
JB64Wジム兄ちゃんとのお出かけは、コロナ禍&持病も手伝って、この2年は鮮魚買い付けついでに近くの墓参が多くなっています。
山梨出身の先祖を祀っている当家の墓地は都立霊園にありますが、先代が今は産出されない山梨県産の天然石を使用して現在の墓石を建立してから既に47年を経過していました。
昨今霊園から墓石の耐震対策が呼び掛けられていたところ、画像にはない地面から4段目の家名が刻石された縦長の一番上の石塔が倒壊寸前であることがわかりました。
背丈ほどの高さまである最上段の石塔が倒れると、相応の重量で外柵は勿論のこと隣墓に被害を及ぼす可能性は高く、墓参の子どもが倒石に巻き込まれると怪我だけでは済まない可能性が十分にあるので、早急に対策を取る必要性にかられました。
当家の場合には、当姓を継ぐ直系者がないので、耐震改修をして墓を存続させるのがよいのか、それともこの際に墓じまいをしてしまうべきなのかという二択に迫られました。
ひと言に墓じまいと言っても簡単なものではなく、11㎡の墓地の墓石と外柵石を廃棄したうえ整地して管理者に返納し、埋葬されている遺骨を出して納骨堂に合葬すると100万円ではおぼつかないこともわかりました。
今となっては望んでもなかなか入手することが困難で、抽選で当選して分譲しても500万円を下らない広い墓地を年間8,000円だけの管理料で使用権を有しており、介護施設でお世話になっている94歳の母親も父が眠る墓地に埋葬してあげたいという思いと重なって判断に苦しんでいました。
そうした中で、大変に有難いことに姻族に当家の墓を自身の墓として墓守りすると承継を申し出てくれる者がおり、私にできる現在の墓守りとしての役割は、姓や宗教宗派が異なることがあったとしても世代を超えて承継しやすいように改装しておくことだと考えました。
全ての墓石を廃棄してしまって、新たに一体型の人工石を設置し直した方が断然に安価に済むこともわかったのですが、当家先祖の由来にまつわる貴重な山梨産山崎石を再利用して改修しようと3月に決めて、姓の刻まれた4段目の最上段石塔を撤去、3段目を斜めに石切りして「想」(墓前に立つ者には他を慮って欲しいという私の願い)と一文字だけ刻石、腰程度の高さに下げ耐震することにしました。
さらに2段目の家紋を削り落とし、宗教宗派色を失くすために線香台と塔婆立てを撤去したものが画像です。永い歳月を経て外柵石の繋ぎも隙間だらけになっていたのでコーキングして整えてこのたび完成しました。
年金受給年齢を迎えて50万円強を要しましたが、大好きな愛車を乗り換えるのとはまた違う人生の重責を果たしたような不思議な達成感を得ました。
Posted at 2022/07/07 08:02:23 | |
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