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2022年10月12日 イイね!

車の経済学(58) 中古車の経済学②(中古車の価格の決まり方)

車の経済学(58) 中古車の経済学②(中古車の価格の決まり方)中古車の価格を構成する基本的な要因は、以下の通りと考えられます。

A)主として、経過年数と走行距離の2つとなります。 以下の表4は、3年経過および5年経過したそれぞれの車の走行距離別(横軸の単位:1万km)に見た中古車の販売価格のマトリックス表となります。例えば3年を経過した自動車で走行距離が1万kmだったら、価格が5万円アップ、走行距離が6万kmだったら、価格が10万円ダウンという見方になります。

(表4)



B)車検の直前・直後で価格が増減します。

以下の表5は、車検までの残り月数別に応じて中古車の販売価格が増減することを示したものです。車検まで3カ月しかない車は、価格が5万ダウン、逆に車検まで23ヶ月ある車は3万3千円アップという見方になります。

(表5)



C)オプション、ボデイカラーで価格が異なる可能性があります。

本革シート、電動サンルーフ、カーナビの有無、ボデイカラー(パールホワイト、ブラック)
は、下取り・買い取り価格が高くなる可能性があります。

D)1オーナー、2オーナーそれ以上で価格が異なります。

1オーナーの中古車の人気がありますが、どういう前オーナーがどういうメンテナンスを施していたかが重要な問題となります。整備手帳、メンテナンス・ノートを良く確認することが重要となります。

E) 事故の有無

事故歴のない中古車が望まれますが、事故車の場合、販売業者からの何らかの開示がありますが、事故の内容を確認(基本性能に関わる事故だったのか、バンパーを交換した程度の軽い事故だったのかどうか)する必要があります。いずれにせよ、見かけでは、評価が大変難しいことになります。

F) 認定中古車

一例としてですが、トヨタ認定中古車は「総合評価」と「外装・内装の評価点」に分けられます。クルマの「総合評価」をS~Rの11段階で評価。「外装および内装」は、それぞれA~Eの5段階で評価しています。基準をクリアしている車は、「車両検査証明書」が発行されています。


(表6)【総合評価】


(表7)【外装および内装】


(表8)【車両検査証明書・見本】



F) 中古車ディーラーの粗利益(マージン)は、非公表ですが、車の経過年数が大きくなればなるほど粗利益が大きくなる傾向があります。年数が大きく経過した中古車は、ヤフオク等の個人売買で購入するのも一つの選択肢かもしれません。


(表9)経過年限毎の粗利益(マージン)





(次回に続く)

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Posted at 2022/10/12 07:56:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2022年10月11日 イイね!

車の経済学(57)中古車の経済学①(中古車の価格推移)

車の経済学(57)中古車の経済学①(中古車の価格推移)今回から7回の連載で「中古車の経済学」を掲載します、宜しかったら、ご拝読頂ければ幸甚です。

露・ウクライナ戦争の勃発を起因とした半導体不足により、自動車メーカーの新車の製造・販売は大きな打撃を受け、今現在も発注後の納車が2~3ヶ月後という実態が続いています。この反動を受け、短期間で(在庫があるため)納車される中古車が見直され、中古車市場が活況を呈しています。

中古車市場が新車市場と大きく異なるのは、私たち消費者が、売り手と買い手という2側面から市場参加者になるという点にあります。新車市場では、新車にはメーカー希望小売価格という絶対的な指標がありますが、中古車市場では、売りにせよ・買いにせよ相対的な指標しか存在しません。中古車は、新車と異なり、世の中にたった1台しか存在しませんので、価格表という概念がなく、相対取引の業者が提示する価格を消費者が自分で、高い、安い、妥当であるかを判断しなければなりません。

以下の表1は、リクルート社の調査結果ですが、中古車の購入価格は、2015年には116万9千円だったのが、2021年には155万円と32%に上昇しています。


(表1)「カーセンサー中古車購入実態調査2021」)



一方、以下の表2は、中古車オークションの最大手であるユー・エス・エスのオークションにおける1台当たりの成約価格の月次推移ですが、ここ(1年以上)継続して、前年対比10%以上の上昇率で推移しています。


(表2)オークション成約価格の月次推移



さらに一つのモデルに絞って中古車の販売価格を追ってみます。トヨタのヴェルファイアですが、それぞれ2019年モデルおよび2018年モデルの中古車の販売価格は、半年前および1年前に比較して、凄まじい値上がりを見せています。(「中古車ファン調べ」)


(表3)




上記により、中古車の販売価格は上昇中、下取り価格および買い取り価格も上昇中と判断して差支えないと云えますが、私たち自動車のオーナーにとって、下取り価格および買い取り価格が上昇する事は歓迎すべきことですが、消費者としての目線からは、中古車の販売価格が上昇することは、歓迎すべきことではありません。まずは、中古車の価格のメカニズムを学び、中古価格(下取り・買い取りおよび購入)の適正な相場を知ることが重要となります。


(次回に続く)



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(田 理順著、アマゾン電子出版)
Posted at 2022/10/11 14:51:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2022年09月18日 イイね!

車の経済学(56) 電気自動車の経済学⑦「総合評価」

車の経済学(56) 電気自動車の経済学⑦「総合評価」
それでは、電気自動車(EV)の経済学のまとめとして、電気自動車(EV)のリーフと、プリウスとプリウスPHVの5年間の維持費を含めたオールイン・コストで比較してみましょう。







(表)オールイン・コストの比較




※保険料は、ネット保険(SB社)の見積価格、その前提条件は、20等級、26歳以上、配偶者限定、年間走行距離(7,000km)、ゴールド免許となります。

総合評価としては、電気自動車(EV) ≠ ガソリン車(HV、PHV含む)といえます。


比較する車種が少ないので、一概に結論を出すことは難しいのですが、現段階では、電気自動車(EV)のオールイン・コストは、ガソリン車を明確に上回ると断言できません。

今後の電気自動車(EV)の発展・進化に期待したいとろころです。


今回をもって、「電気自動車の経済学」は、最終回とさせて頂きます。ご高覧有難うございました。

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Posted at 2022/09/18 15:40:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2022年09月18日 イイね!

車の経済学(55) 電気自動車の経済学⑥「保険料」


以下は、主な車種の任意保険の等級クラス(損害保険料算出機構、等級が高い程、保険料が高くなる)となります。電気自動車(EV)の等級クラス、特に高い訳でもなく、低い訳でもありませんので、保険料が高い、安いとは言えません。

(表)各車種の等級クラス(赤文字、赤数字は電気自動車(EV))


結論として、保険料の観点からは、電気自動車(EV) ≠ ガソリン車(HV、PHV含む)といえます。



(以下、次回に続く・・・)

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Posted at 2022/09/18 15:32:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2022年09月17日 イイね!

車の経済学(54) 電気自動車の経済学⑤「メンテナンス費用」

車の経済学(54) 電気自動車の経済学⑤「メンテナンス費用」
電気自動車(EV)は、自動車部品がガソリン車に比べて少ないし、オイル交換・フィルター交換のような定期的なメンテナンス費用が不要なことから、電気自動車(EV)のメンテナンス費用は、ガソリン車に比較して少なくなると仮説を立てる事が出来ます。実際、日産のリーフのメンテナンスパック料金は、ノートよりも安く、トヨタのプリウスおよびプリウスPHVのメンテナンスパック料金よりも安くなっています。



(表)メンテナンスパック料金の比較(57ヶ月+車検1回)



結論として、事例が少ないかも知れませんが、メンテナンス費用の観点からは、電気自動車(EV) > ガソリン車(HV、PHV含む)といえます。


なお、気になるバッテリー自体の価格ですが、日産は、2018年に、リーフのバッテリー交換プログラムを発表しており、バッテリー交換は、24KWhのリチウムイオンバッテリー交換は、30万円(税別)+工賃(4万円~5万円程度)ということです。

新品バッテリーとの交換も可能で、この場合は;

24KWh:65万円(税別)
30KWh:80万円(税別)
40KWh:82万円(税別)

ということです。ちなみに、バッテリーの保証期間は8年間または走行距離16万キロのいずれか早い方ということです。

(以下、次回に続く・・・)

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Posted at 2022/09/17 17:17:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ

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「車の経済学(68) 走行距離課税の経済学⑤ http://cvw.jp/b/2877098/46622881/
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カー・エコノミストの田理順(でん りじゅん)です。 BMWに約10年間乗りましたが、度重なる故障(何回ものランプ切れ、冷却水漏れ、オイル漏れ、パワーウィン...
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