世界のホースマンの夢

遡る事、10年前。
フランスのパリ、ロンシャン競馬場。


『外から栗毛の馬体が来たぞーっ‼︎
日本のオルフェーヴルだーっ‼︎』


この、関西テレビ岡安譲アナウンサーの実況を未だに覚えています。


凱旋門賞の最後の直線で先頭に立ち、日本馬の悲願達成に限りなく近づいたのがオルフェーヴルだったと個人的に思います。


JRA史上7頭目となるクラシック三冠を制した化け物ですら、ゴール前で失速、惜しくもクビ差の2着。


エルコンドルパサーも、
ディープインパクトも、
ナカヤマフェスタも勝てなかった、世界最高峰の中長距離最強馬決定戦、国際G1レース、凱旋門賞。


日本調教馬初挑戦から53年、日本競馬の悲願である凱旋門賞制覇。


斤量59.5kg、日本より重い洋芝、欧州特有の超ドスローペースからのロングスパート勝負のレース展開。


個人的に競馬を見続けてきた者としては、このレース特有の条件で日本馬が勝つには逃げの一手しかないと思います。


今年、日本から挑むのはあの怪物ドゥラメンテの子、
怪物を超えた怪物、タイトルホルダー。


菊花賞は鮮やかに逃げ切って５馬身差の圧勝でＧ１初制覇、
天皇賞・春もハナを切って7馬身差でぶっちぎり、
宝塚記念はスタート直後から押していっても番手で折り合い、抜け出してからは２分９秒７のレコードタイムで制した現役日本最強馬。


可能性を感じずにいられません。


対するはG1レース6連勝を含む10戦10勝の世界最強馬のバーイード、
ヨークシャーオークスやバイエルン大賞などG1レース５連勝中のアルピニスタ。


10月2日、発走時刻は日本時間の23時05分。
歴史が変わる瞬間に立ち会える事を、楽しみに待ちたいと思います。