「エンピ」ってご存じですか？

　Jimny乗りの皆さんは「スコップ」または「シャベル」をスペアタイヤと共に背負っておられたり、ルーフラックに固定されたりして積載している方が多くおられます。
　私も冬の雪国へニホンザルやハクチョウの写真を撮りに行くので、除雪や脱出のために幾つかの道具を積載しています。
　「スコップ」なのか「シャベル」なのか、関西と関東で区別の方法が異なる…、足を掛けるところがあるのが…、など様々な説があります。「シャベル」ではなく「ショベル」だと仰る方もおります。
　少なくとも私が使っているものは「スコップ」でも「シャベル」でもなく「エンピ」というものです。
「エンピ」と呼ばれますが漢字で書くと「円匙」なので、本当は「えんし」と読む筈なのですが、長く旧日本軍では「エンピ」と誤読され、今でも自衛隊では隊員の誰もが「エンピ」であると信じて疑わず、ほかの呼び方では通じません。
そもそも近接戦闘の格闘武器ですが、地面に伏せたままで身を隠すための掩体壕を掘るために使われるので柄の部分が短いのが特徴です。
　「エンピ」は、柄の部分も折れて三つ折りになり携帯性がよく、ハンマーやオールの代用にもなるので、運転席シート下に放り込んであります。
　牽引ワイヤーとジャンプコードとともに私の自動車エマージェンシー3点セットです。
　ほか、雨衣・長靴・ヘルメット・ゴム手袋の荒天4点セットも常に積載しています。