
鵜戸神宮本殿への参拝が終わり、往路で通って来た参道を、ひたすら駐車場に戻った私達でしたが、その時間(14時過ぎ)でも、まだまだすれ違う人々も多く、鵜戸神宮の人気を感じたものでした。その後、ようやく駐車場に到着した私達は、ゆっくりする間もなく、直ちに出発する必要がありました。と言うのは、GO TO トラベルで予約した2泊目の宿は、大分県別府市の「杉の井ホテル」にしていたからでした。しかも、休暇村指宿と違い、予約時に到着時刻を17時にしていたので、どう考えても17路に着くはずは無いなと思いながらも、ナビに入力して確認すると、やはり4時間弱の時間を要する事が判明したのでした。仕方がないので、杉の井ホテルに到着時刻の変更を連絡して、鵜戸神宮駐車場を後にしました。
2泊目の宿である「別府 杉の井ホテル」は、遠くは小学校の修学旅行で立ち寄った事がありました。泊まりはしませんでしたが、ジャングル風呂を利用した思い出がありますね。中学校の修学旅行でも立ち寄った記憶があり、家族でも「サンリオ・ハーモニー・ランド」に行った帰り道に寄り道して、ジャングル風呂やゲームセンターで過ごし、別府湾が見える駐車場で仮眠した思い出もあったりします。しかし、どのタイミングも宿泊は伴わない立ち寄り程度ものでしたが、今回、初めて宿泊する事にしたのには、理由がありました。と言うのは、GO TO トラベルを利用するに当たり、元になった動機としては家内の「言った事が無い、指宿の砂湯に入りたい」と言う大前提があったからでした。
「指宿の砂湯」だけの目的であるならば、究極のGO TO トラベル利用方法としては、往路初日に一気に指宿入りして「砂むし会館砂楽」か、休暇村指宿内にある「砂湯」を楽しんで、その翌日に復路として一気に帰ると言うプランが想定されましたが、そんな無理な行程は現実的では無く、家内や息子から総攻撃に遭うのは目に見えてました。以前、熊本県の滝の裏に入る事が出来る「鍋が滝」に日帰りドライブを敢行した際、「楽勝で日帰り出来た」と武勇伝の様に語る私に対して、息子からの容赦ない口撃に、その鍋ヶ滝行脚時には、何も言わなかった家内も、これ幸いと息子に加担して、ダブルの絨毯爆撃に晒された事がありました。その一件以来、「長距離は必ず2泊以上の宿泊を伴うこと」と言う取り決めが出来てしまったのでした。
当初のプランは2個ありました。今回の様に初日に一気に指宿に行き、翌日は宮崎か延岡、大分辺りで宿泊して帰宅する今回と同等のプランがひとつ。もうひとつは逆に、初日に大分か延岡、宮崎で宿泊して翌日の宿泊を指宿にするプランですね。どちらのプランも指宿には一気に行くか、一気に帰るかなんですが(笑)2018年に北海道の小樽から知床のホテルまで壊れかけのレンタカーで一気に行った事がありました。その時に比べたら、自動運転機能付きのエクストレイルの比ではなく、本来ならば「一気に行って一気に帰る」でも問題ないところを無理に2泊にしている事情があるのですね。宿泊施設を決める際にも逡巡がありました。休暇村指宿以外にも有力な旅館やホテルが候補に上がりましたが、以前に宿泊した富士宮市の「休暇村富士」の素晴らしいイメージが災いして、それと同等のクオリティを期待して「休暇村指宿」に決めたものの、設備的には完全に失敗しました。
一方、2泊目の「杉の井ホテル」は噂に聞く「棚湯」に、特に魅力を感じていました。棚湯としては以前、伊豆高原のDHC赤沢温泉で体験した事がありましたが、特に棚湯を売りにしている杉の井ホテルも試してみたかったのでした。それに、その他の設備もこれまでに何度も立ち寄った経験値から、歴史ある古めかしいホテルと言うよりも、どんどんと設備投資して進化するホテルと言う良いイメージと言うか、確信めいたものもあったからでした。それらが相まって、初日は「休暇村指宿」翌日は「杉の井ホテル」と決めた動機となりました。話を戻します。私達はひたすら別府を目指して車を走らせ、19時前に杉の井ホテルに到着します。ショートカット道路から敷地内に入ると、燦然と輝くイルミネーションの光が出迎えてくれました。私は、過去のイメージから自然と一番奥(上)にある駐車場に入庫しようと考え、登って行くと、やはり宿泊者専用の立体駐車場がありました。入口から中に進むと、信じられない程の車の数に驚かされます。その多くは九州地域内のナンバーで占められていて、その中にちらほらと九州地域外のナンバーも見受けられました。私達は駐車場内を空きスペースを求めて走り続け、ようやく4階にスペースを見つけて安堵します。
後部のドアを開けてトランクを取り出し、駐車場のエレベーターを利用して階下に降りて、そこからホテルに向かって坂道を下りて行きました。最初にあったホテルの建物(杉の井ホテルはツイン・タワーです)に入ろうとすると、外国人のドアマンが駆け寄って来て、流暢な日本語で「お客様の宿泊場所は、本館でございます。バスでお送り致しますので・・・」と私達が誰であるかを熟知してる風の対応に驚かされました。しかも、率先してトランクを持ってマイクロバスに乗せてくれたのでした。最初に遭遇したホテルは新館で、より高級感を出したホテル(長島温泉のホテル・オリーブの様な感じですね)のHANA館でした。マイクロバスが出発すると丁寧にお辞儀をしている姿が見えました。すぐ隣りにある本館に到着すると運転手自らがトランクを取り出してくれて、出迎えの人に引継ぎました。そして本館のドアマンがすぐさま誘導してくれたのでした。チェック・インを済ませた私達は、指定された部屋に移動します。部屋は14階建ての2階でしたね。
部屋に入って荷物を置いた私達は、到着が遅れて、夕食の時間も押していたので、取り敢えず、レストランに行く事にしました。レストランは地下1階にあり、割と近くで良かったなと感じたものでした。と言うのは、直近に4基あるエレベーターは14階からの客の多さで、満員で降りて来る事も多かったので、部屋が2階だと簡単に階段を利用出来るメリットがあったからでした。レストランに到着するとバイキング専用の赤と青の2つのレストランに振り分けられる程に「密」の状況にありました。レストランは、これ以外にも高級レストラン風のスペースもありましたね。この「密な空間」が平日である事実にも驚かされました。レストランは多くのボーイやウェイトレス、コックに至るまで外国人が占めていましたね。全員が一様にフェイス・シールドにマスク着用と徹底されており、感染対策に気を付けていると言う雰囲気が感じ取れました。赤と青の2つのレストラン共に座席を取り囲む様に、様々なバイキング・メニューが並び、好きな物を好きなだけ食べる事が出来ました。時間は90分間でしたが、その時間を使い切る程の胃袋は持ち合わせていませんでした。
私が夕食で食べたものは「目の前で職人がリクエストを聞いて握ってくれた鮪、海老、イカを合わせて15巻」「牛肉ステーキ3枚」「ショート・ケーキ数個」他でした。いつものパターンで偏った私のメニューに対して、家内はバランス良く食していました。レストランを出てから、フロント近くにある「土産物コーナー」で、地域クーポン4000円+現金2000円弱の買い物を済ませて部屋に戻りました。休暇村指宿では地域クーポンは3000円でしたので、杉乃井ホテルの方が少し高めだったのですが、しっかりと土産物に化けてくれましたね。レストランの「密」を認識した私達は、風呂でも多分「密」に違いないと踏んで、3つある風呂の内、滅多に入れないと思われる「棚湯」にターゲットを絞り、なるべく遅い時間に入る事を計画しました。それまでは、部屋で思い思いに過ごす事にします。私達の部屋は洋室のツインでしたが、部屋も割と広く、空気清浄機が備え付けられていました。ベッドの間にあるコンセントはUSBの差し込みも付いていて便利でしたね。(休暇村指宿はUSB付きのテーブル・タップでした)
予定していた入浴時間の22時が近づき、浴衣に丹前姿に着替えて、棚湯を目指しました。棚湯へのルートは玄関から気軽に利用できるマイクロバスもありましたが、湯冷めする事も考えて、館内のエスカレーターやエレベーターを利用して徒歩で向かう方法を選択します。棚湯に到着して腰手拭い、内湯をパスして外部に出てみると、遅い時間にも関わらず、案の定、ここでも結構な「密」になっていました。特に若者らしきグループが最前列のある寝そべる事が可能なスペースを含めて、その周囲を独占していました。私はそのスペースが見える位置の湯に浸かりながら、そのスペースが空くのをひたすら待ち続けました。しかし、実はその最前列のスペースを待っていたのは、私だけでは無かったのでした。若者のグループが去った直後に、移動をかけた人は私以外にも数名いました。結局、このサバイバル・ゲームに敗れた人が出てしまいましたね。(私は滑り込みセーフでした)
棚湯を堪能した私は、多分、イライラしながら家内が待ってるだろうな?と思いながら、待ち合わせの場所に行くと、なんと家内はまだ居ませんでした。私の後から「良い湯やったわ!」と悠然と出た来た家内に驚きながらもと合流して部屋に戻りました。部屋に戻った私は、入浴前には、別府湾方向からの日の出ありきで、朝風呂する事も考えていましたが、遅い時間ですら「密」気味であった棚湯の朝は、それ以上になることも想定され、割と近い別府だからまた来ればいいや!と、それよりも貴重とも言える「晴天」ありきのルート変更を家内に提案したのでした。家内は元々、朝風呂は考えて無かったので、私の提案に乗って来た事は、言うまでもありません。その提案とは「別府から湯布院に抜けて、やまなみハイウェイを利用して、阿蘇の外輪山を越え、熊本の水前寺公園を観光してから、高速で帰宅する」と言うものでした。当初のプランは「別府から一般道で北九州を目指し、ルート上に近い神社で御朱印を可能な限り貰う」と言うアバウトなプランでしたから、家内にしても阿蘇ルートの方が魅力的に感じたのでしょうね。
しかも、GO TO トラベルで予約した部屋が全て(多分)山側でもあり、日の出の予想位置からは離れている様な雰囲気もあり、最初から日の出は諦めてもいました。しかし、棚湯からだったら、別府湾から昇る日の出が見られるかも?と言う気持ちもあったので、棚湯で日の出を拝もう!と胸算用してもいたのですが、朝風呂はキャンセルしてドライブを優先すると決めてからは、気分を切り替えて、明日のルートに心を馳せていました。就寝前に、それまで色々とググっていた家内から、湯布院に抜ける前に別府でも御朱印が欲しいと言う事で、ホテルからも近い「八幡朝見神社」に行ってから移動する事にして就寝したのでした。
連動するフォトアルバムは杉の井ホテルの「イルミネーション」「新館のHANA館」「密なレストラン」「ホテルの部屋」ですね。
Posted at 2020/11/19 09:38:23 | |
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