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2010年09月20日

ホンダ…

ホンダ… ■今日は本田技研工業でRAD(チーフエンジニアの上で機種をとりまとめる役職)を担当されていた藤原裕さん、通称「藤原組長」の卒業式だった。写真を見ても判るが、え?もう?という感じで残念ながら定年退職される。

■藤原さんは初代ストリームのLPLを務めた他、多数の名車を手がけ、その後機種全体を取りまとめるRADとして活躍された。今だからいえるが、幻と消えたNSX後継車やS2000後継車を取りまとめる役でもあった。

■僕は藤原さんとは初代ストリームの時に話をし、その後何度となく様々な場所でご一緒させてもらった。組長という愛称からも判るようにとにかく親分肌であると同時に破天荒なキャラで、多くの人に愛されてきたし、ホンダの中で新たな流れをも作ってきた。判りやすくいえばかつてからのホンダイズムを継承しながらも新たな世界切り開いてきた、まさにホンダらしい人だった。

■藤原さんとの一番の思い出は、NSX後継車が開発中止とアナウンスされる1ヶ月か、それ以内の頃に一緒に食事をしたことだった。そのとき藤原さんは「今が正念場です、応援してください」と言った。僕はそれを受けて、XaCARに記したと記憶している。しかし、当然のように力になれなかった。それ以前から、内容こそ知らされないものの、次のスポーツカーについての懇談を何度か重ねていたこともあったため、本当に残念な気持ちだった。

■とにかく熱く、こだわりがあった。だからこそ、自分よりも立場が上の人にも恐れることなく真っ向から意見が言えたのだろう。藤原さんは、とにかく信念の人だったと思える。しかし、それだけにNSX後継車、S2000後継車の開発中止は相当に心に突き刺さったに違いない。

■僕も同時に落胆したあのときから、もう時間がたち、いまや藤原さんはホンダを後にしようとしている。果たしてその後を継承する人たちはどれだけいるのだろうか? 少し明るいキザシがあるとすれば、広報部の長井さんが言っていたように、「研究所には、まだ発掘されてない人が必ずいる」という言葉。それには期待したい。

■正直、僕は今のホンダが良く分からないでいる。僕が心の底からリスペクトしていた少し前の時代のホンダとは違っている。とにかく時代とともに大きく変わったことは間違いない。

■おそらく、2000年辺りまでホンダという会社は経済的な意味合いではなく、精神的な成長を続けていたように思える。しかもそれは我々メディアとともに、という感覚もあった。しかし、2000年を過ぎてからはホンダはすっかり成長して大企業になった感が強くなった。誤解を恐れずに言ってしまえば、ホンダはトヨタ(のように)になった。一緒に成長をしてきた感を共有していたメディアとも少しずつ関係が変わっていった気もする。そして大企業となり、ラインナップは夢よりも糧を求めるようになった、致し方ないことでもあるが。

■そうしてホンダは、今までの僕らが知るホンダから離れていって、現在のホンダになっている。そんな気がする。そして藤原さんのような熱い人たちが、また1人去っていく。

■自動車ジャーナリストとして、もそうだが、僕的には一人のクルマ好きとして、今のホンダに願うことはとても簡単なひとつのことだけでしかない。

もう一度、我々が心底夢中になれるクルマを作ってください。

■ただそれだけ。本当にそれだけ。ささやかな願い。そしてそんなクルマがあればホンダは、決してトヨタとは違う、ホンダらしいと言われる会社で在り続けることができるのだと僕は思う。

ホンダらしさ、を存分に見せてください。

■たったそれだけのことです。なぜならホンダにはいつも、僕らを熱くさせてくれるブランドであって欲しいから。

■藤原さんには心から「今までお疲れさまでした。楽しいクルマをありがとうございました」と改めてお伝えしたいと思います。そして後に残った方々には、そんな去りゆく人たちが残した「らしさ」を新たな時代に併せて、さらに強いものとして見せて欲しい、そう思います。

■それが僕からの、ホンダへのお願いなのです。

カッコいいホンダで、あって欲しいのです。

ブログ一覧 | 視点 | 日記
Posted at 2010/09/21 01:44:14

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この記事へのコメント

2010年9月21日 1:51
ホントにホンダらしさがないと思います。

2000年前半なら欲しいホンダ車もありましたが、今は買いたい車がないですね。
乗っていて普通だし楽しさが伝わらない車が最近のホンダには多いですよね。

他のメーカーが考えないような事をしてくれるのがホンダだと自分は思っているのでまたそうなってくれる事を信じています。

つまらないホンダ車なんていらないですね。
2010年9月21日 6:07
セナF1時代に培われたホンダファンとしてまさに同感です。いつまでもカッコいいホンダであって欲しいし、熱いホンダであって欲しいのですが、特にここ10年のホンダは大企業特有の夢の無い利益至上主義になって進化を止めてしまった感があります。夢のある車は次々と開発中止されるばかりか、エンジン、変速機も周回遅れ感が強いのはいったいどうしてしまったのだろう?という気持ちが強いです。
2012から新しいホンダが始まるような事を伊東社長がおっしゃっているようなので、わずかな希望を抱いてますが・・・

ポロ1.2TSI HLがついに納車されました。良い車です。道具としてフィットが負けていない部分もありますが、日本車にない「味」があって乗れば乗る程好きになっていくような予感がしています。
2010年9月21日 6:20
ホンダがホンダで有った時の人たちが卒業していきますね。

今ホンダ二輪と四輪だけの会社で無くなった事が大きいかもね。
クルマが好きでバイクが好きでと言う社員が減っているのも原因かな??
2010年9月21日 8:08
まるもさんのところでも組長の話題が
あがってましたがそれだけ慕われた
素晴らしいお方だったんですね。

初代ストリームのような新ジャンルの車
を開発されたというのはすごいことだと思います。

これからはOBとして若きホンダのエンジニア
達を支えていって欲しいです。
2010年9月21日 8:58
CITY TURBO2とか、ACCORDにリトラを採用したり、BEATを出したりしてた頃までは元気があったと思う。オデッセイのブームがホンダを変えた気がしています。

http://blog.goo.ne.jp/k20d_smc/e/961b36028be35907df422a2b03af122c
2010年9月21日 16:16
初めてコメントさせていただきます。

楽しいクルマ、胸をわくわくさせるクルマがないこと、これはとても大きな問題点だと思います。
いまの日本では、
・若い人が、クルマを買うお金がない、クルマにお金がかかりすぎる(雇用)
・気持ちよく走れる道路がない(道路政策、警察の取り締まり)
・そもそもクルマを知らない(趣味の多様化)

などなどの問題が結果的に「楽しいクルマ」をメーカーが作らないことにつながり、この連鎖が続いているのだと思います。

メディアの流布する「若者のクルマ離れ」という表現。きわめておかしな話だとおもいます。大体、渋谷のスクランブルで「クルマに興味はありますか?」とインタビューして、日本の者の全体像を捉えようとする、もしくは安易に描こうとすることが、おかし
いんです。電車だけで生活できるのは日本の中で東京だけです。

hondaだけでなく、日産もトヨタもそうです。
インテグラ、シルビア、スープラ もうみんないません。
それを、バブルのブームとして片付けるのは間違っています。
運転することが楽しいクルマがない(買えない)僕たちの世代はとても不幸です。

hondaはもちろん変わったと思います。けれどそれは日本の構造的な問題が、hondaを変えたのだと思います。

子供があこがれるクルマはいつの時代にも絶対必要です。

この前、CR-Zをレンタルして、交差点で止まっていたとき、男の子がこちらを指差して、手を引くお母さんに「CR-Zだ!」とわくわくした表情で目を輝かせていた光景は忘れられません。もっとこういう男の子、女の子を増やさなきゃいけないな、と思います。
2010年9月21日 18:16
未来のホンダに本田宗一郎も藤原組長も存在出来ません。ホンダは自らの魅力を自ら潰したのです。
企業としてのホンダは生き残るかも知れませんが。
2010年9月21日 19:05
と言いつつ、

二代目Rを手放しているじゃないですか?

次のスポーツカーが登場するまで

残しておいてほしかったですね。

それに結局残念ながら、一度もフィエスタで

お逢い出来なかったですね。

今年は20周年記念で、

あの元社長もお見えなのに。

社長には2年連続でとても素晴らしい記念を

頂戴しましたから感慨深いモノが在ります。
2010年9月21日 21:13
「宗一郎DNA」と言う物が神格化され過ぎてるような気がしますが・・。

世界を相手に利益を上げないといけないんですもん、

そりゃぁたいへんですよ。

本社を海外へ移すのもひとつの手かもしれません。
2010年9月21日 22:26
藤原さんが卒業されてしまったんですね、、、(涙)
数年前の上原さんに続き、さびしい限りです、、、
すばらしいレポートありがとうございました。

さて、、、、まなぶさんの本文にもありました、「ホンダらしさ」についてですが、、、少し意見を書きたいと思います。

「ホンダらしさ」って難しいですよね、
まなぶさんの言われている「ホンダらしさ」って何でしょうか?
何を求めているのでしょうか?

私は、具体的には、世界一な車を出すことかなと思ってます。
スポーツカーでいえば、、NSX、インテグラ、プレリュード。
・買うまでのワクワク感
(寝ても覚めてもその車の事を考え、開発された背景を読みワクワク。カタログがボロボロになるくらい読み、車を心待ちにする)
・持ってワクワク
(実際に手にして、わくわく。それをみんなに自慢げに話したり、どこをいじろうかと悩んだり、新しい仲間にあったり、イベントなどに参加したり)
・もちろん、走ってワクワク
(オーディオなどいらないとおもうくらいに、美しいエンジン音、VTECにきりかわったときの高揚感)
でしょうか、、、

先ほど書いた車種には確かに、このような感じがあったと思います。

でも、今はCR-Zがあると思います。
・独特のフォルム、ハイブリットスポーツという肩書。
・エンジンアシストのあのターボのような感じ。
私は正直見ていてワクワクします。乗ってみてもワクワクします。

また、つい先日生産が終了してしまいましたが、FD2。
・市販車ではありえないあの固い足。
・実際にハンドルを手にして運転しないとわからない、剛性感。
けっして、ヨーロッパ車に引けを取ってないと思います。
といっても、特定の部分ですが、、(笑)


でもでも、何か足りないと感じる事があります。それって、やはり「誰もが憧れる、絶対的な車」
それこそNSXのような象徴がないからなのかもしれません。
(NSX後継 私も楽しみにしてたのに~  )


----
今のホンダはだめなのかな?

車すきの方々も、ミンカラをながめれば、スポーツカーonlyではなく、
ミニバン、kカー、インポート車 多様になってきました。

と書いている私も、スポーツカー好きですが、実は、フリードスパイクなど
日本人のニーズにこたえまくっている車も好きなんです

20代男子、女子にきくと、スポーツカーなんかより、大きな車がいい
TOYOTAでいえばハリアー、、みたいな意見もありますし、、

と考えると、ホンダが変わってしまったのではなく、
ホンダの価値観も時代に即して、多様になったと考えることもできませんか?

FITが売れているというのも、老若男女の要求にこたえているからなのかなと思います。

ただ、ホンダが時代に即してみんなが求める、エコ・燃費じゃ!みたいに変化している、、、
なんて、受け身な戦略だけではなく、

新しい価値観を提供するぜ!という、片鱗がCR-Zに見えるような、突き進み感ももっと軸を置いてほしいと思います。

これからのホンダに期待!


2010年9月22日 8:36
akaponzさんに、

おおむね賛同。

こんな車、あんな車、

作れ、作ったら買うのに、

と言う声はとても多いけど

実際にはだれも買わないじゃないの。

言うだけ、言うだけ。

言うなら、超名車の二代目Rを

手放しちゃイカンでしょ。

問題はそこでしょ。

家族が乗れないから、

子供が生まれるから、

結婚するから、

で、スポーツカーは売れない。

メーカーは慈善事業では無いのだから

儲からない車は作る訳ないでしょ。


あ、

akaponzさんに一点。

マツダの7の剛性不足、

乗ったらすぐに判りますけど。

あれも、先に販売価格在りきの

車体にしわ寄せがくる原価決定開発でしょ。

プラス、

豊田と同じ「法定速度」内での開発意識。
2010年9月22日 22:50
免許取得して最初に乗ったのがN360・今もFITを所有している。もちろんこの間にも様々なHONDAがあったが、ある意味FITはHONDAらしい車。OHCのエンジンでここまで回る、ストラットのサスでここまで踏ん張る。
N360にあってFITに無いのはライバル他車を圧倒的に凌駕する高回転パワーだろう。
しかし、現在の技術を駆使すれば何処のメーカーだって人間の感性等ついてこれないパワーを生み出せる。ハンドリングも剛性もカネさえかければ何とでもなるだろう。ワクワクしない原因の全てがここにあると思う、低価格で何が出来るかが勝負だろう。
N360もS800も一般道路でエンジンを回しきって低価格で遊べた、そんな時代は終わったようだ。今面白い車はジムニーくらい、不満は多々あるが現代の車が置き忘れた何かを持っている。
絶対的パワーは要らない、非力でも軽快に回るエンジンとシャープな足回り、針の穴に糸を通すようなテクニックに応えてくれる、そんな車が欲しい。貧乏人用のロータスを作ってくれ。









2010年9月24日 23:36
車を買うことにしました。試乗してあまりの気持ち良さに感動したシビックタイプRユーロに。この車を買うにあたり一つだけ心にわだかまりが残っています。それはこれがホンダ車だということ。これまで昔S2000を買った時は、ホンダの50周年記念車として、ホンダに対するリスペクトと、ホンダが本気になって作ったS2000に誇りを持って買うことができました。
今、乗ってみると、こんなに気持ちの良いFN2を前にしても、車好きの一人として、トヨタのようになってしまったホンダ車を買うことに、なんだか恥ずかしさ、悔しささえ感じます。これがスバル車だったら良いのにとさえ思ってしまいます。ほんの5年前と比べても、私のホンダに対する愛情は全く変わってしまいました。

お願いです。ホンダさん。ホンダの車を持つことに、あんなすばらしいFN2を持つことに、心底誇りを持てるような以前のような会社に戻って下さい!

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