エアクリーナーエレメントの交換
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
今日は、エアクリーナーエレメント(エアフィルター)の交換です。初めての人にも分かりやすく書くことを心懸けています。(分かりにくいところがあったら指摘してください)。
212前期 E250 のM271エンジンのエアクリーナーエレメント(エアーフィルター)はボンネット内の写真で緑の丸印で示した部分のエアクリーナーケース内に入っていますのでここを開けて交換します。
エレメントの純正型番はA2710940304です。
緑の丸印のエアクリーナーケースの前方(この写真で言う下側)にはインテークマニホールド(吸気ホース)が直接繋がっていますので、まず写真内の赤の丸印の部分のホースバンドを緩めておきます。ここは大きめのマイナスドライバーで適度に緩めるだけです。
( 正確にはインテークマニホールドは燃料が混ざってからの部分のもう少し先を指す言葉だと思いますが、、、、今回、写真にも書き入れちゃいましたので、そう呼ばせて下さい。。。)
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ここから先の作業は、エンジンカバーを外した方が作業性が良いです。
エンジンカバーというのはメルセデスマークの化粧パネルのことです。ポッチで止まってるだけなので手で上に引き上げるだけで外れます。
写真右下の部分が外気の取り入れ口で、エアクリーナーケース内のエレメント(エアーフィルター)でホコリをとって綺麗な空気をインテークマニホールドに吸いこんでいただくという仕組みになっています。
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では、作業にかかります
作業工程1の写真の緑の丸印の部分を拡大したのがこちら。
エアクリーナーケースは、写真の青の丸印のあたりにトルクスネジ(サイズはT25H)3本でネジ止めされています。写真では既に緩めた後となっております。なかなかいい角度で写真が撮れてなくて青い丸印を分かりやすく示すことができず申し訳ありませんが、ボンネット開けて実物を見れば3本あることはすぐ分かります。
3本のネジは抜けきることはなくエアクリーナーケースの方に残せるので、ケースが開く程度にまで緩めればOKです。落として無くしてしまうことのないように作られていて有り難いです。
余談ですが、このケースは、開ける時よりも閉める時の方が難しいです。どのような合わせ目でどう閉まっているかを事前によく見ておきましょう。写真を撮っておくのも良いです。
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パカっとスムーズにとまでは行きませんが、Iの字がVの字になるようにグイっとケースを開いたら真上にズボっと外す感じでケースの半分が取れます。
エアクリーナーケースの半分が取り外せて、取り外した方の半分にエレメントがくっついているということです。
写真撮影手順が前後したため既に新品のフィルターが装着された写真になってますが、この写真の赤い四角で印をした部分同士が蝶番的にハマっているので、2cm程度、少し開いてから真上にズボっと外せるという構造になっています。蝶番的な部分は、えぐったりひっかけたりなどのややこしい事はなく、シンプルに真上から乗ってるだけですが、この構造を頭に入れておかないと、エレメント交換のあと、元に戻す時に無駄に苦労します。
インテークマニホールド(吸気ホース)については、車両前方に立って作業するとして、ホースを丸ごとまっすぐ手前に引けば外れます。めちゃ柔らかい素材でも無いですが、そこそこ柔らかい素材なので、手前にクイっと引くだけでスポンと外れます。先に外しておいても良いし、パカっと開く時点で外しても良いです。
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こちらの写真は、エアクリーナーケースのエレメント側を取り外した後の車体側の写真です。
緑で印をした部分が、作業工程1の写真の緑の印と同じ部分です。車体側のエアクリーナーケースの残り半分をこの状態で掃除します。
たいそうなケミカルを使用することなく、ダイソーの窓クリーナー(アルコールと界面活性剤だけなので色んな用途に適当に使ってます)を雑巾につけて拭いただけです。枯葉のような大きなゴミがあれば掃除機などで吸った方がいいですが、インマニにゴミが入らないように注意しながらです。
この部分は街の空気が入ってきて、エアクリーナーエレメントにぶつかる直前の部分です。綺麗にしたとて、またいずれまた必ず汚れていく部分ですが、新しいエレメントの性能を少しでも長持ちさせるためには、交換時にここは綺麗に掃除したいとこです。
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外した側のエアクリーナーケースから古い汚れたエアクリーナーエレメントをひっぺがした写真です。
オレンジというかピンクというかのウレタンフォームがエアクリーナーケースのフチにはめ込まれているだけなので、適当なとこにマイナスドライバーを差し込んで少し浮かせたら、あとは手で外せます。
エアクリーナーがちゃんと仕事をしていたならば、エレメントを外したあとの側のケースは全く汚れてはいないはずです。こっちは綺麗になった後の空気がエンジンに吸い込まれていく側(インテーク側)なのですから。でもまあ、一応は拭きます。
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そして、この写真のように新しいエレメントを、元のと同様にはめこみます。
新旧を比較すると一目瞭然です。
整備記録簿によると、2018年の7月にディーラーで純正交換なので、使用期間は23ヶ月ですが、走行距離が2万km近いです。これだけしっかり汚れています。
くれぐれも、このような乾式エレメントを清掃して再利用してはいけませんとはよく書かれています。よほど大きなゴミが付いていればつまんで捨てる程度の清掃は良いのですが、見える面からエアブローしたりブラシがけするのはよろしくありません。そのような清掃作業をすることで、見た目は綺麗になってもフィルターとしてはむしろ目詰まりが増えて機能が劣化してしまうからです。
2年ごと新品交換が推奨ですが、人によっては1年ごとだったり、4年ごとだったり。好きにすれば良いでしょう。
キャブレターの時代と違って、今は実際には空気と燃料の比率はコンピュータが細かく制御しますから、フィルターエレメントは致命的なトラブルさえなければ車は普通に走れます。
メルセデスの純正品は6000円くらいだと思いますが、今回、バッタものというか互換品というか、なのでエレメント代が送料込みで1500円ほどでした。このくらいだと国産車並みの値段ですね。品質に問題の無いレベルで安いものをそこそこ頻繁に交換したらいいと私は思います。
安物フィルターと言えども構造と材質で考えたら正当な価格です。入手当初、周囲のウレタンの形成が雑だなあなんて思ってましたが、純正を取り出してみてすぐ思ったのは、純正も随分と雑なこと。個体差を抜けば、ほぼ同レベル。
欧州ではドイツやオーストリアの工業製品レベルは高いですが、日本製のそれと比べたら細やかさに雲泥の差を感じます。さて、日本製など存在せぬのに無用な幻想を抱きましたが、オイルフィルターだとかエアフィルターという部類に、ドイツと中国の差はさほど無いというのが率直な感想です。
それにしても、メルセデス純正は大した品質で無いにも関わらず随分と値段をボリます。これを4〜5倍も払って買う気にはなりません。
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セクシーショットです。
インテークマニホ側(吸気ホース)が刺さる穴の方からエレメントを覗くアングルで写真を撮ってみました。
さて、作業工程4の写真の構造を理解してれば、あとは元に戻すだけです。蝶番部分をしっかりハメるには、上から結構押さえつけないといけません。結構、四苦八苦しました。まず、位置的に、力が入れにくくて体勢がしんどいのもあってフロント側がなかなかうまく合わないんです。グっと抑えてギュギュギュっと、思ったよりも力が必要で、やっとネジ穴の合わせ目が合うように閉まりました。
元どおりネジを3本締め切ったら、インテークマニホールドも、しっかり奥まで深く差し込んで、ロックバンドを締めて作業完了です。
動作チェックのため近所を1周走ってみたら(最高速度30kmレベルですが)、あからさまにエンジンフィーリングの違いを感じ、驚きました。しかも結構気に入ったのですが、そのあと、オートマのリセットをかけてみてからもう1周してみたら、エンジンフィーリングは元に戻ってしまいました。リセットかけなきゃよかったと思いましたが、まあ、車のコンピューターがそういうセッティングなんでしょう。
とりあえず空気漏れなどは無いということを確認して一連の作業は完了です。
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