
本日より日常が戻って来ました。勤務初日なので身構えていましたが、年末年始も雑用をちょこちょこやっておいたお陰で何とか
無難な船出となりました。昨年末は疲労が祟って、久々に少々体調を崩してしまいましたが、今年はそういう事の無いよう、より一層自愛しながら頑張りたいと思います^^。さて、本日はゴルフRから695に乗り換えて率直に思った事を述べてみたいと思います。
クルマというモノは、スポーツカーに限らず、どんどん
高性能化が進んでいます。もちろん、コストダウンされる部分もあるワケですが、クルマの基本性能というモノは年々向上しています。その前提で、ゴルフRという超高性能ハッチバックに4か月乗ってみて、つくづくクルマというものはかくも難しいと感じました。ゴルフRには様々な先進装備が備わり、トルクベクタリング技術やアクティブダンパー技術によりどんな高い速度域でも
フラットライドを提供してくれます。誤解を恐れずに言えば、
時速20㎞で走っていても、120㎞で走っていても、走行フィールが変わらないのですね。これは考えてみれば
凄い事です。アウトバーンのあるドイツではこのように、全天候・全速度域で高いパフォーマンスを発揮できるという事は「クルマの進化」という点ではまったく以て正しいのは間違いありません。
一方、我々がクルマを使用する常用域では(これまた誤解を恐れずに言えば)ゴルフRは
面白くも何ともない乗り味でした。無味乾燥の一言に尽きます。結局、車格の割に燃費が思いのほか良くなかった事と、低速官能性の希薄さが短期間で乗り換える要因となってしまいました。私が毎日通勤で高速道路をかっ飛ばすような環境であればあるいは不満は生じなかったかもしれません。一方の695 esse esse。車体がコンパクトで、今となってはあり得ないくらい前後重量バランスが悪く(65:35でフロントヘヴィー)、ホイールベースが短いため小さい目地段差でぴょこぴょこと跳ねるような挙動も見られます。電子制御の類もほとんどなく、タイヤが小さい割にパワーがあるので、FF特有のトルクステアも結構顕著に出ます。でも、
常用域での愉しさで言ったらゴルフRの何倍も愉しく、それこそちょっと曲がり角一つ曲がっただけで笑みがこぼれます。
ゴルフRの前に乗っていたメガーヌR.Sはちょうど間くらいの感じで、FFながらシャシー性能が秀逸で、273㎰でもオーバーパワーだとは感じませんでした。サーキットにこそ行く機会に恵まれませんでしたが、ワインディングでは
ほぼ無敵、恐らく695と違ってサーキットで走らせても相当ポテンシャルが高いのではないか、と想像します。695は設計が旧い(注:ベースのアバルト500の登場は2008年)と言ってしまえばそれまでですが、それが良い意味で「味」として生きているワケです。アバルトについては良く「現役で買える旧車」という表現をされる方がいらっしゃいますが、正にその通りで現代のクルマには無い、クルマを操るという
根源的な歓びに満ちて居ます。音、振動、フィードバック、すべてがヴィヴィッドで、これを愉しいと感じないクルマ好きはいないのでは?と思えるほどです。
一方、スポーツカー界のベンチマークと言われるポルシェ911ですが、こちらは本当にいつ乗っても
不思議なクルマです。RRというところも大きいと思いますが、低速~超高速域までfun to driveが徹底されています。特にカレラ系は懐が深く、さらにその軽量バージョンであるカレラTはそのサイズからは想像出来ないほど
人車一体感が強いです。エンジンもターボとは思えないほどレスポンスが良いですし、音も良いです。低速官能性は十二分にありつつ、超高速域でも安心して乗っていられる、
稀有な存在です。年末年始、カレラT、695それぞれ結構乗る機会がありましたが、方向性は違うモノのfun to driveであることは共通していると再認識しました。アシ車だから・・と私はなかなか割り切れないので、やはりfunかそうでないか、は今後のクルマ選びに於いても
最重視すべきファクターだと感じた次第です。
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四方山話 | クルマ
Posted at
2024/01/05 14:08:26