
東京五輪が開幕となりました!開幕前は賛否両論、ご批判もたくさんありましたが、始まってしまえば個人的には全力で日本の選手たちを応援したいと思います!こう暑くてはなかなかドライブにも行けませんので、しばらくはテレビの前で大人しく応援したいと思います。さて、本日はオーナーとしてはまだ日が浅い私ですが、実際に念願の空冷ポルシェを所有してみての
雑感を述べたいと思います。これから空冷ポルシェを買いたい、という方の参考になれば幸いです♪
空冷最終モデルの993型が生産終了となってからすでに
20年以上の月日が経っています。国内の空冷911は年々在庫が減っており、現在販売されている修復歴のない空冷911(ナロー~993)は全国で
118台しか存在しません(令和3年7月24日、カーセンサー調べ)。この内、人気のMTモデルとなると、何と
60台というレアさです。なかなかに入手が困難な状況になりつつあり、5年後、10年後はほぼ手に入らなくなると見て間違い無いと思います。「程度の良い空冷911を手に入れる」、実はここがまず
一番ハードルが高いかもしれません。実際、程度の良い個体はほぼ
個人間で取引されるか、
委託販売のような形でバックオーダーを抱えているお店から市場に出る前に売れてしまっているのが現状ではないかと推察します。万が一市場に出てきたらそれは
非常にラッキーかもしれません。
で、実際入手後はどうか。これは同じ空冷911という括りではなく、まず
964以前のモデルと
964以降のモデルで分けて考える必要があると思います。パーツの入手の困難さという点も含め、明らかに整備・維持は964以降のモデルの方が敷居は低いと考えます。また、日常使いでは、ABSのあり無しや、エアコンのあり無しという点でも
964以降のモデルはかなり敷居が低くなっています。これもまた964型、993型に人気が集中している所以と感じます。トランスミッションやクラッチの耐久性についても同様の事が言えそうです。ただ、ナロー~930までのモデルは非常に構造がシンプルなため、その分メカニカルな整備はしやすいという大きな利点があります。腕のある主治医に出会えるという前提にはなりますが、壊れたとしても
治しながら長く維持出来るという点は空冷911全般に
共通する美点だと思います。
日常的に乗るにあたって注意すべき点についてはどうでしょうか。私は930以前の911は運転したことがないので何とも言えませんが、やはりメカポン・キャブ車は
それなりに気を使うのではないかと想像します。モトロニック制御になってからは燃調がどうとか気にすることなく、エンジンに火を入れたら(油温には多少気を使う必要がありますが)基本的にはすぐに走れます。一方、空冷ポルシェは別名「油冷」と呼ばれるように、
オイル管理は極めて重要なため、水冷ポルシェと比べると気を使う部分かもしれません。油量、油温この辺りは常に気を使う必要があります。夏場の渋滞等で油温がガンガン上がってしまうような状況は避けるべきでしょう。逆に、油温と油量の管理さえしっかりしていればまず大きな問題に見舞われることはないと思われます。
オイル漏れについては過去ブログでも書いた通り、
必発のトラブルなので、これは空冷911に乗る以上は避けて通れません。ただ、しっかりオイルの注ぎ足しをしてあげて、定期的に
タペット調整(993は不要)をしてあげればまず問題となることはないハズです。大がかりなエンジンオーバーホールといった作業になってしまうとそれなりのコストと期間がかかることは覚悟しなければなりませんが、しっかり日常のメンテを行っていればそのような事態はある程度避けられるのではないでしょうか。足回りやボディは驚くほど頑丈に出来ているため、サスアームが腐食して折損するとか、ドライブシャフトが折れるとかいう話はまず聞いた事がありません。精々ドライブシャフトブーツのような
樹脂パーツが劣化して割けるくらいでしょうか?
とにもかくにも、巷で言われているほど個人的には空冷ポルシェの敷居が高いとは思いません。あとはどこまでやるか?ですね。徹底的にレストアしようと思ったらそれこそ湯水のようにお金と時間がかかるかもしれませんが、壊れたらその都度しっかり修理メンテナンスを行っていればタカが知れています。少なくともオールドフェラーリのような金食い虫ではありません。何より、ポルシェAGがクラシックポルシェへのパーツを安定的に供給しているのが大きいです。それよりも、これからは空冷ポルシェのノウハウを持ったメカニック(主治医)がどんどんいなくなることの方が心配です。そういう意味でも、長く空冷911を愉しみたいならまずは
信頼できる主治医を見つける事が肝要ですね。
Posted at 2021/07/24 14:48:31 | |
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