
2007年に元々私が購入したキャブレター仕様最終型のHONDAスーパーカブC90(HA02)が17年振りに我が家に戻って来たことは先のブログでお伝えしました。
名義変更の譲渡証明書を持参して納税届出に役所へ行きまして真新しい黄色ナンバーの交付を受けて来ました。
この時に税務課係員から最初に渡されたナンバーが「桃色」でした。私が「85ccなので黄色ナンバーではないですか?」とお伝えすると、「あっ、そうでした…。」と書類を作り直して画像の「黄色」ナンバーを交付し直してくれました。
これは致し方ないように思いました。今や国産バイクメーカーでは「黄色ナンバー」に該当する50cc~90ccの原付Ⅱ種乙を製造していないので、係の方も小型2輪の原付Ⅱ種は桃色ナンバーという固定概念がいつしか身についてしまっていたのだろうと感じました。
1999年国際排ガス規制「ユーロ1」から段階的に規制が強化されて現在「ユーロ5」まで来ており、小排気量車ほど規制クリアが技術的コスト的に難しくなり、小型2輪免許が必要な原付Ⅱ種に類別される日本の50cc~125ccの生産車は皆「原付Ⅱ種甲の桃色ナンバー」カテゴリーの100cc~125ccに変化しました。(普通免許で運転できる日本独自の50cc未満の原付Ⅰ種は生産が困難に陥り、4kw以下に出力制限した125ccまでを原付Ⅰ種とすることになりました。)電動車を除いた内燃機関原動機の乗り物の排ガスは浄化されることになりますが、排気量が少ないほど燃料消費は少なかった訳ですから、排気量が多くなることが地球温暖化やカーボンニュートラルに与える影響や排気ガス総量まではグレーゾーンですが…。
ともかくそうした過去25年の国際情勢の変化に伴って、我が国では50cc~90ccの「原付Ⅱ種乙の黄色ナンバー」がすっかり姿を消してしまった訳です。
今や絶滅危惧種となって姿を消しつつある「黄色ナンバー」のスーパーカブC90ですが、これにはそれなりにメリットがあります。
125cc以下の自賠責保険料は原付Ⅰ種や原付Ⅱ種の甲も乙も同額です。
50cc未満または4kw未満の原付Ⅰ種は、制限速度30km/h&2人乗り禁止&3車線以上は2段階右折&自動車税2,000円/年。
50cc以上は制限速度60km/h&2人乗り可&2段階右折なし。しかも125ccまで原付Ⅱ種の任意保険はファミリーバイク特約の範囲。
桃色ナンバーの90cc~125cc原付Ⅱ種甲の自動車税は2,400円/年ですが、黄色ナンバーの50cc~90cc原付Ⅱ種乙の自動車税は原付Ⅰ種と同額の2,000円/年です。
なぜ黄色ナンバーは原付Ⅰ種と税額が同じなのかというと、スーパーカブ70と90は蕎麦屋や寿司屋という零細事業者の必需品であったということと、戦後まもなくは普通免許で自動2輪が運転できた経緯が関係しているようです。
「カブ」(cub)の命名の経緯には、猛獣の子ども、鼻垂れ小僧という意味があるとのことですから興味深いものです.
猛獣になれなかったいつまでも鼻垂れ小僧の爺にお似合いの黄色ナンバーカブは元気です。
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2024/07/25 09:54:59