「証拠隠滅」と言っても・・・

とあるニュースに、とある方が、携帯電話を故意に壊した？かも・・・みたいな記事がありました。

コトの真相は分かりませんが、コレ見て、ああ、「証拠隠滅」だねと思った方、多いでしょうね。

まぁ、確かに、犯罪の証拠を故意に消失しようとしてやったなら、それは「証拠隠滅」と言えるのでしょうが、日本の刑法で言う（日本の刑法で罰せられる）「証拠隠滅」ってのは、ちょっと違うってのは、皆さんご存知でした？

・証拠隠滅罪、証拠偽造罪、証拠変造罪、偽造証拠使用罪、変造証拠使用罪（第104条）
他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処せられる。

とこのように、法律では他人の事件の証拠隠滅を図ると罰せられるとありますが、自分の犯罪の証拠隠滅を図ったところで、それを罰する法律は無いんです。

さらに、

・犯人蔵匿罪、犯人隠避罪（第103条）
罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処せられる。

・第103条、第104条（上記参照）の犯罪については、親族間の犯罪に関する特例があり、犯人又は逃走した者の親族がこれらの者の利益のために犯したときは、その刑を免除することができる(105条)。

というぐあいに、犯罪者の親族が、その犯人をかくまったり、逃走のお手伝いをしたり、また証拠隠滅を図ったとしても、それを罰することはしないっていう法律もあるんです。

ちょっと意外ですよね。
私もこのことを知ったときは、ちょっと驚きました。

こないだの信号機の話や、車線の話もそうですが、法律って、知ってるようでて、知らないことって多いですね。

『犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪 - Wikipedia』参照