ハイビームインジケーターを点灯させる回路図です。
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
HID化に伴うハイビームインジケーター不灯の対策を整備手帳にUPしたら、毎日何人かにご覧頂いているようなので、やさしい回路図で解説します。
まずは、H4バルブタイプヘッドライトの簡単な回路です。
どの自動車メーカーも似たような、マイナスコントロール回路だと思います。
ディマースイッチのHFとED(アース)が繋がると、HEADリレーがONになります。
HL(ヘッドライトロー)または、HU(ヘッドライトアップ)がEDと繋がっているので、どちらかが点灯します。
HLがアースされれば、ヘッドランプassyの1L側が点灯し、ハイビームインジケーターには電流が流れません。
この時、HUは開放されているので、2H側は電流が流れません。
次にHUがアースされれば、2H側が点灯します。
この時、HLは開放されているので、1L側の電流はディマースイッチ側ではなく、ハイビームインジケーター側に逃げ場を求めて電流が流れます。
ハイビームインジケーターなのにヘッドランプのバルブが必要な理由が、ここにあるんです。
下でもっと簡単に説明します。
2
H4バルブタイプヘッドライトの実物です。
端子とフィラメントのつながりを確認してください。
ロービームのスパッとキレた照射光は、ロー側フィラメント下にある遮へい板によって生み出されています。
逆にハイ側フィラメントには遮る物が無いので、全体を照らします。
覚えておきたいのは①のロー・③の+12V端子です。
3
HID化に伴い、H4バルブのコネクターがHIDの切替リレー入力として、片側(バッテリーに近い方)が使用されます。
残りの使用しないコネクターにH4バルブをそのまま繋いでも、ハイビームインジケーター不灯対策にはなりますが、明るく省エネのHID(35W+35W=70W)に無駄に55Wを消費させて、125Wを使う必要はありません。
また、車検上もマズイでしょう。
残りのコネクターにH4バルブに替わる何かを繋いで、電流を流せるようにします。
もちろん、電線で直接短絡してはいけません。
ヒューズが切れるか、ディマースイッチが故障します。
4
無駄な電力消費は極力抑え安価に対策するため、今回は3.4Wの電球を使用します。
ルームランプやラゲッジランプ等に使用されている、直管型を使います。
市販のウェッジ球だとリード線にステンレス線を使用しているため、半田付けが困難ですが、ソケットがあれば使用可能です。
直管型だと直接半田付けが可能です。
リード線と平端子で加工して下さい。
5
ロービーム球があるとハイビームインジケーターが点灯するのは、ロービームスイッチでマイナスコントロールしているからです。
では、3.4W電球を足してもハイビームインジケーターがなぜ点灯するかは、ハイビームインジケーターランプに比べて抵抗が小さく、電流が流れやすいからです。
1.7W~2Wの電球に比べると3.4W球はほとんど抵抗を感じません。
また直列に接続するので、どうやっても1.7W電球の消費電流の120mA以下しか流れないので、3.4W球の必要電流が確保できず、発光(発熱)出来ないのです。
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実測結果です。
安全のためエンジンオフで測定しました。 (バッテリー電圧:12.00V)
3.4W球の両端電圧は、
ロービーム時:11.85V(差の0.15Vは配線抵抗?)
ハイビーム時: 2.15V(12.00-2.15=9.85V)
消費電流は、
ロービーム時:205mA(0.2A)
ハイビーム時: 80mA(0.08A)
※エンジンオンのバッテリー電圧は14.32Vでした。
(エンジンオフ→オンでバッテリー電圧は約2割UPしました。)
3.4W球の場合:3.4W÷14.32V≒0.24A
(電流が計算値で約2割UPします。)
0.08A×1.2(2割UP)×14.32V≒1.4W
(ハイビームインジケーターランプは1.4Wタイプを意味します。)
テリオスには1.4W球が使用されていたようです。
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ハイビームインジケーターランプがLEDの場合は、LEDに20mA程度しか電流が流れないので、ロービームの代用に3.4W球でも良いですが、無駄な電力消費は極力抑える意味で1/2W・700Ω前後の抵抗を使用します。
0.02×0.02×700=0.28Wになります。
(電力=電流の二乗×抵抗値)
6
3.4W球を何かの絶縁できるケースに仕込んで接続し、平端子をH4コネクターの①ロー・③+12V端子に差し込みます。
その後、絶縁キャップかテーピングを忘れずに!
上がロービームON、下がハイビームONの時の対策品3.4W球の点灯状態。
絶縁用テープはビニルテープより薄いので、二重巻きした部分でも光が透過しているが、日中なら分からないレベル。
※白く三角に光っているのは街頭の反射です。
7
上はHIの時、しっかり点灯するようになりました。
インジケーターは1.4Wの電球らしいので、それよりW数の大きい電球をロービームの代用にする事で、抵抗値の大きいほうだけ光るようになります。
やることはこれだけなので簡単です。
理屈は中学校の理科の電気を思い出して下さい。
思い出せない人は、理屈抜きに真似して下さい。
以上!!!
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