【怖い物見たさｗ】棚落ちしたエンジンの内部②

それでは後半です。

シリンダーブロックを分割していきます。
オイルパンをはぐると、やはりピストンリングの破片らしき物がストレーナに張り付いていました。

オイルパンにも雲母状のラメが・・・

ただ２１年間、１８万㌔走ってきたエンジンなので仕方ないとも言えます。

クランク室の様子です。

コンロッドなどのトラブルではないので、異常な部分は見当たりません。

若干棚落ちして吹きぬけた４番のウェブが綺麗な気がします。

クランクが割れました！

５ベアリングの内、２と４番が特に狭いBOXERのメタル。

前期は中央の３番がスラスト（軸方向）の荷重を負担するメタルになっています。

後期はフライホイールに近い５番がスラストベアリングを兼ねており、MTからの軸力に対抗してクランクシャフトを保護しているみたいです。

クランクのメインジャーナルは非常に綺麗でした。

他メーカーのエンジンを分解した事のある目には、奇異に映るEJ20のフルカウンタークランク。

メタル幅もそうですが、カウンターウェブが非常に薄くて「捩じれによる変形」に負けてコンロッドジャーナルを歪めてしまう。

EJ20の小メタルトラブルの原因はそれだと思います。
4AGやZCのクランクだってもっと「ゴツイ」です。

5番の親メタルですね。

表面が荒れているように見えますが、油膜を保持する為の表面加工だそうです。

回転方向に線上痕（ライフリング）を設けて油膜保持する場合もあります。
表面はニッケルなどの鍍金で磨耗すると銅色の地金が出て来ます。

メタルベアリングの磨耗度としては18万走ってるとは思えないとか。
ただメタルの余長（コンプレッションハイト）は距離為りにヘタッて来ている感じ。

小メタルも綺麗です。

中央線上痕が有るのは、油路からの油膜分散の為の穴からピストンリングの破片が流れてきたからでしょう。

でもクランクジャーナル面には見られないのでメタルを全交換すれば再利用出来るそうです。

チョンバさんからお聞きしました。

御大自ら若手社員の育成に貢献して頂きましたｗｗ

＃この写真よく出来てるね・・・
　帽子、本物だとオモタｗ