2023年12月14日
変わりない日常。変わりなく襲い掛かるトラブル。
そんな2023があっという間に終わろうとしているが、
それでもまぁ、今年やってよかったなぁというものがある。
一つがレクサスの試乗。がんばろう俺って気になった。
もう一つが・・・そう、人間ドックである。
〇 某日 某病院 健康診断センター。
「ずびばぜえええん。ずびばぜええん。」
だいのおっさんが、涙を流し、鼻水を流し、よだれを流し、謝っていた。
びくっびくっとノドが痙攣する。流れるよだれが気管に入り、そしてむせる。
「ちからを抜いてください。いいですか、よだれは口からだしてください」
「ずびばせえん。ちんせいかけてくださいぃ」
「それじゃ、同意書とりますから、いいですかー」
「いいです。それでいいです。おねがいしますぅ」
瞬く間に取られる留置。
「おくすり、ちょっとしびれるかもしれません」
「わかりましたああああ」
涙を流し、鼻水を流し、よだれを流し、たまにむせながら、おっさんが答える。
いい。もう、僕の尊厳などどうでもいい。
飛ぶ意識。次の瞬間には僕は看護師さんに支えられ、別室の椅子へと運ばれSPO2を測られていた。
(´・ω・) そういうわけで人間ドックに行ってきたよ。
〇 いや、無理だって。無理だって。
鎮静かけると当日はクルマを運転できない。という話だったので、鎮静なく挑戦した胃カメラは爆散した。いや、やっぱダメだよ。そうだよ。そんなことを思いながら、椅子に深くこしかけて放置される僕。
そこで僕が考えていたのは、去年49で亡くなった従兄弟のことだった。
従兄弟は親戚でも評判がいい秀才だった。父親も東北大出の英語教師だ。
それなりに賢い彼を待ち受けていたのは、一学年200万人の過酷な受験戦争だった。今生まれた子供が一学年70万人といえばこの世代のやばさがわかるだろうか。
彼はそれをそれなりに勝ち抜き、教師となった。が、私立だったためリストラ。氷河期に再就職先もなく塾講師になっていた。
塾講師の生活は厳しい。朝早く出勤し、塾の内外を清掃する。事務仕事をこなし、本格的に仕事が始まるのは子供たちの学校が終わる午後4時過ぎから、午後10時まで。そこから残務処理をして家に帰るのは12時過ぎ。
そ れ で い て 給 料 は 少 な い
彼はそれなりに生徒に愛された先生であったらしい。子供に愛され、深夜ラーメンを愛し、そして心臓をやられてしまったのだ。
まぁ、さすがに死にたくねえな。彼の死をきっかけに、僕は人間ドックを受けにきたのだ。
まぁ、何もなければ、それでいい。それでいいのだ。
「胃に結構ポリープ並んで済ますねえ。あと、白いところはたぶんピロリ菌です」
「マジ?」
「あと、肺に空胞がありますね。破裂すると気胸になるかも」
「マジ? え、 マジ?」
(´・ω・) えーと。がんばろう。僕。
Posted at 2023/12/14 18:18:01 | |
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