
Amazon送料込2台セットで僅か2,963円という価格に踊らされて特定小電力トランシーバーT38を購入した。
これがなかなかの性能であり、複数台連ねてのドライブにも活躍しそうな機材なので紹介する。
私は60年程昔の少年時代に、モノクロTVで放映されていた米軍戦争ドラマ「コンバット」で、ヴィックモロー扮するサンダース軍曹が「チェックメイトキング2、こちらホワイトルーク」と兵隊を道具のように扱う司令部の生意気な若僧士官に怒りながらコールサインを唱える無線通信が格好よくて真似して遊んだ。勿論当時の少年にはトランシーバーなど高嶺の花であり、お菓子の空き箱に語りかけたものである。
中学生時代は夢中に勉強してアマチュア無線技士の国家資格を取得したが、本業を疎かにして高校入試に失敗するような少年で、ガラクタ同然の中古無線機が愛機だった。
このアマチュアとは「素人」の意ではなくて「試験研究」の技士であり、専ら業務以外の通信機の操作と製作が対象なのであるが、関心は留まることなく結局は職業通信士資格まで取得して暫く仕事でも無線を操ったが、やはり無線は創意工夫しながらの遊びの方が断然楽しい。
今回紹介するトランシーバーは、改造は許されないが、操る側の無線従事者資格も設備側の無線局免許の双方とも不要、無線局申請や届出なし、税金の一種である電波使用料の納入も不要な出力10mwの「特定省電力無線機」である。
今や幼児でも広義の無線機であるスマホを自在に操る時代だが、正月に児童の孫に無線機を与えるとどのように遊ぶのか見ようとT38をポチッた。
単4電池×3本の運用で、ニッケル水素充電池を使えばUSBで直接充電できて、LED懐中電灯機能も付属し、20チャンネルに38グループを実装、ハンズフリー送信ができる音声認識VOX機能を搭載して、掌にスッポリ納まる夢のように軽量小型のT38の試験通信を実施してみた。
RCC造の閉鎖空間でも1~7階間で通話可能であった。都心市街地でも100m以上クリアに通信でき、恐らく郊外に出れば見通し距離ならば相当な距離の通信が可能だと予想できる製品で、玩具の域を超えている。国産のように音質こそ褒められたものではないが、実用に全く不具合は感じられない。ファミレスなどで店員間で使用されている国産メーカー1台1万円内外の同タイプに劣らない実力を備えている。
安物の中華製と馬鹿にしていたが、防水性はないものの技適国内順法製品で、長く使える耐久性を有しているかは別として2024年12月の電波法改正にも対応していることも評価できる。
電波法を侮るべからず、公共の電波の違法使用は1年以下の懲役または100万円以下の実刑と容赦ないので気をつけるべきである。
さて、現代の子どもはデジタルトランシーバーに興味を示してくれるだろうか楽しみにしている。
Posted at 2023/12/06 09:57:28 | |
トラックバック(0) | 日記