
昭和50年代初め、所ジョージさんは、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの前座として、ステージに上がっていた時期がありました。今では、大変有名なタレントでもあり、司会者でもあり、シンガーソングライターでもある、本当にマルチに才能を発揮されてる大御所とも言われる人物になられてます。
当時、彼は深夜放送の超有名番組「オール・ナイト・ニッポン」でパーソナリティーを始めたばかりで、一気に知名度をアップさせてた時期でもありました。オリジナル曲の ♪ ゆき~だるま ♪ とか、とても面白く大変、ダジャレありきのそのスタンスは私的にはストライクゾーンのど真ん中でしたね。
時は、とある京都の大学祭でした。学園祭の野外ステージに当時人気絶頂だったダウン・タウン・ブギウギ・バンドが出演すると言うので、それを見逃すまいと一般人も含めて、あちらこちらの大学の学生が集まりました。座る場所もままならない大盛況でしたね。
開演時間を過ぎてもなかなか開始されず、会場内の空気がイライラで充満して来た時、リーゼントにサングラス、おまけにツナギ姿でフォーク・ギターを持った所ジョージさんが現れます。まさに狙って宇崎スタイルで登場したのかもですが、会場は完全に宇崎竜堂氏が登場したと大歓声で大興奮状態!
私は、これは違うな・・・所ジョージだわ、と瞬間的に把握したのですが。会場は渦のような歓声です。すると彼はおもむろにフォーク・ギターを弾きながら、彼のオリジナル曲を歌い始めたのです。会場は静まり返りました。
人々はこのステージ上で歌ってる彼を、宇崎氏のようで、そうでない・・・その判断を迷ってました。特にステージから離れている人は、何が起こっているのか皆目検討がつかない状況です。ギターの上(外側の波状の所)にアンチョコを貼り付けての熱唱?を続ける所ジョージさん。
会場は、その時やっと把握したのです。コイツは宇崎竜堂じゃない!一体何者だ!と・・・。その瞬間から会場は険悪な雰囲気に・・・激しい怒号が飛び交い、物がステージに投げ込まれ・・収拾不可能状況になりました。
所ジョージ氏はうな垂れてステージを後にします。その後、本物の宇崎竜童氏が登場して、会場を見渡して一言!凄え人だな!それから通常のコンサートが始まり、会場は興奮の坩堝になって行きましたね。
この出来事、いくら昔の事とは言え、所さんの脳裏にはいまだに残ってることでしょうね。彼にとって不幸だったのは、当時の京都の深夜放送は文化放送の「セイ・ヤング」だったのです。つまり、全国的にはかなり有名になりつつあった彼ですが、京都においては全くと言っていいほど無名。私は、ラジオのチューニング で直接オール・ナイト・ニッポンを聴いていて、彼のレコードも買ってたので知ってました。
オール・ナイト・ニッポンが京都でも放送されてて、所ジョージ氏も有名だったなら、かなりの歓声で歓迎され、所+ダウン・タウンコラボといった豪華コンサートの実現となっていたはずですね。
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2019/06/09 12:17:12