
#また得意の便乗記事w
同じ車に長年乗っていると、
「これって持病じゃね?」とか「これはリコール対象だろ!」と思うトラブルが目立ちます。
愛着からすぐ自分で直してしまいがちですが、本当はメーカーに申し立てるべき不具合かもしれません。
周りのユーザーが
同じトラブルで難儀しないよう「一問一答」で列挙してみましょうw
Q1:クーラントを交換したらオーバーヒートしそうなんですが・・・
タイベルを交換し、ウォーポンもサーモスタッドも交換して新しいクーラントを入れてエア抜きしたんですが
、水温が100℃を超えてしまいます;;ラジエータのアッパーホースがパンパンで怖いです;;
A:それは
サーモスタッドの裏側に空気がいてバイメタルサーモWAX弁が開いていません。
エンジン側のクーラントは熱くなっているんですが、サーモスタッドに伝わっていないのでエンジンを止めロアホースをもみもみして空気を追い出して下さい。
エアが抜けてくればサーモが開き始め、それ以降は安定するでしょう。「ジグルバルブ」という空気穴は開いているんですがウォーポンの形状からか
エアを噛むトラブルを散見します。
また、エア抜きにも時間が掛かるため、始動前にアッパータンクとリザーブタンクの確認を
3か月程度怠らないようにしましょう。同時に
リザーブの「白鳥の首」が吹き抜けガスで汚れやすいので「松井棒」で清掃しておきましょう。
リザーブタンクは形状が問題でスポーツ走行するとクーラントを噴き出してしまいます。オーバーフローホースを別ボトルで受けたり、キャップの中に「PETボトルの蓋」を逆さに入れておくと噴き出しにくくなります。
Q2:燃料ポンプを交換したのにエンジンが掛からない。
トラブル予防にと燃料ポンプをウォールブロの大容量ポンプに交換したんですけどエンジンが掛かりません。ポンプから音がしません。交換は後席シートを外して行いました。
休憩中にちょっとジュースこぼしちゃいましたが何か?
A:それは・・・「リアシート下電源コネクタの焼損」でしょう。
燃料ハーネスには燃料ポンプ直上のコネクタの他に、
リアシートの下に電源用の2極コネクタが隠れています。
このコネクタが形状と強度に乏しい為、踏みつけると破損したり、水分が掛かると周りを包んでいるクッションシートの中で短絡してしまい焼損してしまいます。この部分は
直結して絶縁する方がいいと思います。
Q3:オイル漏れ?いつも乾かないオイルパン。
メンテのたびエンジン下回りを覗くとオイルで濡れています。
匂いからエンジンオイルだと想うんですが、ドレンボルトやパン周辺からは漏れていないと思います。
ちょうどエンジンとミッションの境目から漏れるのでディーラーでは、
「リアクランクシールの劣化でしょう。」と言われ
高額の交換費用の見積もりを貰いました;;
A:クランクシールの可能性もありますが、多分「オイルミストセパレータ」の蓋の劣化でしょう。EJ20のクランク室プローバイ経路はフライホイール裏を通っていますが、ここが
「気液分離」の為の部屋になっています。
この部分を
塞いでいる蓋が樹脂のため、収縮して破断するとブローバイオイルがエンジン後部を伝って漏れてきます。この蓋が金属製のアプライドもあるんですが、時期が交錯していて明確に判断が出来ません。
クラッチに影響はないので急ぐ必要はありませんが、次回クラッチ交換時に金属の蓋を用意しておきましょう。その時、「←矢印」のネジだけ液体ガスケットを塗布することも忘れずにw
また、この末端に
PCVパルブに繋がるブローバイホースがいるんですが多分硬化して亀裂が生じ、ここからもオイルがにじんで周辺を汚染していると思います。スポーツ走行などで急加速すると、このホースまでオイルが吹き上がって来ますので、長めの耐油・耐熱ホースで交換しておくといいでしょう。
Q4:アイドリングが不安定?ハンチングや回転数が低い(高い);;
(前期・中期)夏にISCバルブを交換したんですがハンチングが直りません。
A:ISCVの汚れにより不安定になっていると思います。エンジンコンディショナー等を十分に吸わせ、しばらく放置してからエンジンを掛けてアイドリングしてください。
EJ20では約半年に一度ISCVのクリーニングが必要と考えます。
超注意!!:頭部コイルの分解、調整は不要!
(後期)スポーツ走行の後は決まってアイドリングしなくなります;;
A:エアフロメータの不具合です。
後期のエアフロは最大電圧4.6Vに達してしまうとセーブモードになってしまいます。しばらく放置すると直りますが、そんな事もしていられないのでエアフロコネクタを抜いて静かに走行すれば自走出来ます。
(MT車)走行中は問題無いのにアイドリングになると不安定になります。
「ニュートラルSW」の不具合の可能性があります。MTに刺さっているニュートラ判別用のスイッチの長さが短かい為、ニュートラルと判定出来なくなるとアイドリングに不具合が生じます。乱暴な修理方法ですが取付面をサンダーで研磨して接触部を突出させておくと直りますw
いずれの場合も
MDM100があるなら日常の
「ISC-Duty」や「エアフロ電圧」を覚えておくと素早く不良判定が出来ます。
Q5:ブースト0.5病?
ハイオクガソリンが高いのでレギュラー入れたら
ブーストが上がらなくなりました。
A:これは「0.5病」ですねw
EJ20ターボではノッキングを感知したり、過給ソレノイドにエラーを生じると
セーブモードに入り過給圧や点火時期を制限してしまいます。
整備の途中でソレノイドのコネクタを抜いて始動しただけで起きてしまう場合もありますので注意が必要です。
また、ブーストコントローラをつけている場合、0.5病とは気付かずに燃費が低下する場合があります。ブーストは下がっていなくともセーブモードに入って、点火リタードされていますので
一度エラーコードを確認してからECUをリセットしましょう。
Q6:ターボ交換と同時に必要なもの。
ターボをツインスクロールに変えてみたくてエキマニを分解しようとしたらナットの山が全部なくなって
変なカタチになってしまいました;;どうしたらいいでしょう。
A:エキマニやターボ周辺のボルトナットは熱害で焼きついたり脆くなったりしていますので、「ナットツイスター」等の
分解専用工具と予備の耐熱ボルトを用意しましょう。
特にターボのフロントパイプ側フランジの上側ボルトは、中間でねじ山が無くなり空回りしてニッチモサッチモいかなくなりますので注意が必要です;;
バール等を用意して
テンションを掛けながら回しましょう。
外してしまったら使わないボルトはいいですが、エンジンやターボのスタッドボルトが折れてしまうとこれも困り者なので、何本か予備を常備しておきましょう。
そして組み付け時には
スレッドコンパウンド等を次回の分解の為に塗布する事を忘れずにw
Q7:エンジンブローした;;
大事に乗ってきたGC8で初めてのサーキット走行でしたが、最後の枠で悔いの残らないよう「ガンガン」走ったら、ピットに戻ってエンジンが「カンカン」と・・・
これが
「メタル流れ」と言う奴でしょうか?;;
A:これは残念でしたね・・・
EJ20はコンパクトなエンジンがすばらしい半面、
クランク全長が極端に短くメタル幅がせまいので流れやすいと言われます。
これはメタル幅もありますが5ベアリングに挟まれたクランクウェブが薄い為、クラッチ側のトルク変動によりクランク全体が捻られ、結果として「子メタル(コンロッドメタル)」が
軸と鉛直方向に捻られる為、メタル破壊が生じる物と思われます。
同時期の4AGやB16等のテンロク4気筒エンジンのクランクと比べても信じられない程華奢なEJ20のクランクは「薄幸のバレリーナに課せられた運命」の様です;;
海外製の硬化処理をされた「ロシアのオリンピック選手」のような黒いクランクもありますが根本的な対策にはなっていないようで・・・
前期では中間の3番だった軸方向荷重を負担するスラストメタルが、クラッチ直前の5番ベアリングに移動されたのもこれの対策でしょう。しかしこれでも抜本的対策にはなり得なかった・・・
是非
やさしいクラッチ操作でエンジンを長持ちさせる様、心掛けましょう!
#以上、殆ど体験談でしたww
※追記:
自己診断機能(ダイアグノーシス)
ECUに記憶されたエラーコードを表示する機能で、 メーターパネル内Check Engineランプの点灯であらわされます。 手順は以下のように、ハンドルコラム下側の
黒色コネクタを接続して実施します。
・イグニッションスイッチOFFの状態を確認し、1Pinの黒色コネクタを接続する。
・イグニッションスイッチONの状態にして、チェックエンジンランプを確認する。 定期的に短周期で点滅している場合は、正常。
短/長周期混在で点滅している場合には、トラブルコードを表示しています。
例:-・・・=13、--・・・・=24
・イグニッションスイッチをOFFにして、接続したコネクタを分離する。
リードメモリでは、メーターパネル内の[CheckEngine]ランプの 点灯状況で下表のトラブルコードを確認できます。 CheckEngineランプの
点灯が長い場合は10を、
短い場合は1をあらわします。
複数トラブルコードが記憶されている場合には、間隔をあけて続けて表示され、全てを表示するとまた繰り返すようになっています。 また正常な場合には長めの一定周期で点滅を繰り返します。
トラブルコード表
コード 診断項目 #エラー状況は基本的に端子切断か短絡
11 クランク角センサ
12 スタータSW
13 カムセンサ
14 インジェクタ#1
15 インジェクタ#2
16 インジェクタ#3
17 インジェクタ#4
21 水温センサ
22 ノックセンサ
23 エアフローセンサ
24 アイドルスピードコントロールバルブ
31 スロットル開度センサ
32 O2センサ
33 車速センサ
42 アイドルSW
43 アクセルSW (リードメモリでは検出不能)
44 過給圧制御ソレノイド (過給圧制御系の異常)
45 圧力センサ切替えソレノイド
51 ニュートラルSW (リードメモリでは検出不能)
(旧
「Garage-T」miner師匠のHPより転載w)