純正ゴムホースが抜けない理由の結論を先に書きます。
純正ゴムホースは製造上、元々添加物(可塑剤)が多い上に、耐熱温度がシリコンより低いため、比較的にブリードが発生(劣化)し、樹脂ニップルと弱接着状態になって、その結果、LLCなどが漏れない状況になる
という理由です。
↓以下ウンチクです(文章だけでツマラナイので、時間の無い方、ウンチクに興味ない方は
ここをクリック←
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
先ずは樹脂の話から。
ゴムにしろ、エンプラにしろ樹脂製で、樹脂は用途によってさまざまな添加剤を含有させて特徴を持たせる傾向にあります。
樹脂が劣化する時、「熱量の昇降で分子構造の破壊が起きる」という原因もありますが、とりあえずおいておいて、
含有させた添加物が樹脂表面に析出する現象(ブリード)が起こりますが、接続(接触)したホースとニップルの関係などの樹脂同士の場合、少量ながら樹脂同士が互いにブリードが移行して融合し、微弱接着に近い状態になります
この現象を極端に考えると、筆箱の中で消しゴムとプラスティック定規が長時間触れるとくっ付いてしまう様な感じです(可塑剤の移行による完全融合)。
純正の樹脂アッパータンクのホースニップルとゴムホースが、ホースピックを使って抉らないと外れない場合が多いのはこれに近い感じと言えます。
ブリードによる移行、または融合は温度の昇降時に起こる(速度も早まる)ので、ラジエーターの様な常温から100℃近辺まで上がる(冬季は氷点下から100℃まで上がる)条件では発生するうってつけ?の環境でしょう。
ちなみに、これらの話は私の作り話ではなく、樹脂製造メーカーの見解です。
ここで、ホースの材質による性質を書きます。
純正ホースの材質は殆どがEPDMR(詳しく知りたい人はググってください)。
EPDMRの耐熱温度が120℃近辺(溶解温度は140~150℃)。方や、シリコン・ゴムは200℃超。
EPDMRは元々添加物(可塑剤)が多いので、ブリードが発生しやすい部類になります。
各樹脂メーカーは、可塑剤が比較的多い樹脂(EPDMホースなど)と、ラジエーター・アッパータンクに使われるエンプラ(PA系、POM系)間では、「比較的に安全である(←完全融合は起こり難い)」という見解を出していますが、あくまで起こり難いと言っているに過ぎないところに注意です。
では、金属ニップルとEPDMRでは如何か?というと、析出したブリードがニップル間と気密性を上げる(滑り止めの様な?)効果を生み出しているのでは?と私は考えます(←ここは個人的見解)
事実?、同径のEPDMRとシリコンホースを適合径の金属ニップルに接続してみると、バンドを掛けない状態ではシリコンがアッサリ抜ける事が多い状況からも、あながち間違いではないかと考えています。
次回へ続く。。。。(次はホース接続編)
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2018/06/12 13:35:40