ジム兄ちゃんのブログ一覧

　航空自衛隊峯岡山分屯基地の次は、海上自衛隊舞鶴基地を紹介する。
　旧帝国海軍以来、伝統墨守、唯我独尊が信条の海上自衛隊はお堅いイメージがつきものだが、意外なことに陸海空の三自衛隊の中で最も国民に対してオープンな印象があり、その気があれば税金で作られた施設や艦艇を気持ちよく見せて貰える。
　広島県呉市の「鉄のくじら館」、江田島の幹部候補生学校の顔が映るまでに磨かれた古い廊下など、一見の価値ありである。
　昨秋、石川県の航空自衛隊小松基地航空祭に前乗りした際、思い付きでJB64Wを吹っ飛ばして京都府の海上自衛隊舞鶴基地まで足を伸ばした。
　舞鶴地方総監部正門で手続きをして、記念館を見学、総監部から道路を隔てた桟橋で、護衛艦やミサイル艇を見学してから、正門右手のしらね食堂(しらねとは舞鶴母港のヘリ搭載143番護衛艦)で、自分で食べられるだけ盛る「復刻海軍プレートカレー」(写真)1,240円を食べた。食器の鉄板プレートの裏側にはシリアルナンバーが刻印してある海軍時代の本物である。
　洋上の艦艇では曜日感覚を失わないように毎週金曜日の昼食はカレーライスと決まっていることはよく知られる。週休2日制になるまでは土曜日が半ドンだった。接岸艦艇では半舷上陸と言って艦の左右の居室一方が昼から上陸して自由の身となれるので、早く食べられて片付けが簡単なカレーライスであったという説を祖父から聞いたことがある。

　都道府県別最高峰のトップは静岡県と山梨県の富士山であることは誰でもご存知のこと。47都道府県で最高峰が一番低いのは千葉県で、南房総市にある愛宕山の408.2mである。
　この愛宕山頂からは、伊豆諸島や富士山や日光連山などの絶景が望める。
　千葉県には愛宕山という山が知る限りほかの市にあと二つあるので間違いやすい。
　いや、間違いやすいから登頂が困難な訳ではない。
　昨日のブログを見て頂いた方には想像がついたかと思う。
　実はこの千葉県の最高峰である愛宕山は、我が国の空の守り航空自衛隊の基地の中に所在するのである。
　それは航空自衛隊峯岡山分屯基地、概ね福島から静岡までの空から侵入する飛翔体に対する首都防衛上最も重要なレーダーサイトがある基地の敷地内なのである。ヘリポートがあるだけで航空機のいない200名程の自衛官が勤務する小さな基地であるが、安全保障上の要衝である。
　とは言っても、日本国民の税金で賄われている防衛施設であるから、日本国籍があれば予め申請手続をして決められた日時場所に行けば、特別国家公務員の航空自衛官が愛宕山山頂まで同伴して案内してくれる。それも山頂で航空自衛官から「千葉県最高峰登頂記念証」を頂くことができるのである。駐車場から山頂までは石段を10分位登るだけである。
　防空レーダーは極めて強い電磁波を四六時中発出しており、その指向範囲に一定時間以上滞在することは人体に有害であるので、民間人の基地内への滞在時間に制限を設けているほか、レーダーやアンテナや建物の撮影は禁止されるものの、山頂の三角点での記念撮影や景色は自由に撮影できる。
　現在は新コロ感染拡大防止のために中止されているが、通常は月に2回程度の日曜日に見学できるので、基地のホームページで確認して申請するとよい。普段とは異なる体験ができると思う。
　帰りには眼下に見える大山千枚田で「ちっこ」を食べるという観光コースがお勧めである。

　県民でもないのに千葉の旨い店ばかり投稿した。味覚も大切だが春から夏にかけては緑の自然のパワーも授かりたいものである。田植えも済んで千葉県鴨川市の「大山千枚田」はきれいなことだろうと思う。この景色は梅雨の雨降りでも絵になる。
　ここにも旨いものがある。この地千葉県鴨川市は日本最古の酪農の地である。牛乳から作った和製チーズ「ちっこ」(乳っこの意)別名「チッコカタメターノ」が郷土料理である。
大山千枚田の古民家レストラン親子二代が経営している「棚田カフェごんべぇ」ではこの「ちっこ」が入った「峯岡ちっこ鍋定食」(写真)が食べられる。温暖な千葉県は早場米の鴨川長狭米のごはんはもっちりして旨いし、鍋の野菜は全て地産を使用している。
　品名に「峯岡」とあるが、店の前から千枚田の向こう側の山の上に、福島から静岡の太平洋側と関東平野の飛翔体を常時監視しているメロンのように丸いレーダーが見える。これは千葉県の最高峰である愛宕山にある航空自衛隊峯岡山分屯基地の防空レーダーである。
　明日はこの基地について触れることにしよう。

　外出自粛生活が3か月も続いていると、解禁となったらまずはどこへ出掛けようかと迷ってしまう。季節は夏に向かうのでやはり房総半島、木更津、安房勝山を通り越して館山まで足を延ばすのもよい。
　時間に追われていなければ館山自動車道は、富津中央ICで降りてしまってR127で海の景色を楽しみながら進めるのがよい。
　ほどない舞子浜では東京湾の向こうに三浦半島の横須賀と天気の良い日にはさらにその後ろに富士山が控える。この景色を背景に納車から随分姿を変え男前になったJB64W「ジム兄ちゃん」の記念写真を撮ってやりたい。
　浜金谷に向かう海岸線も美しい。
　鋸山付近の狭いトンネル続きの道も趣きがある。
　廃校跡地の道の駅保田小学校に立ち寄り小休止もよい。
　勝山や岩井を抜けて館山に入ると南国的な風景に変わってくる。
　市街地に入ると急に道路が広くなってあらゆるチェーン店が姿を現す。コメリの系列店パワーには資材館もあり便利な店である。このパワーの角「下真倉南」の信号の向かい側には「木村ピーナッツ」という小さな名店がある。ここの「ピーナッツソフト」400円は濃厚でとても美味しいので、食後にでも味わってみるとよい。
　ここからR410号線に入る。程なく道路は狭くなり切通しがあったり変化のある道となる。
　「相浜」という地名が見えたら海側(右側)へ入って海辺を目指す。漁船が並ぶ小さな漁港前の相浜漁協「相浜亭」が目的地。漁師小屋のような夏は扇風機が回っている店である。
　車を停める場所は幾らでもある。店に入るとご主人は漁師であろう婆ちゃんが皺を寄せた笑顔で、ひじき・しば漬け・大根なますの入った小さなセルロイドの四角い醤油さしの容器を3つ持って迎えてくれる。地元の漁師さんなどはこのつまみでビールを飲んでいる。
　品数もいろいろあるが、ビギナーにお勧めなのは、写真の煮魚と刺身と天ぷらの「はらいっぺぇ定食」1,000円か破格な「金目定食」1,200円だろうか。ごはんはテンコ盛りなので、大食いでない方は小盛と申告した方がよい。季節によっては新鮮な伊勢海老や珍しいトコブシも食べられる。
　館山は昨年の台風で大きな被害を受けた。漁師小屋のような店なので、お見舞いを申し上げたら、「隣や周りの家は屋根が吹っ飛んだけど、うちは何でもなかった。」というとおり、近代的な民家よりも海に面した漁師仕立ての掘っ立て小屋(失礼)の方が頑丈なことに驚いた。
　品書きにもあるとおり、腹いっぺぇになったら漁港で午睡してからピーナッツソフトに向かえばコース料理の仕上がりである。

　みなさん外出自粛で旨いものに飢えておられるのか、燕三条、木更津と反響を頂きましたので、調子に乗っての第3弾は、木更津から房総半島を東京湾沿いに国道127号線を南下した南房総市は安房勝山である。
　遠い親戚が安房勝山の隣駅の海水浴場として有名な岩井で民宿をしていて、幼少期から田植えや稲刈り、夏休みは民宿の手伝いに行き、勝山漁港には親戚の伯父様と魚の仕入れに来ていた馴染み深い場所でもある。
　近くには鋸山・日本寺・マザー牧場・南総里見八犬伝の史跡など観光地も沢山ある。
　目的地の名称は、勝山漁協直営「なぶら」。
　ご想像頂けるとおり海鮮の定食や寿司などの定番料理が美味しいが、こちらには是非とも午前11時前に辿り着いて開店を待って欲しい。
　海辺の漁協ビルの2階が食堂であるが、1階の入口に開店前に絵心のあるおねえさんが、その日に水揚げされた限定メニューを書き出す。(写真参照 右上におねえさんの姿あり)
　開店前に集まった初対面の人達と、限られた食数の中から「何を食べます？」という具合に相談する会話が始まる。勿論先着順が基本ではある。
　階段を2階に上がったところの自販機で食券を買うのだが、店員さんと「何にしますか？」「〇〇と△△ね。」「では〇円と△円の食券を買って下さい。」と会話をして、買った食券に注文品を書き込んで渡すという自販機を使う割にアナログなやりとりが何とものんびりしていて面白い。
　私はこの2月の日は、旬となる黒ムツの煮つけとダルマイカの刺身をご飯と味噌汁付の定食にして頂いた。
　何を食べても安いし旨いので定番料理でよいならばいつでも安心して訪店できるが、なかなか鮮魚店に並ばないような限定メニューを狙うならば、海が時化ている日は漁がないので避けた方がよい。火曜日と水曜日が定休日である。
　昨年の秋、この地は台風と豪雨で被害がひどく、漁協や漁港も大きな被害を受け、近隣の住宅の屋根などは未だにブルーシートで覆われている。
　是非とも災害復興のためにも盛り立てて差し上げたい勝山漁協直営「なぶら」である。