リード125 2BJ-JF45のナンバー灯LED化にひと手間
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
リード125の灯火は2017年に型式がEBJ型から2BJ型になって、前後左右4灯のウインカーとナンバーを照らすライセンス灯の全5灯を除いて電球から全てLEDに変更されています。
何故ならば同型のアイドリングストップ機構を有するHONDA PCXで、エンジン停止時も点灯し続けるヘッドライトを含む電球灯火の電流無駄遣いの影響でバッテリーあがりのクレームが続出したために、その後PCXは灯火全てをLED化してトラブルを解消していて、これに準えるモデルチェンジのようです。
LEDの長所は、消費電力が電球の数分の一であることと、輝度が高く視認性がよいこと、電球より寿命が数倍長いことの3点です。短所はまだ電球の価格の数十倍するところと照射角度が得にくいことの2点でしょう。
リード125は2BJ型になって、ヘッドライト・スモールランプ・テールランプ・ストップランプ・メーター内照明の直接人が見える部分の電球は全てLED化されています。
通常ヘッドライトは35W、ブレーキランプは21Wと消費電力が大きいのでLED化の恩恵も大きいです。しかし通常10Wのウインカーは、ランプが最低4つ必要なうえに点滅させるためのリレーが必要になります。消費電力の少ないLEDの場合には、リレーも微弱電流を検知する精密な個体が必要になります。ウインカーは常時点灯する性格のものではないので省電力効果は限られますから、車両価格が値上がりすることを避けてLED化は見送られたものと推察できます。メーター内照明電球の消費電力が2Wと小電力なのにLED化されているのは、常時点灯であること、直接人が見るためメーターの視認性向上を重視したこと、球切れ交換時の作業が他のランプ箇所よりも格段に厄介なことを考慮したものだろうと考えることができます。
では何故常時点灯し続ける5Wのナンバーライセンス灯がLED化から取り残されたのでしょうか。
通常のバイクは、テールランプとブレーキランプを兼用するダブルフィラメントの電球がライセンス灯の役目も兼ねています。その証拠に多くのバイクはブレーキをかけるとナンバーも明るく照らされます。小さなLEDを数多く使用した方が消費電力は少なく見た目も美しく角度もひとつずつ自由に変えられるので、実際にテールランプとブレーキランプには数多くのLEDが使用されています。
ところが、LEDは電球ほど照射角度が広くありません。後方に視認性を高める構造のテールランプとブレーキランプは、下向きに照らさなければならないライセンス灯との兼用することが難しいという課題が残ります。そのために2BJ型のリード125は、4輪車と同様にライセンス灯ボックスがブレーキランプやテールランプとは独立しています。
能書きははともかく、ライセンス灯のLED化に着手することにして、1,300円で購入したT10型LEDと5W電球との交換作業を実際にしてみることにします。
ご多聞に漏れず、ライセンス灯の電球ひとつ交換するために、外側から+ドライバーでネジ2つを外せばよいという昔の車のようにはいきません。5本のボルトを緩めてシートとラゲッジボックスを外し、テールランプ下のFRPカバーを内側からドライバーのお尻でトントンと押し出して外してやると、やっとライセンス灯ボックスが姿を現します。電球が切れる度にこんな重作業をするのは馬鹿馬鹿しいので、LEDに交換して寿命を延ばすことは十分に意味があります。
電球をLEDと交換して、復旧してLEDが点灯することを確認しました。
ところが、ここで初めて何故HONDAがライセンス灯をLEDにしなかったのか、本当の理由が解かることになります。LED一灯ではナンバー全体を照らす照射角が足りないのです。
ライセンス灯ボックスは、2BJ型へモデルチェンジされてテールランプからナンバーに近い位置に変わっていますが、前のEBJ型と同じ部品を使用しているようです。
HONDAは当初ライセンス灯ボックスの位置を下げてLEDで対応しようとしたところ、それだけでは駄目でLEDが幾つも入るようにボックス自体を新調する必要があったのでしょう。
しかしナンバーを照らす灯火は、直接人の目に見えることはなく、道交法に基づいてナンバー全体が照らされていれば条件を満たすので電球で十分と考えて、高価なLEDを幾つも配置するコストを投入しない中途半端な対応になったのであろうと想像できます。
フロントカバーのカウルに見栄えのために無駄で派手な多数のLEDポジションランプを配するコストをかけているのに、人目に付きにくいナンバー灯は置き去りにされた訳です。
私は折角買ったLEDを無駄にしたくありません。一応ナンバーの大半を照らしていますから、「ナンバー全体が照らされていないので整備不良だ」と交通違反切符を切るほど暇な警察官もいないとは思いますが、今回のLED化が従来の電球のものよりも劣るのでは改良ではなく改悪となってしまうので考えました。
「そうだ、ライセンス灯ボックスの内側全面に反射板代わりとなるアルミホイルを貼ろう!」
ライセンス灯ボックスの内側にアルミホイルを両面テープで貼り込んだ結果、ナンバー全体をくまなく照らすようになり、従来の電球の黄色い光ではなく白く明るく照らす世界にひとつだけのリード125LEDライセンス灯ボックスが出来上がりました。
薄いアルミ板を整形して仕込めばさらに光源をよく反射するとは思いますが、ナンバーを照らせばよいレベルですからアルミホイル代用でも十分です。
バッテリー保護のために少しだけ消費電力を減ずることに貢献できました。
たいした改造ではないにも関わらず、長文にお付き合い頂きました諸兄に感謝します。
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