強化ラジエーターキャップ
色々な意見がありますね。
(と言うかほとんどの車博士(笑)の投稿をみると「オーバーヒートしてからじゃ意味がない!負担が増える!」ですね)
さて、ここではなぜ意味がないとされているのかと正しい使い方を見ていきましょう。
まず意味がない側の意見としては「大して沸点が上がらないから」です。
確かに沸点をみると
0.9Kpa(絶対圧1.9Kpa)の場合は118.6℃
対して
1.3Kpa(絶対圧2.3Kpa)の場合は124.6℃
ん〜確かに118.6℃だろうが124.6℃だろうがオーバーヒートです。大差ありませんね。
おしまい
んな訳無いです。
そもそもラジエーターになぜ圧力をかけてるのか考えましょうよ。
水の沸点は100℃
冷静に考えると水温が100℃になった時点でまあまあオーバーヒートです。じゃあ圧力なんてかける必要があるのか?
理由は簡単
温度も圧力も一定ではないから
まずは温度
例えばエンジンのベッドで1番から4番へ水が流れている場合、4番のヘッドに接する水はかなりの温度に達します。もしその時、圧力が足りなければ瞬間的にキャビテーションが発生するでしょう。そしてヘッドの温度上昇はノッキングへと繋がり、最終的にはブローへと繋がります。
次に圧力
ラジエーターキャップで圧力がかかっていると言えど、ウォーターポンプの取入口でもきちんと圧力がかかっているでしょうか?
特に高回転付近の場合、ポンプはものすごい勢いで回っていますが取入口前にはサーモスタットなどの邪魔者が沢山います。
それだけでなく、管内の細かいバリや角、狭窄部も負圧は簡単に発生します。
例えば1.0Kpa負圧になってしまった時
0.9kpaのキャップは-0.1Kpa(絶対圧0.9Kpa)
この場合沸点は96.7℃
対して1.3Kpaのキャップ場合は0.3kpa(絶対圧1.3kpa)
この場合沸点は107.1℃
どうでしょう?この差は割と致命的ではないでしょうか?
ちなみにレースカーではウォーターポンプのインペラを少なくしたり、プーリーを変えて回転数を落としたりしていますが、これは街乗りしないからこそできる事。
全開走行ではオーバーヒートしないレースカーですが、都心の渋滞には10分も耐えられません。
伝わりにくいかもしれませんが、水温、水圧と言うものは一定ではなく、部分部分によってかなり違います。
こういった事を嫌って欧州車や最近の国産車ではリザーブタンク(エキスパンションタンク)を水路の一部にした方式が採用されています。(画像は46のM3とかかな?)
これはタンク内部表面が荒く作り、意図的に渦を作ることでギャビテーションで発生した泡をタンク内に留める構造です。
ちなみにVWのエキスパンションタンクのキャップ圧は
1.6Kpa(絶対圧2.6Kpa)です。
どうです?めちゃくちゃ高いでしょ?それだけメーカーはキャビテーションを避けたいんです。
最後に「圧力を上げるとラジエーターホースが破裂する!」なんて話も聞きますが
そんなボロいホースさっさと交換しろ
おしまい
Posted at 2024/07/26 13:21:46 | |
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