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老人ギタリストもどきのブログ一覧

2022年07月11日 イイね!

アマチュア無線の歩みとD-STARへの期待

アマチュア無線の歩みとD-STARへの期待1987年にアマチュア無線局を開局して3期15年間に渡って運用していましたが、その時の運用形態は車後部の牽引用フックにステイを利用して、2.5mのステンレス製のホイップアンテナを設置し、ケーブルをトランクルーム下部に開けた穴から引き込んで、トランクルームに直付けしたアンテナチューナーに接続。アンテナチューナーからは、ケーブルを車の左隅を通して、ダッシュボード下に設置した無線機の横に設置したアンテナチューナーのコントローラーに繋いで運用していました。その頃は車に乗車している時間は、常に無線機のスイッチを入れていたので、コンディションの変化にもタイムリーに対応出来ました。そんな事もあって、29FMでオランダを始め、ドイツやフランスとも交信が出来たのでした。しかも、タワータイプの駐車場も含めて、高さが低い駐車場に入庫する際には、アンテナの先端をくるりと弧を描く様に、車のルーフサイドに取り付けてあった専用の金具に、引っ掛ける形で収納して、入出庫共に問題なく使用出来ていました。

2期目に突入しても相変わらずのスタイルで運用していましたが、2期目の後半に、広島市内にある、初めてのタワータイプの駐車場に入庫した際、これまでならば、何事もなく出庫出来ていたアンテナが、異常な形に折れ曲がった状態で出て来たのでした。それを見た私の顔色が変わったのでしょうね。駐車場の係員は、私の表情を見て「何かありました?」と言って来ましたが、駐車場に非があるわけでは無いので、私は「大丈夫です」と言いながら駐車場を後にしました。駐車場を出てからは、近くにあった公園の側に駐車して、改めて折れ曲がったアンテナを確認したのですが、折れ曲がってしまったアンテナは、ただでさえ硬いステンレスの無垢材(表面だけでなく内部もステンレス)だっただけに、元の形に戻すことは困難との結論に達しました。当時はまだまだ無線に対する気持ちも旺盛だった時期ではありましたが、既に様々なバンド(周波数帯)で電波を出すのでは無く、29FM(29MHz帯のFMモード)に居場所を見つけて、それに特化しつつあるタイミングだったので、牽引用フックから折れ曲がったアンテナを撤去してからは、29FMのモノバンド(専用)アンテナを購入して、それを簡易的にルーフサイドに取り付けて運用していたものでした。

しかし、それはバッテリーから電源ラインを確保する事が可能と言うか、既に接続していたマイカーであったからこその事でした。近隣への出張にはマイカーを持って行く事は普通に可能でしたが、遠方に出張する場合には自宅に置いて行かなければならず、それによって無線をしたい!と言う気持ちが高じてストレスが溜まったものでしたね。そんな時、関東出張の休日に立ち寄った秋葉原のショップでAZDEN(アツデン株式会社)製の29FM専用のハンディトランシーバー「AZ-11」を見た事で、思わず衝動買いしてしまいます。このトランシーバーの登場は、私の運用スタイルを劇的に変えるものとなりました。それは、マイカーであっても社有車であっても、シガーソケットから電源を取り出して、簡易なマグネット基台に29FMのモノバンドアンテナを取り付けて、ルーフにちょこっと載せるだけで簡単に運用出来ました。そんなスタイルが定着してからは、それまでダッシュボードに取り付けてあった無線機やトランクに直付けしていたアンテナチューナーも取り外して、箱に梱包して押し入れの隅に入れる様になってもいました。

1995年に横浜に出張した際には、休日に訪れた秋葉原のショップでは、前日に突然浮かんだ、ある妄想が一気に広がった事で、またしても衝動買いに走ります。ある妄想とは、「宿のある横浜上大岡のホテルの部屋でアマチュア無線が出来ないか?」と言うものでした。そこで出した結論は単純に「そうだ!アンテナを購入しよう!」でした。私は固定局用の垂直アンテナを購入すると共に、アンテナと無線機を繋ぐ同軸ケーブルと家庭用電圧を無線機が動作する電圧に変換する安定化電源、それにアンテナと無線機の整合をチェックするSWRメーター、ついでにAZ-11専用のスタンドを購入して、意気揚々とホテルに帰ったものでしたね。ホテルの部屋は3階建ての3階にありました。これが2階の部屋であれば、ケーブルの取り回しを考えて、恐らく無線の発想は生まれなかったとも考えます。しかも、それ以前に屋上のドアは施錠がされて無いことも知っていました。宿泊先のホテルは、元はラブホテルだった様で、割と杜撰と言うか緩い対応だったお陰で、ホテルにも何とか許可を取る事が出来ました。横浜の出張は夜勤での勤務だったので、昼過ぎから夕方まで横浜ローカル各局と交信を楽しんだものでしたね。そんな時、義兄の訃報が飛び込みました。私は会社に許可を得て、帰任準備に入る為にホテルに戻って来ました。

そこで、最初に実施した事は衝動買いしてしまった垂直アンテナを自宅に持ち帰る事は出来ないと言う考えでした。そこで、近隣に住む、いつも交信の相手をしてくれたローカル局にアンテナを譲る交渉をする事でした。運良く繋がった局が貰ってくれると言う事で、受け渡し時間を決めてから、アンテナを始めとした無線機一式と私物の片付けに入りました。その後、ホテルに挨拶をして待ち合わせ場所であった京急上大岡駅の近隣で、ローカル局に初対面の挨拶と共にアンテナを手渡して、京急上大岡駅から帰途に着きましたね。AZDENのAZ-11を入手してからは、関東方面に車で移動する際には、宝塚辺りでは必ずと言っていい程、「29FMの主」の局に声を掛けたものでした。しかも、かなりの確率でコールバックがあったので、それが楽しみのひとつでもありました。出張にAZ-11を持って行ったのが最後だったと記憶しているのは、1999年から2000年に切り替わる年に、三重県の尾鷲市に出張した時でした。その出張では休日になると、同僚と連れ立って社有車に同乗して、近隣の観光地に車で出掛けたものでした。伊勢神宮に始まり、高野山にも行きましたが、その高野山のどこかで、同僚に会話を聞かせながら無線をした記憶があったからでした。

その後、那智の滝に行った時に目にした熊野温泉郷にあった「川湯温泉」を目にしてからは、観光地巡りから温泉巡りにシフトして行きました。川湯温泉を体験して以降は、ホテル浦島の日帰り入浴を全員で楽しんだ後は、正月明けにマイカーを尾鷲まで持って来た私と、他の同僚は温泉に対しての指向が変化して来ていました。私と言えば、川湯温泉に心酔して尾鷲の旅館から軽く片道2時間の行程を全く苦にせずに川湯温泉通いを続け、同僚は各地の温泉巡りを敢行していました。それでも誰かが帰任するとなれば、決まって全員で奈良県の下北山温泉に行って打ち上げと称して入浴しては送り出してましたね。アマチュア無線局の免許期間が終了する15年が近づく頃には、私の興味はアマチュア無線から、パソコンにシフトしつつありました。1995年に義弟から齎されたノートパソコンは我家にカルチャーショックを与えました。アマチュア無線を卒業する頃には、パソコン機能をスコアにして競い合う「ベンチマークテスト」の世界に傾倒し、併せてパソコンの組み立てにものめり込んで行きました。それが落ち着いてからは、インターネットに夢中になって、いつしかAZ-11も最初に購入した無線機と同様に、押し入れの片隅に追いやられていました。

その後、2014年頃に総務省の無線局検索サイトで何気なく、かつて免許されていたコールサインを検索したところ、奇跡的に許可された無線局が居なかった事から、これは、前任者が更新をうっかり忘れたものか、意図的に失効させたものかは知る由もありませんでしたが、私としてはコールサインを取り戻して再開局するビジョンも無いままに「これはチャンスだ!」と捉え、過去に免許されていた免許状やQSLカードを添付して、AZ-11(29FMオンリー)を申請機種として再免許申請をしました。その結果、受理されて、かつてのコールサインが戻って来たのですね。戻って来たからと言っても、その時点では、再び電波を出す気は起こらず、ただ持ってるだけでしたが、2期目の更新が済んだ頃、ネットでアマチュア無線に「デジタルモード」と言う新方式があるのを知って、遽に無線熱が沸き起こりました。先ずはネットの情報により、FT8を視野に入れてハイスペックのノートパソコンを購入しました。その後は既報の通りで、紆余曲折を経験しながら、現在に至っていますが、7月に入ってからの天候不順により、6月27日に山口県の防府市と山口市で移動運用してからは、何処にも行けてない状況です。行けないならと、久し振りとなったYouTubeへのギターのアップが完了してからは、デジタルモードのもうひとつの形態である「D-STAR」を運用する事にしたのですね。

そこで考えた事は、土・日ならより多くの局が出て、さぞかし盛況だろうと言う思い込みでした。結果としては、土曜日は、北海道のレピータから順にCQ(不特定多数の局を呼び出す符号)を出してみたものの、時間帯が悪かったのか、タイミングが悪かったのか判りませんが、繋がった局は僅かに3局だけと言う惨憺たる結果でした。日曜日にも期待しましたが、同様の結果となり、D-STARの行く末を心配すると共に、無線機の選択を間違えてしまった?と言う気持ちが再燃して来ました。土曜日の最後に繋がった熊本の局から、雲仙・普賢岳の噴火以降には、周辺に八重洲無線が推し進めている「ワイヤーズ」が整備されているので、D-STARよりもワイヤーズユーザーが多いと言う事実を教えて貰ったりもしました。本来ならD-STARとワイヤーズの2本柱で運用するのがベストなんでしょうけど、既にノートパソコンと無線機一式で60万円近く散財した身の上に、これ以上の設備投資はとても家内には言い出せません。そうなると、今は空振ったとしても、ひたすら全国各地のレピーターでCQを出し続けるしか無いのかな?とも思っていますね。笑
Posted at 2022/07/11 17:54:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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