暑いですね~。梅雨が明けたと思ったらいきなりのこの
猛暑!日本は四季があり、良い面も多くありますが、とにかくこの夏の暑さだけは温暖化の影響もあってか、ちょっと
耐え難いものがありますね。特に964のような旧車にとっては本当に7月~9月は厳しい季節と言わざるを得ません(夏になったばかりだというのに、秋が待ち遠しいですw)。そんな中、手元に黒蛙号が戻って来てから初めて高速道路を中心に「ちょっとだけ」飛ばしてみました^^。
今までは一般道メインで、高速道路走行自体もそれほど走っていなかったのですが、土曜日ちょっと時間が出来たので、最寄りのICから大黒PAまで一走りしてきました。結論から言うと、964は
速くはないですw。そう言うとちょっと語弊があるかもしれませんが、いわゆる現代的なスタンダードでの速さを求めると、肩透かしを食らう事になると思います。昨今のスポーツカーは性能が上がり過ぎて、公道でアクセルペダルをべた踏みなんてとても恐ろしくて出来ませんが、964は
べた踏み出来ちゃいますw。まあそれでもすぐに良い速度に達するため、長くは踏めませんが、踏めることは踏めます。そして少なくとも、
恐怖を覚えるような加速ではまったくありません。
しかし、逆にコレが964の良い所だと私は思います。公道でも遠慮なく踏んでいけるワケですから。もっとカタパルトのような加速や刺激が無いとダメという御仁は素直に最新の水冷ポルシェを選ばれたら良いと思います。一方、高速域であっても、964の
安定感はなかなかのモノがありました。巷では、直進安定性に難があるとか、フロントが浮くとか、高速コーナーでアクセルを抜くとタックインが出るので、リアがムズムズするとか言われますが、少なくとも公道レベルではそういった所作は皆無です。強いて言うならフル加速すると多少フロントの接地感が薄くなるくらいでしょうか。コーナーではしっかりリアが粘りますし、
不安定感とは無縁です。
ワインディングはまだ走った事がありませんが、RR特有のリアのどっしり感が絶大な安心感を伴うので、無茶をしなければリアがブレイクするということはまずないのではないでしょうか?一方、サーキット等で限界域になって来ると、そこは「911」ですから、きちんと手なずけるには相応のテクが必要となることは想像に難しくありません。ちなみに、限界の遥か手前の乗り味としては、今まで経験した911の中では993よりも996よりも
997カレラに近いと感じました。リアのサスペンション方式含め、何から何まで
全然違うにも関わらず・・不思議な感覚です(991以降の911は挙動がまったく別物なので、飽くまでいわゆる911的な乗り味を残したモデルと比較した印象です)。
で、
964を愉しむシーンとしては、やはり一般道~ワインディングを軽く流す時がイチバン人車一体感があって良いのではないか、と思います。いかにも精密な機械を操っている感覚が濃密ですし、音もレスポンスもドライブインフォメーションもとても
リニアかつ
ダイレクトでこれぞ空冷911といった魅力があります。高速走行が愉しくない、というワケではもちろん無いのですが、現代のスタンダードに照らし合わせてしまうと中速域~高速域の加速感は少々物足りないと感じる方も多いと思います。私はもう目を三角にして高速道路をすっ飛ばす、ということもないので、性能的には
過不足無い、と感じていますが。絶対的な速さだけで言ったらE63AMGの方が
全然速いです。
余談ですが、今から10年以上前、実は993RSを買う寸前まで行った事がありました
(当時はまだ900万円くらいで買えたんです)。しかし、その頃は私もまだまだ若くneed for speedが旺盛だったため、今の基準で見ても十分速い996GT3クラブスポーツ(後期型)を購入するに至りました。やはりスポーツカーにとっては
速さは正義ですから、ね。正直993RSの
あまりの遅さに当時愕然としたものです。で、964カレラ2は当然その993RSより更に遅いワケですが、今の私にとっては
良い塩梅です。今となっては速すぎても動体視力と反射神経がついていきませんからねw。そういう意味で自分も
歳を取ったのだな~、と感慨も一入です。というワケで、スピード重視の御仁には、空冷ポルシェはあまり適さい、と個人的には思います。
Posted at 2021/07/20 13:48:00 | |
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