
前回はスピーカー編でしたので、今回は、スピーカーをドライブするアンプについて書いてみたいと思います。
基本、私の耳はとても鈍感で、よくオーディオ評論で書かれている、接続ケーブルや電源ケーブルを変えて「透き通るような音になった」などの評論を見かけますが、私自身はそういった”違いが全くわからない男”であると言うのが前提で書いています。(笑)
一応、電源ケーブル1本に数万円の物を使った事もありましたが、純正と比較して何も違いがわからなかった事から、そういった小物にお金をかけるのは一切やめました。
けど、そういったものを否定するつもりもありません。
分かる人には分かるのがこの世界の楽しみでもありますので、、、
これらアンプの以外にも、まだ使った事のあるプリメインアンプもありますが、忘れた物もあるので、記憶にあるものだけ書いています。
高校時代は、当時、お約束の高校受験合格時に親から買って貰った、トリオのステレオ(2ch)のAUX(外部入力)にベーターマックスを繋いで、バック・トウ・ザ・フューチャーを見てから、その迫力に圧倒され、AVの世界に足を突っ込む事になりますが、高校時代は金がないので、上記2chのまま過ごし、大学時代にバイトした金で購入したのがこのアンプNEC AV−251です。
もっと言うと、これはAVアンプと言うよりもサラウンドプロセッサーで要はプリアンプのようなものでした。
ですから別にパワーアンプ等が無いと音が出ないものです。
既存のアンプにもう1台プリメインアンプを買ってフロント2chのリア2ch 計4chで一番最初のドルビーサラウンドの環境ができました。
当時はNECもオーディオには力を入れており、A10という素晴らしいアンプも作っていましたね。
段々とNECのサラウンドプロセッサーでは物足りなくなり、新しい音声フォーマットの「ドルビープロロジック」が登場、それに対応するため購入したのがヤマハ DSP-2000です。
ヤマハのDSPプログラムは非常に素晴らしく、70mmアドベンチャーという音場モードは映画のダイナミックさを表現するに最適な音場でした。
この頃から5.1chとなり、ヤマハはDSP用にフロントプレゼンススピーカーも使う構成でしたので、メインスピーカーの上に小型スピーカーを追加して7.1chの構成となりました。
結婚して環境が変わり、実家ではなく、社宅に住む様になりましたが、AV熱は冷める事はなく、スペース的に無駄のないAVアンプを購入しました。これがヤマハAVX-2200DSPです。
(今までは別途、アンプを追加して鳴らしていました。)
このアンプはアナログ最後のAVアンプで、「ドルビープロロジック」までですが、音場プログラムも増え、音楽を聴いても、映画を観ても、臨場感や迫力があり、ライブビデオとかは最高だった記憶があります。
時代は変わって、VHSビデオから、DVDに変わり、アナログからデジタルへの変換期に入り、「ドルビーデジタル」という新しい音声フォーマットが増えました。
それと忘れてならないのは「dts」フォーマットが誕生したこと、、、、
当時、ドルビーはフィルムの音声トラックに記録し、dtsは音声トラックをCDに収録する方法のため、圧倒的にダイナミックレンジが広いという事で「dts」の方が迫力マシマシで、これらの新しいフォーマットに対応するため、DSP–A1に買い替えました。
このA1も非常に素晴らしく、特にシネマDSPの効果は絶大で、もうこれからずっとヤマハのAVアンプでいいやと思っていました。
しかしながら、音楽再生時にメインスピーカーのS3100をAVアンプで鳴らせてるのか?と言う試行錯誤の時期もありまして、JBLにはマッキントッシュのアンプだべ!と言う事でMC7270と言うパワーアンプを購入、メインSPはこのマッキンのアンプ経由で鳴らしていた時期もありました。
ブルーアイと呼ばれる青いパワーメーターの中で針がピクピク動いているのを見るだけでも楽しめましたし、このパワーアンプを加えた事で、より一層メインが鳴ってくれる様になりました。
この組み合わせでしばらく使っていましたが、SACDやDTS96/24と言う新しい規格、またルーカスフイルムが提唱しているTHXウルトラ2と言う規格にも対応、かつ、自動音場補正機能が初めて付いたアンプと言う事でパイオニア VSA-AX10と言うアンプを購入しました。
この時すでに、7.1chの環境はできており、マルチチャンネルで鳴らす難しさを痛感していて、それを自動で音場補正してくれるとはなんと素晴らしい事でしょう!
とハヤる気持ちを抑えつつ自動セッティングしてみたものの、、、、補正された音は私の好みに全く合わな〜い、迫力もな〜い、全然好みに合わず1ヶ月で売っ払いました。
次は失敗する訳にはいかないので、情報収集しつつ、購入したのは、SONYのTA-DA9000ESです。
このアンプはフルデジタルアンプとして世に出されたもので、パワーもあって、デジタルアンプと言う事で音の鮮度も素晴らしく、もう最高でした。
高域は非常にクリア、38cmウーファーも軽々とドライブする、とても良く鳴るアンプでした。
もし機会があれば、もう1度所有したいです。
自動音場補正はありませんが、そんなのなくてもイケイケの音でS3100も今まで無い位に鳴ってくれていました。
本当に素晴らしいアンプだと思います。
この時にフロントサラウンドスピーカーを追加するのがこのアンプの売りでもあり、この時点で室内は9.1chとなりました。
このド級アンプを最後にソニーも高級機を出すのをやめちゃいましたね。非常に残念です。
ESシリーズはCDプレイヤーをはじめ、素晴らしい機器が一杯あるんですけどね。
9000ESに何の不満もなく使っていましたが、リアから音が出なくなる故障が発生し、新しいアンプを購入する必要があったのと、ブルーレイディスク登場により、新音声フォーマットのドルビーTrueHD、DTS-HDマスターオーディオに対応するため、パイオニアのエントリーモデルであった SC-LX56を買いました。
前回のアンプがデジタルアンプで非常に好みの音でしたので、同じくクラスDのデジタルアンプのこれを購入しましたが、ソニーとは物量の違いか、はたまた、音作りの違いかはわかりませんが、、、、パイオニアは自分にとって綺麗すぎる音なんですね。
あまり好みではありませんでしたが、我慢して使ってみる事にしました。
ここから数年経ち、現在のドルビーアトモスを代表とする、イマーシブサウンド(高さも含んだ立体音響の事)の音声フォーマットが発表されました。
今度は天井にスピーカーを取り付ける必要があるとの事、、、、さすがに、一般向けには厳しいだろうと、様子を見ていたらそれなりに盛り上がっている様子、「マッドマックス 怒りのデスロード」をIMAXで観て、ドルビーアトモスって中々イイね!と言う事で、天井に付けるスピーカーが6本までいける(通常は4本)デノンのAVC-X8500Hを購入し、現在の7.1.6chに至っています。
デノンのアンプを使うのは初めてで、デジタルアンプではありませんが、ほぼ満足しています。
音声は、アトモス以外にDTS:X、Auro-3D、IMAXエンハンスドに対応していますが、ほぼアトモス以外使いませんし、音場の自動補正もセッティングはしますが結局は、パラメータをいじって、自分好みの音に変えています。
当分はこのアンプを使っていく事になるでしょう。
新しい音声フォーマットが出る度に、AVアンプを買い替えていましたが、ドルビーアトモスで行き着くとこまで行った様な気がします。
これから、どんな音声フォーマットが出てくるんでしょうね。
環境を変えるのは骨が折れますが、それがちょっぴり楽しみだったりもします。
※先日、ヤマハが「Dolby Atoms for cars」って30個のスピーカーを車内に埋め込み、全席で立体音響が楽しめると言う技術発表がなされた様ですね。22年に量産だそうです。
スピーカー30個を車内にとは、いやはや、なんとも、、、、、、
最後までお読み頂きありがとうございました。
次回はプロジェクター編です。