
2016年2月8日、僅か61歳でこの世を去ったギタリスト松原正樹氏。彼の奏でるギターソロとの出会いは、福岡の太宰府天満宮にある「飛梅」を題材にした、さだまさしの同曲のエンディング・ギターソロに触れた時でした。
学生時代に、冬季休暇を利用してバイクで九州旅行に出掛けました。九州に入り福岡→佐賀廻りでぐるりと半周?して大分県に入った時、どうせなら阿蘇ユースにも行きたいと思い始めます。しかし、肝心のやまなみハイウェイは全面凍結で閉鎖されてました。
諦める事が出来なかった私は、地元の人から阿蘇の外輪山を越える一般道のルートを教えてもらいました。教えられた道を進み、滑りながらも外輪山を越える峠に差し掛かった時、前方からもひとり旅のバイクが上がって来てました。私と同類の物好きなバイク仲間でした。お互いに熱い握手を交わして其々に別れて行きましたね。
外輪山の中の阿蘇の街は雪景色一色でした。早目にユースに到着した私は、経営者(ペアレントと言います)と意気投合し、その後、到着するホステラー(宿泊客)を積極的に出迎え、その夜の懇親会もリーダーシップを取って盛り上がりました。そして、翌朝の事です。私が皆と一緒に出発しようとする姿を見て、初めて同宿した仲間が同じ旅行者だったのか!てっきり阿蘇ユースのヘルパー(手伝いをする人)かと思ってた!と一同大爆笑でした。
その後、ユースの仲間と雪で閉鎖になったケーブルカー駅の近くで雪合戦をして別れることに・・・。その後は順調に熊本まで抜けて、福岡柳川のルノワルユースに一泊して太宰府ユースに到着したのが12月26日の事でした。太宰府ユースは家庭的なユースで、年末年始にはホステラーはお気に入りのユースに帰って過ごす事も多く、太宰府ユースもかなりの常連客が宿泊してました。驚くべき事に、日本一周を終えたバイク仲間がひとり、途中のバイク仲間もひとり、自転車で日本一周途中の女性もいました。
自転車旅の女性は太宰府ユースに素泊りしながら、沖縄への旅費を稼いでいるとの事でした。そこで、資金も残り少なくなっていたので、そのプランに便乗する事にしました。バイクでウロウロしていると、電柱にバイト募集の広告を見つけました。マンションの建設現場の仕事の様です。面接をして、ラッキーにも雇ってもらう事に。建設現場の仕事は年末の片付けでした。そこで、2日間バイトしました。まだ、バイトしたかった私は、今度はユースの紹介で、太宰府天満宮内の土産物屋で昼食賄い付きで働ける事になりました。
12月29日の最初の仕事は、店内での正月用の餅つきでした。3臼程ついて、ヘロヘロになってユースに帰った私は、ユースでも餅つきをしてました。気力を振り絞って頑張った私でしたが、ユースから、ついたばかりの餅を細かく千切って大根おろしと醤油が混ざった擂り鉢の中に、放り込んだオヤツにありつく事が出来ましたね。経験した事のない食べ方で、美味しいカルチャーショックでした。その後、年末年始を太宰府天満宮の土産物屋で名物の梅ヶ枝餅を中腰でひたすら焼いて過ごしましたね。
バイトか終わってユースに帰ってからは、ホステラー(宿泊客)と一緒に、「飛梅ツアー」を敢行。歌詞の通りのシチュエーションで巡ると言う学生乗り丸出しの楽しみに興じてました。と、これまで、ギタリスト松原正樹氏との接点が、単に飛梅と言う楽曲にあったと言う、立ち位置から全く前進しない与太話のオンパレードでしたが、ようやく核心部分に触れたいと思います。笑
そんな風にさだまさしの飛梅を気に入っていた私でしたが、その曲の最後に唸るような、また、地の底から天上に昇華するような、慟哭と言うイメージが眼前に沸き起こるギターソロが一体誰が弾いているのか判らないまでも、大好きなギターソロになっていました。しかし、ギターを弾いてる訳でもなかったので、興味はそこでストップしてました。その後、某SNSのさだまさしファン倶楽部に入会した際、そのギターソロが松原正樹氏だと知らされたのでした。
松原正樹氏は国内の1万曲に及ぶ楽曲にテイストを残しており、松山千春の長い夜のあのインパクトあるギターソロも手掛けています。さだまさし、ユーミン、八神純子、他のコンサートではバックバンドを務め、松田聖子やそれこそ名だたる名曲の多くに関わってきたギタリストでした。盟友のギタリストの今剛氏とは兄弟デュオギターと称されてパラシュートと言うバンドではメンバー同士でもありました。
実は飛梅は、プロの採譜者に依頼してTAB譜は入手してますが、TAB譜すらまともに読解するスキルも持ち合わせてなく、未だに発表出来ずにいます。その採譜も果たしてギターを弾く人が起こしたTAB譜なのか?と言う疑問符もあり、今ひとつ弾く気が起こらない要因にもなっています。私が耳コピーする際には、その音がスライドされたものか、チョーキングによるものか、単音なのかと言う見極めと、どうすれば運指がスムーズに行くかを考えて組み立てますが、その飛梅の採譜はどうもしっくり来ないのですね。まだまだ悩みは続きそうです。笑
私は60の手習いでエレキギターを始めましたが、所詮は素人と言うパターンで、コピー楽曲の頭には「素人〇〇 」と冠する様にしてます。ですから、極力、正確を期する為に、その楽曲のギタリストが誰なのか?から入る事にしてます。その為には、教えてgooやYahoo知恵袋を多用して情報収集してます。しかし、如何せん、テクニックが無い分、弾けそうな楽曲も少なく、毎回、苦労してますね。その松原正樹氏が、関わったギターソロを結構アップしてますが、ソロパートを発掘したり、既存のギタリストをコピーしたり、慣れない耳コピーをしたりと悪戦苦闘してます。
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2019/06/02 08:23:08