもなく、耐用年数が長くなるということでもありません。
ガソリン車は辞めたとしても、選択肢としては、電気自動車(EV)の他にも、ハイブリッド車(HV)とプラグイン・ハイブリッド車(PHV)がありますので、環境に配慮するという世界的な命題は受入れなければならないものの、自己の懐(ふところ)を鑑みて、今すぐに、電気自動車(EV)という訳にはいきません。



3. ガソリン車と電気自動車(EV)の比較が難しすぎる!
これまでガソリン車を購入する時の車選びのポイントを、思い出してみましょう!まずは、小型車(2000CC未満)、または普通車(2000CC以上)、もしくは軽自動車と排気量の大きさを決めるのが先決という方が多いかと思います。電気自動車(EV)は、排気量がゼロということになってしまうので、仮に車種が少ないとしても、果たしてどのクラスの電気自動車を選択すれば良いのか、悩んでしまうのではないのでしょうか?
燃費も車選びの重要なポイントになりますが、ガソリン車は、1リットル当たりの走行距離が分かりますので、ガソリン間の横並びの比較が簡単です。一方、電気自動車(EV)は、「電費」ともいいますが、1キロ走行する時の消費電力量(Wh/km)で表記されていますので、ガソリン車との比較が容易で無い上、電気自動車(EV)の燃費を消費電力量で判断することの経験がありませんので、戸惑いがあるかと思います。

以上、現段階で、電気自動車(EV)を直ぐに選択するには、まだ機が熟していませんし、火中の栗を拾いかねません。車は高価な買い物ですし、電気自動車(EV)は、さらに高価な買い物となります。しかしながら、やがては、新車の販売のほとんどが電気自動車(EV)となる時代を直ぐそこに迎えていることも事実ですので、いつかは電気自動車(EV)を迎え入れなければなりません。
今回の筆者のブログは、「電気自動車(EV)の経済学」というテーマで、連載して、電気自動車(EV)の経済性を説明させていただきます。読者の方には電気自動車(EV)の経済性をご理解いただき、今後の電気自動車(EV)への買い替えまたは購入のタイミングを自分なりに探って頂ければ幸甚です。2050年のカーボンゼロを迎えるにあたり、電気自動車(EV)は、進化していく事に疑いはありません。

(以下、次回に続く・・・)

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Posted at 2022/09/13 14:44:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ

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「車の経済学(68) 走行距離課税の経済学⑤ http://cvw.jp/b/2877098/46622881/
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カー・エコノミストの田理順(でん りじゅん)です。 BMWに約10年間乗りましたが、度重なる故障(何回ものランプ切れ、冷却水漏れ、オイル漏れ、パワーウィン...
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