前置き
飯豊連峰の北側にある倉手山に初めて登ってきた。自然の展望台として地元では有名な山(標高952m)である。前回は大頭森山から朝日連峰、今回は倉手山から飯豊連峰を眺めるという順番になる。
● 鳥瞰図

コバンザメの形をした2000m級の稜線を左後ろ側から眺める感じっぽい。
● 登りの様子

開始数分で駐車場からこんなに高く離される過酷な急登!

いったんナイフリッジっぽい鞍部に出て、再び急登。
目にしたもののまとめ

とりあえず山頂からのパノラマをそのまんま。

飯豊本山(2105m)付近。前日まで3日間荒れた天気だったため、山頂に薄く雪がかかっている。

右にずれて石転び沢や北股岳(2025m)付近。到着時点ではこの2つしか注目すべき名称を知らなかったが…。

さらに右にずれて連峰の末端部分。

いったん峰が途切れて樹々の向こうに朳差岳(えぶりさしだけ:1636m)。完全に新潟県の部分。エブリの漢字はこの山名でしか見たことがない。
山頂は20人ほどの人で賑わっていた。そのツアー団体のガイド役っぽい人が現在見えている景色の説明をはじめた。申し訳ないけどそれを盗み聞きさせてもらい、スマホで地図も同時にチェックして、さらに知識を補強した。
補強された知識

飯豊本山付近のどアップ。ダイグラ尾根とは本山から真北に真っ直ぐ伸びている長い長い尾根。
しかしこれは角度的・山容的にやや地味な眺めと言わざるを得ない。倉手山からの眺めの核心は次。

石転び沢付近のどアップ。「梅花皮」と書いて「かいらぎ」と読む。
梅花皮の滝は確かに水が流れている様子が私の目にも映った。
梅花皮岳~北股岳間の稜線上に梅花皮小屋も小さく見えた。その真下の石転び沢には、スキーで滑降したような跡もあったが、写真には収められなかった。
そして自分の正面に、梶川尾根という一般ルートとしてよく聞く名前が伸びているのが分かった。

門内岳を中心としたどアップ。もう一つの一般ルートである丸森尾根が正面に伸びている。どちらも「く」の字に曲がったルートであるのが分かる。
つまり、梶川尾根と丸森尾根ルートとは、門内岳辺りの山塊を左右に分かれて頂上まで登りつめ、そこからさらに東の本山へと進む、遠回りな感じのルートだと分かった。
登頂に10時間以上かかるらしく、途中に門内小屋、梅花皮小屋といった避難所が用意されてある。一日で登頂するのは難しい山なのだ…。

標識を入れて核心部分をもう一度撮る。
漂うラスボス臭…。ここを登るって…!?

「梶川尾根と丸森尾根って、巨大な悪魔が大地に突っ伏した状態っぽく見えるよね、ね! 眠ったまま攻撃してくるエスタークみたいな(゚Д゚)!」
独りになった山頂で、クリムゾンの「エピタフ」を聞いてから帰った。
まとめ
先に大頭森山に登っておいてよかったと思う。距離的な迫力が段違いのため、物足りなく思ったかも知れない。
今まで飯豊山の登山について調べても、「カイラギがどう…」とか「カジカワがどう…」とか言葉だけの情報だったし、2次元の地図を見ても上手くイメージできなかったが、今回の眺めによって主たる地形の関係を文句なしに把握できた。
将来的に飯豊山を登ることになったら、今回の展望を元に、「いま自分はここにいて、次はここに行って…」という明確なイメージを持つことができる。
しかし、現段階では「こんな山を登るのはムリ!」としか思えないのであった。正気の沙汰じゃない…。いろいろ装備を整え、もっともっと登山の経験を積む必要がある。
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Posted at
2018/05/26 23:54:20