
残価設定ローンを活用する方が増えています。メーカー系ディーラーでも残価設定ローンの比率を5割位まで高めたい意向がありますので、今後、車をローンで購入する場合、セールスマンに勧められることと思います。
しかしながら、この残価設定(型)ローンには、残価が保証されるクローズエンド型と残価が保証されないオープンエンド型があり、オープンエンド型は、ローン最終支払時に大きな出費を強いられる可能性があります。
5年後の車の下取り価格(または売却価格)を予想するのは困難で、マイナーチェンジ/新型車が登場すれば大幅に下取り価格が低下してしまうことを想定しなくてはなりません。
以下の残価設定ローンの支払例は、BMWの318i(車両本体価格4,690,000円)の広告から引用したものですが(左側の2列)、BMWの場合、クローズエンド型をフューチャーズ・バリューローンと呼び、オープンエンド型をバリューローンと呼んでいます。
前者が金利2.29%で、後者が金利1.99%といずれも特別金利が適用されています。クローズエンド型(フーチャーズ・バリューローン)の5年後の据置価格は、955,370円(残価率20.3%)となっています。なお、どちらのローンも頭金サポート15万円の特典がついています。
この表を見ても分かりますが、クローズエンド型とオープンエンド型のどちらを選択するかは極めて判断が難しいかも知れません。
支払額合計は、さほど大差ありません。そこで、オープンエンド型のバリューローンを選択し、最終支払額をクローズエンド型の場合の955,370円に設定した場合(一番右の列のバリューローン(応用)を参照願います)には、金利(1.99%)の効果もあり、支払額合計を低くすることが出来ます(4,816,087円)。
残価設定ローンを上手い活用方法は、クローズエンド型の残価保証額を最低限確保しておき、もし買取業者が残価保証額よりも高く車を買ってくれるなら、その買取業者に売却すれば、リスクヘッジができ、かつ売却利益を得る可能性もあります。(次回に続く)
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Posted at 2018/11/29 15:29:22 | |
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