艦長です。
まずこの度の地震で被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。
さて、福島原発の事故についてですが・・・
私は基本的に原子力発電には賛成の者です。
きちんと管理されている限り、原子力発電はクリーンで安全なものだと考えています。
しかし、今回は想定以上の地震の影響により残念ながら重大な事態となってしまったようです。
少し整理すると、
1.地震発生→ただちに緊急停止装置作動。
2.臨界状態は避けられる。
3.しかし冷却装置に問題発生。
原発は制御棒を入れて核反応を抑えても、もの凄い熱を発しています。
従って時間をかけて冷やしていく必要があるのですが、冷却水の供給が
うまくいかず、水が沸騰・蒸発。
4.水位が低下し燃料棒が露出、燃料棒の一部が熱で溶融。
燃料棒の被覆材であるジルコニウムが溶け、水素が発生。
(水素が発生するのは燃料棒の溶融の証拠です)
5.一号炉の建屋、水素爆発。
放射性物質も同時に飛散。
(炉心は無事。しかし吹きとんだパイプ内の冷却水等には放射性物質が含まれています)
6.廃炉覚悟で、海水とホウ酸(ボロン)を注入。
7.3号炉でも冷却装置のバッテリー切れ(?)で同様の事態に。
(3号炉は1号炉より規模が大きいので影響には注意が必要)
8.北に100kmほど離れた女川原原発で放射性物質検出。
たぶん、福島第一原発一号炉の飛散物だと思います。
【9と10を追記・変更】3月14日 21時10分
9.3号炉水素爆発
放射性物質は風向きに十分注意が必要です。
10.2号炉一時燃料棒完全露出。周辺で放射線観測。
【被ばく量について】
1000マイクロシーベルトが、一般人の許容量と言われています。
50000マイクロシーベルトが、原子力作業員の許容量。
(1000マイクロシーベルト=1ミリシーベルト)
ただし、これは年間累計の値になります。
一般的にはマイクロシーベルトの値は時間当たりで表示されます。
つまり500マイクロシーベルト/hの場所に2時間以上いると一般人の許容量を超えます。
以上、何らかのご参考になれば幸いです。
個人的には、極めて深刻な事態ではあるが、炉心溶融(メルトダウン)といった最悪な事態は回避されていると思います(*)←燃料棒が一部破損していることは間違いないでしょう。ただし炉心溶融は起きていない。←【修正】炉心も一部損傷している可能性が高い。
最後に、
現場で全力を尽くしているであろう関係者・自衛隊の方々に最大限の感謝の意を表します。
*このブログは全て個人的見解で書かれています。
**公的な情報は全て後手後手です。リアルタイムの情報もあるはずなのに。。。
***政府は即刻近隣住民の救助に向かうべきだと思います。
【
3月16日 21時追加】
茨城県が県内の放射線量を公開しています。
http://www.pref.ibaraki.jp/important2/20110311eq/20110316_21/
信頼出来るデータだと思います。
(福島県の県境にあたる北茨城市のデータに注目してください)
【
3月17日 22時30分追加】
今も過酷な現場で文字通り命をかけている方々に最大限の敬意を表します。
事態は極めて深刻だと思います。
しかし彼らの努力で最悪の事態は避けられています!
彼らの努力が報われ、皆が安心して眠れる日が再び訪れることを祈ります。
【
3月18日 21時50分追加】
電源の復旧と継続した冷却への努力が続けられています。
現場は毎時3000マイクロシーベルトもあるそうです。
原子力安全保安印は「レベル5」に引上げ。これはスリーマイルと同じ。
時間との戦いですが、諦めず全力で戦っている方々の苦労が報われると信じています。
【
3月19日 9時40分追加】
4号炉は使用を終えていない燃料棒も548本あるそうです。
そのため発熱量が毎時200万キロカロリーと高く1400立方mのプールの水温を毎時2度上昇させる。
(計算上。ちなみに3号炉は毎時20万キロカロリー。4号炉は突出している)
東電は作業員の1作業当たりの被ばく量を150ミリシーベルトに引上げたと。
全ての作業員の方の安全と、ミッションの成功を祈ります!
【
3月22日 23時30分追加】
あらゆる人々の努力のおかげで、ようやく出口が見えてきたと思います。
個人的には今週末には全てが良い方向になっている気がします。
だから、それまでこのブログの追記はしないことにします。
現場の方々の力を信じています!
福島原発のモニタリングポストの数値はコチラ↓
http://atmc.jp/fukushima/
【
3月29日 21時45分追加】
どうも全てが後手後手ですね(^_^;)
燃料棒が破損してることは明白だったし、毎日あれだけ水入れて水蒸気が上がってればどこかが破損して危険物質が漏れてることもわかってたはずなのに。。。
政府は何シテル?って、何もしてない。
被災地には物資が届かないし、危険な場所で作業している人は食糧にも着替えにも不自由している。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110329k0000m040150000c.html?inb=yt
これからも色んな事実が遅ればせながら明らかになっていくでしょう。
でも少し時間はかかるでしょうが、現場の方々の必死の努力は必ず実ると信じています。
【
4月2日 23時15分追加】
トレンチ、地下水、海から高濃度の放射線が検出。
トレンチの水は「汚染された水」から「放射性物質を含む水」に言い方が変わっています。
ヨウ素の半減期は8日と短いのに、いまだに高濃度。。。
一方、大気中の放射線量は全国的に低下中。
冷却が続く限りもう大きな心配はないのでしょうが、本当の終息ははるか先なのだと思います。
それでも、ここまで出来たのは現場の方々の懸命な努力のおかげです。
しかし、なぜ政府は現場に十分な食料や水、防護服や線量計を送らないのか?
国民の安全を守るのは政府の役目。
私には国民の安全を守るため懸命に復旧作業する民間人を支援しない理由がわかりません。
お役立ちサイト:
http://atmc.jp/plant/temperature/
Posted at 2011/03/13 16:17:42 | |
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