製廃アクセルワイヤー 自作
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
ご注意!本内容はアクセルワイヤーという保安上、非常に重要なアクセル構成部品の一部です。記事内容はあくまでも実験や緊急避難のためであり、本内容の整備や実用に供することをお勧めするものではありません。UA(期待しないアクセル動作)が発生したり、死亡事故などにもつながる恐れがありますので、あくまでも技術実験の検証としてご参照ください。
さてさて、前回本田の某バイク用のアクセルワイヤーを流用したのですが、もう一つスペアを持っておこうとしたところ、サニトラにたまたまポン付け流用できたのは奇跡的にだったようで、ほかはいくら探しても、ワイヤーの心線の長さが不足して流用できるものがみつかりませんでした。
そこでアウターチューブは純正の切れた抜け殻をつかうか、バイク用の800㎜くらいのアウターチューブを加工するかがよさそうです。
これでアクセル側のボールエンドと、キャブ側のタイコが完全に純正と同仕様 同寸法となるので安心です。
2
ブラス(真鍮)のΦ6の棒は ホームセンターなどで簡単に手に入りました。ただブラスボールはなかなか見つからず、アマゾンで20個千円ほどで送料込みで買えました。20個ならあと200年サニトラに乗れる計算です。
このようにΦ1.5のステンレスワイヤーを通すためΦ2の穴を貫通させます。球の頭にドリルが当てにくいので少しやすりで平頭にするとやりやすくなりました。
ポイントはワイヤーの出口側を大きめにすり鉢状に穴をあけます。Φ5くらいのドリルを使いました。
3
同じく タイコ(キャブ側)もΦ6の棒を12㎜に切断し、中心に穴をあけます。こちらもまったく同じようにすり鉢加工しました。
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実はタイコは、バイク用の補修でこのようなねじ込み式が売っています。しかし、これはタイコ長さが10㎜程度と少し短く スロットルのプーリーから脱落も心配なことと、ネジでワイヤーを傷つけたり、最悪切断?そして逆にポロリと外れるという心配があるので、私はパスしました。実際製品の袋にも 緊急用としつこく書いてありました。
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タイコの固定は ロウ付けとはんだ付けがあります。溶接はあまりうまくないのですが 一応一年間溶接学校に通い免許もとったので なんとかバーナーでロウ付け加工できるのですが、棒の融点が比較的高く、特にステンレスワイヤーとブラスがオレンジになってから やっと流れるほどで、ステンワイヤーがかなり冷却後なまったように感じたので ステン用のはんだ付けにしました。
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写真が強酸性のフラックスとはんだ棒です。部品が小さいのですが、はんだごてはアマチュア無線のアンテナや板金で使う大きめなワット数のものがやりやすいようです。
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どちらもワイヤーの先端をほぐして放射状のばらけさせます。万一ステンレスワイヤーとブラスのタイコの接合が不完全でも ワイヤーのばらけた懐にはんだが入るので、抜け方向は万全になります。
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やすりで頭をスムージングして完成です。はんだが逆側の穴から滲んでおり、完全に中にはんだが回っています。またブラスとの融着も万全でほぼ完ぺきな仕上がりとなりました。
もちろん片側をはんだ付けしたあと アウターチューブに通すのを忘れると苦労が水の泡になります。
それから、フラックスは強酸性で、塗布の時ステンワイヤーに毛細管現象のように非常に大量に吸ってしまうので、はんだ付けのあと早めに水洗いし、ブレーキクリーナーなどで脱脂しておきます。
これで完成。バイク用の700㎜~800㎜くらいのアクセルワイヤーの外套があれば 中身のステンワイヤーをこれに入れ替えればいくらでも作れます。中古バイク用品店などで新品に近いものが数百円で買えるので気軽に作れました。
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