
そもそも、私が再開局する動機になったものが、アマチュア無線のデジタルモードでした。いつの間にか、そんなモードが出来ていたとは考えも及びませんでした。デジタルモードでも、特に興味を引いたのは、「D-STAR」でしたが、無線系YouTuberの、たくてれさんのレクチャー動画を観て、とても興味をそそられたのが最初でした。以下は、既に書いていると思いますが、1987年に開局した当時、諸事情で移動運用局にならざる得なかった私は、自宅で運用できる環境に対して、ある種の憧れを抱いていました。出張中に宿泊施設の屋上に密かにGPアンテナを設置して、同軸ケーブルを部屋まで引き込み、自宅運用みたいな経験をした事はありましたが、それは、僅かな期間でした。
YouTuberのたくてれさんが紹介していたD-STARの運用方法に「ターミナルモード」がありました。手法としては、無線では無く、単なるインターネット通話でしたが、自宅のWi-Fiを使って、自宅で無線運用気分を味わえる気がして、一気にその気になってしまったのでした。必然的に、設定が簡単なIC-705を選択したのでした。そのD-STARも現在では、週に僅か1時間程度の使用となっています。その理由としては、選んだ曜日や時間帯があるのかも知れませんが、北は北海道から南は九州沖縄まで、CQを連続で出し続けても、レピーターからは、コールバックが殆ど無く、多くのCQは徒労に終わってしまった事が多かった事から、徐々に遠のいて行きましたね。
もうひとつのデジタルモード「FT8」ですが、たまたま、再開局前に高性能ノートPCを購入していた事もあり、それと無線機を接続すれば、簡単に運用出来ると軽く考えていましたが、電波の回り込みにより、様々な不具合が発生して、すんなりとは進んでくれませんでした。それでも諦めずに、試行錯誤している内には、運用出来る様になりました。ただ、振り返ってみると、試行錯誤しながらでも、徐々にでも進めると言う作業自体が、文化系の私にとっては、未知の領域に踏み出してる感が半端なく、結構、楽しかったと思った事でした。しかし、いざ運用を始めると、マウスのクリック2回(送信許可とハムログへの記帳確認)で交信が成立する世界に、ある種の限界を感じ始めていました。
そんな時、既にeQSLカードを送り合って、挨拶が済んでいると信じていた相手から、FT8の紙カードが続々と届き始めて、大いに狼狽えます。現在も、未だに到着するQSLカードに対して、ひたすら、オウム返ししていますが、昨年の1月下旬から、FT8の運用からは遠ざかっていますが、今となってはFT8の楽しさを見出せずにいます。しかも、移動運用専門局としては、FT8の楽しさの中で群を抜くと言われている「PSK REPORTER」の表示も、Wi-Fiの無い車内においては、気軽に表示させる事も叶わず、スマホのテザリングでしか実現出来ないのも、使い難く、不便だと感じる要因にもなっています。オウム返しのカードが到着しなくなっても、FT8の再開は微妙なところですね。
無線系YouTuberのワッフルさんこと、JK3OTH局は、ご自身の動画の中で、FT8の楽しさを教えて下さい!と視聴者に問い掛けておられました。それでも、ワッフルさんはご自宅でのFT8の運用が可能ですが、私の様に野外でしか運用出来ない輩にとってのFT8の在り方、楽しみ方が、私自身も分からなくなっているのが、リアルなところですね。ワッフルさんではありませんが、野外でFT8を運用してる方に「野外運用のFT8の楽しみ方を教えて下さい!」と呼び掛けたいですね。
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2024/03/29 11:28:04