
前回の試験走行結果から、同じルートを走行する場合でも、走り方によって電費に大きな違いがあることがわかりました。
走行結果からは、60km/h程度での定速走行が最も電費がよい結果となりましたが、そのほかの走行パターンでどうなのか、検討してみたいと思います。
電費に寄与する要因はいろいろあるとおもいますが、今回はモータの効率に着目して検討してみたいと思います。
20系プリウスのモータ(MG2)の効率マップがありましたので、これを参考に検討してみます。50系のMG2では、もっと改良されていると思いますが、基本的には似た特性(相似)であろうと思います。
横軸は回転速度、縦軸は出力トルク、効率は色で表現されています。
引用:
http://www.coppermotor.com/wp-content/uploads/2013/08/Techno-Frontier-2013-MBurwell-ICA-EV-Traction-Motor-Comparison-v1.8-Eng1.pdf
最高回転数6000rpmを最高速度180km/hと仮定し、この1/3のところを60km/hであるとして読んでみます。
最大トルク(アクセル全開)で速度0から60km/hまで加速を繰り返す場合は、モータ効率は80%以下となる速度域での運転が多く、最大でも90%です。
モータの最大効率94%とは大きく離れた領域での運転になります。電費には最悪です。
50%トルク(アクセル半分)で速度0から60km/hまで加速を繰り返す場合は、モータ効率は80%以下から最大92%です。アクセル全開の場合より、効率が悪くなる速度域での運転はかなり減っていますので、電費的には改善されると思います。
さらに低いトルクで加減速すれば、効率の高い運転領域が増えてくることがわかります。あまり低いトルクでは逆に効率が悪くなりますが、最大トルクの20%程度で運転するのが効率の高い領域を最も多く使えそうです。
60km/h一定速度で低トルクで運転する場合は、モータ効率は90~92%の領域で常時運転されます。最大効率94%には達しませんが、そこそこ良い効率で運転できるようです。電費が良くなるわけです。
高速側は、速度が高いほど効率低下となるので、この領域は単純に、最高速度を抑えて運転するのがよさそうです。
ブログ一覧 | クルマ
Posted at
2019/06/14 22:18:45