皆様、新しい年を如何お過ごしでしたでしょうか。
帰省された方、自宅で家族と過ごされた方、愛車とのスキンシップをたっぷりされた方など十人十色だったことと思います。
拙は、年末年始に各々の実家で賑やかな時間を過ごした他は、久々に自宅で静かな正月を過ごしておりました。
さて、掲題の件。
「人馬一体」と言えば、今やロードスターコンセプトの代表格たる金言であることに異を唱える方は少ないと推察します。
ところが、昨今MAZDAがこのフレーズをロードスター以外の車種にも唱うことがあるのをお気づきでしょうか。
予め申し上げれば、拙はMAZDAが他車種に「人馬一体」のフレーズを使うことに異論を申し上げるつもりは全くありません。
ロードスター、殊にNAは車を操ることの楽しさを改めて具現化し、その後のロードスター達の礎になりました。
ドアを開け、キーを差し込み捻ります。
目覚めた愛車とどこに行くか考えながら暖気をし、雨が降っていなければ幌を畳みます。
クラッチを踏みゆっくりとシフトノブを1速に入れ、丁寧にクラッチを繋ぎ走り出します。
愛車は、今日のコンディションや路面状況を過不足なくドライバーに伝えてきます。
交差点やカーブが近づき、ペダルを踏み替え減速します。
必要によりダブルクラッチを踏んで速度とエンジン回転数を調節し、ステアリングを切り込みます。
すると、間髪入れずに愛車はノーズをドライバーの意の向く方に向け始めます。
意図するラインをトレースし、再びアクセルを踏み、加速します。
景色が自分と愛車の背景画となって後ろへと流れては消えてゆきます。
ドライバーと車が意志疎通しているかのように、極々自然に車を操ることが出来ます。
どの動作一つとってもオーナーを楽しませてくれます。
なんて楽しく素敵な時間を、MAZDAはロードスターのオーナー達に与えてくれたのでしょう。
単純に車を楽しく操ること、運転すること自体を楽しむことが出来る車。
その為に必要な要素を兼ね備えた車こそ私達のロードスターであり、スポーツカーたるひとつの定義に成りうると拙は考えるのです。
MAZDAが「人馬一体」のフレーズを他のMAZDA車にも使うとき、拙はこれらの要素をその車にしっかりと作り込んで欲しいと願うのです。
その為に、MAZDAの開発スタッフにはどんなポジションにいる方であれ、車が好きな方であって欲しいですし、車を操ることのの楽しさを理解した上で、車好きなドライバーが増えていくような車作りをして頂きたいのです。
そして、操って楽しい「MAZDA車のメートル原器」として、拙達が愛して止まないNAを位置付け、NAに乗ってこの車の楽しさを感じ、分析して反映、具現化して頂きたいと願うのです。
NAのような、或いはロードスターのように運転が楽しい車が、ライトウエイトスポーツカーの枠を超えて違うセグメンテーションの車からも数多く輩出されることを心から願うのでした。
そして、真にだれもがしあわせになる車作りを。
今年も愛車を愛でつつ、共に素敵な時間を紡いでいきたいと考えています。
今年も皆様が楽しく愛車と戯れ、且つ安全ご無事な一年となりますように。
※メートル原器(メートルげんき)とは、1960年まで1mの基準として用いられた原器。(Wikipediaより)
(冒頭の画像はメートル原器のイメージ画像です。Wikipediaより拝借しました。)
Posted at 2020/01/23 07:18:06 | |
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