
ところで、初めて行った漫画喫茶/ネカフェを憶えているだろうか?
たぶん、ほとんどの人がはっきり憶えてないと思う。
何しろ、だいたい同じ構造だ。そして店舗の統廃合が進み、
「確かあそこにネカフェあったよな」ってのはすでに潰れてる場合がほとんどだ。
したがって、多くの場合、良く行ったなぁという店舗はあっても、初めての店舗は憶えてないと思う。
〇 歴史はわりと長い
とある喫茶店が差別化のために漫画を増やし、その結果客の回転が悪くなったので時間制にした。これが漫画喫茶の始まりである。
一方、インターネット黎明期。まだまだご家庭に回線を引くハードルが高く、テレホの時代にインターネット環境を提供したのがネットカフェ。これがいつの間にか融合して現在のネカフェになる。というわけでもう20年以上の歴史があるのだ。
じゃあ20年前。何やってたのか。というと、それはもう当時はMMO全盛期。
僕はネカフェでFF11をやりPSOをやり漫画を読みコーヒーを飲んでいたのだ。
〇 参入障壁の低さ。からの競争の激化。
ところで、このネカフェ。基本的にスペースがあれば比較的簡単に営業が始められる。従業員に特別なスキルが必要なわけでもない。漫画喫茶用の漫画パックなんて業者が準備してくれる。飲み物は機械である。というわけで、めっちゃ増えた。
なにせ不況である。スペースはなんぼでもあったのだ。
あとは、レンタルビデオ屋の歴史と一緒である。
価格を競い、中身を競い、やがてローカルチェーンが淘汰される。
4号の松森を通るたびに、ここ「遊パラダイスだったよなぁ」などと思い出す。
なんで遊パラダイスを憶えているかというと当時独り身でやたら暇だったのと、ここのDVDレンタルで実写版キャシャーンを見たから。なんだが。
えー。面白いぞキャシャーン。
横手のプリームスもなくなったんだっけなぁ。こっちは2018年だから良く持ったなぁ。なお向かいに快活ができてた。なる。
もちろん。問題も起きる。いわゆるネカフェ難民に代表されるスラム化である。
せっかくだから宿泊需要まで取り込もうぜ。とやった結果である。自業自得というか。
〇 そして更なる淘汰へ。
我々はネカフェにさらなる個室化を求めた。なんせスラムである。隣のペアシートで行為が行われてるかもしれない魔境である。
そんな折、大阪の個室ビデオ店の放火が衝撃を与える。どう考えても、ネカフェは火事に弱いし、そんなところで死んだとなれば家族に顔向けできない。
MOブームは去った。スマホでお気軽時代である。自宅で24時間パソコンに張り付いてゲームをする時代は終わった。つーか、終わって当然だそんな文化。
インターネットのは常に接続されるようになった。おうちには常に常時回線だし、なんなら有線事態を引いてない家も多い。もうネカフェにメールチェックに行く必要はないのだ。
だからと言ってレンタルビデオ屋みたいに消滅するかと思いきやわりと粘る。というか、需要は確実にある・・・らしい。独り身のおっさんが時間を潰せる。そう、単独おっさんのスタバでありコメダなのだ、ネカフェは。
とはいえ・・・
中山のアイカフェ、泉中央の自遊空間と、大手チェーンも統廃合が進む。
富谷西友の2階の自遊空間とか何故いけると思ったってくらい光の速さで潰れてた気がする。
気づけば快活一強。
そして僕は、めっちゃひさしぶりに快活へ行く。
コロナで自宅に帰れないのだ。
〇 省力化。
で。ひっさしぶりのネカフェ、ひっさしぶりの快活。
まぁ、駅前のアイカフェ(西口・東口)はぽつぽつ行ってたけど。
とにかく、省力化が半端ない。受付機に精算機。
コロナで相当ダメージを受けてるだろう。頑張れAOKI。(本業の紳士服ともども大ダメ―ジだとか)
で。
まず最初に思ったのが、「あれ、空気がいい」。
そう。ネカフェ・満喫といえばいくら分煙してるとはいえ、よどんだ空気である。
あれがない。すげえ。
で。
お食事は24時までになります・・・
店員さんが申し訳なさそうに言う。ネカフェって24時間でレンチンご飯が食べられるものと思ってたらそうではないらしい。
24時からは無人になりますので。
無人になるの!?
省力化ここに極めりである。従業員のメインの仕事は会計とブースの清掃である。会計は機械に任せ、清掃はもう深夜はしないということか。そのことによって機会損失となっても人を置いておくよりは安上がりということなのだろう。
なんというか。まぁ、現代の象徴のであるスマホに滅ぼされかかっているネカフェであるが、そのIT技術によって耐えてるんだなぁ。などと思ったのである。
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2022/08/15 09:58:28