
遍路中とてもありがたい事に「お接待」していただくことがございます。
マスコット(手まり、鈴、線香入れ)などの手作り系や
アメちゃん、お菓子などオヤツ系、おにぎり、お弁当、パンなどの食べ物。
ジュース、お茶などの飲み物など、ほぼ毎日何かしらの施しをいただいておりました。現金もいただいた事ございます、私ごときにとてももったいない。
(そういった時、接待を受けた遍路はお礼と感謝の印として「納め札」を渡します)
ある遍路道で
「お遍路さん、お遍路さん。おつかれさまです」
「今地元の小学校でお接待してますので寄って行ってください」
「お茶とか、甘酒ありますので」(声かけは保護者)
というパターンがあり、私は昼食を既に取っていたのですが
エプロン姿の小学生をむげにも出来ず、甘酒くらいなら入るな、少しだけいただいて行こうかと。
そしたら平日だったのでお遍路さんは殆ど通らず、接待役の小学生に囲まれたまま遍路は私だけという状態が45分以上続き、、
用意されていた巻き寿司、バラ寿司、煮物、おでん、サラダ、うどん(讃岐人に良く出せたな)、ぜんざい、羊羹など後から後から出て来るわ来るわ、、、昼メシ喰わなきゃ良かったぁと思っても後の祭り。
小学生に注目される中、ひたすら笑顔で「美味しいです、ありがとう」を繰り返すのみ、あれはキツかった、、、
もう限界!と言う時に新たな犠牲者(失礼!)が入って来たので「後は任せた」とバトンを渡し、私は次の札所へと向かう事ができたのです。
あと、収穫作業中のお母さんを狙い撃ちした事があったのですが
(ちょうど辛い時間帯だったのもので、、)
私「こんにちわー」
母「こんにちわー」
私「これ何ですか」
母「これは黄金柑っていうのよ」
私「へぇー、はじめて聞きました」
母「美味いのよー」
私「へぇー、フツーに皮むいて食べるんですか?」
母「そーよ、食べてみる?」
そらぁ、ここまでキャッチボールすれば大抵食べさせてくれるわなぁ。
食べさせて貰ったら、美味かろうが、不味かろうが、フツーだろうが全力で
「うわぁー、何ですかコレ!」「こんなの食べた事ないです!」
ひたすら全身全霊で喜びを表現する、それが礼儀と言うものです。
ちょっとしつこすぎたと反省したので、このパターンは以降自粛。
あの時のおかあさん、ゴメンなさい。
でもホントに美味しかったです、ありがとうございました!
Posted at 2013/05/07 22:42:40 | |
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四国遍路 | 日記