
フォレスターやXVに採用されているe-BOXERは、エンジンルームに鉛バッテリーを2個(も)載せています。普通の55D23Lと、アイドリングストップ車用のちょっと値段の高いN-55Rです。これに加えてEVモータ駆動用の高圧バッテリーがトランク下にあります。
重量は増えるし、コストも上がるしで何故そのようなシステム構成になっているのか理解の及ぶところではありませんが...単にHEVの技術がまだ最適化されてないのか、エンジンルームの重量バランスの関係で敢えて(?)なのか、はたまたサバイバルのための冗長化なのか、妄想はさておき、これらのバッテリーがどういう使われ方をして、どういう充電回路になっているのか、気になったので調べたことをメモしておきます。(なお、いろいろな記事を見た上でのあくまで「推測」です)
・バッテリーの役割分担
55D23L … 最初の始動用、および電装品用。
N-55R … アイドリングストップやEV走行→エンジン走行切替え時の再始動用。
高圧バッテリー … モータ駆動・回生回収用。
・充電は「
栃木スバル社員Tamの~日常生活切り売り「日記」~」を参考にしますと概ね下記と推測できます。
55D23L … 高圧バッテリーから降圧して充電。
N-55R … ISGにより充電。
高圧バッテリー … 回生により充電。
[想像図]
ISG → N-55R
↓ (※非常時)
回生 → 高圧バッテリー → 55D23L
※55D23L側が不足したら(≒高圧バッテリーが空)、N-55R側から補う
ところで、気になる動画がありました。
フォレスターadvanceのe-boxerのバッテリーはゼロになっても大丈夫です!異常ではありません!
アイドリングしてるだけで高圧バッテリーが空になる、とのことで驚いたのですが、これは上記充電系統を踏まえると、理由が想像できます。
アイドリング中の電装品の電力源は55D23Lで、そこに注ぐ電力は高圧バッテリー or ISGのものです。アイドリング中の燃料消費を抑えるため、ISGに発電させるよりも高圧バッテリーを優先的に使い、高圧バッテリーが空になって初めてISGの発電を使うようになっているのだと思います。アイドリング中は高圧バッテリーをモリモリ充電して欲しい気もしますが、ISG→高圧バッテリーの充電(昇圧)経路がないので、このような制御になっていると思われます。
なおN-55Rの方が死んだ場合、アイドリングストップやEV走行しなくなるだけで純エンジン走行は可能のようです。ですので、55D23Lは予防的交換が必要としても、N-55Rは寿命を全うしてから or EV走行しにくくなってきてから交換でもいいのかもしれません。
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Posted at
2019/08/11 17:36:05