家に帰ると、見知らぬ車が止まっていた。
不審に思いつつ帰宅すると、妻子を相手にこども英会話教室の営業が授業をしていた。
〇 えーとさ
まずさ。今日のオミクロン何人よ。バカなの? 英語学ぶとバカになるの?
こんな時に訪問営業とかしてんなよバーカ。
ってのがファーストインプレッション。いや、マジ信じられない。
本部にクレーム入れようかと思った。
〇 まぁ定番の勧誘を受けながら。
まぁ黙って聞いてましたよ。それなりに。
机に移ってからの金額等の説明は興味のなさオーラを放ちまくってましたが。
つうかさ、そこで黙っていた分、ここでぶちまけてしまおうと思う。
1 子供は耳がいいのでヒアリング・スピーキングで差がつく
音を聞き分ける能力。たとえばスパイダー。蜘蛛だ。日本語環境にいる大人がこれをそのまま聞くと「スパイダー」である。ところが9歳児が聞くと「スパイドゥー」、5歳児が聞くと「スパイルー」になるとかそういうやつ。
実際にうちの子がそう発音してお兄さんを喜ばせていたが、
いや、うちの9歳児幼稚園から英語やってんだけど。つまり、成長すれば無意味ってことでしょ?
それにさ。ヒアリングとかスピーキングとか受験に利用されるっていっても一部じゃん。とくに点数化しずらいスピーキングとか差をつけないよ?
例えばさ。外国人が流暢な日本語をしゃべるのと、カタコトの日本語をしゃべるの、これコミュ取るうえでなんか問題ある?
2 英語は世界言語
次世代の覇権国家たる中国では脱英語の流れが広がっているのをご存じだろうか。まぁ、それはいいとして、英語とて万能ではない。トヨタ関係で県内に住んでる外国人はみんなポルトガル語だし。
本当の世界言語は「数学」だ。世界と話したければ数学をやれ。数学こそ人種民族文化を超える世界言語だ。数学だ。数学やろう。
3 英語を学んでグローバルで活躍できる人間になろう。
逆だ。グローバルで活躍しようとする人間が「専門性」とあわせて英語を学ぶのだ。ここを完璧に理解できない人間が英語だけにすがって、明泉プレミアから泉高校英語科へ行って学院止まりなのだ(ローカルすぎる)
英語をしゃべれるだけではただ観光で便利程度でしかないし、それだったらグーグル翻訳で十分だ。海外でも必要とされる人材、グローバルで活躍できる人材に求められるのは専門性だ。まず専門性を確保し、プラスで英語なのだ。順番が逆なのだ。
もちろん世界には専門的教育を受けるにはまず英語という国も多い。というか、ほとんどの国がそうだろう。僕は専門職だが英語なんかちょっとも話せないというと外人には驚かれる。将来は知らんが日本程度の国力と人口があればある程度の専門書までは日本語で書かれているのだ。ちなみに韓国人の同業者はすべて英語が使える。彼らの教科書は母国語ではなく英語なのだ。
4 資格が取れる
何かとおもったら「英検」である。別におまえらが出す資格じゃないし、英検対策教室でもないと思うのだが。しかもそれは個人の力だ。
これも「こども英会話教室に通えば英検が取れる」ではなく「英検を目指す子供が自主的にこども英会話教室の先生を使用することにより家庭学習にプラスアルファする」が正解だろう。
だいたい、楽しくあそんでついでに資格も取ろう。って、専門学校未満の専修学校のパンフレットかよ。
5 学校の授業に遅れずに済む
まぁ、今、こども英会話の営業の決め言葉である。
今は小学校から英語をやってますよ。ここでしっかり英語をやってなくて、ついていけなくなると大変ですよ。
これもさ。正直に言うとさ。
逆なんだよ。どんだけ英語を頑張っても、公立小学校の低レベルの英語に触れればそのレベルになる。当たり前じゃん。4年生の頭脳のまま1年生に戻って無双した野比のび太が4年生になったときどうなった? より劣化したじゃん。
英語を学んで小学校の授業に参加したら、ただつまらない時間がそこに広がるだけだし、レベルだってそっちにあってしまう。これは仕方のないことだ。
じゃあ、中学受験?っていうと、現状中学受験は英語を用いない。二華(宮城県内で人気の中高一貫)受験のためにはまずフレンド(明泉の英語クラス)を切るのがスタートと言われるゆえんだ。
6 教材がディズニー英語より安い
この分野のナンバー1は、そう、よくショッピングモールでみかけるディズニー英語だそうである。ああ、めっちゃ見るわ。
あれをフルでそろえると100万くらいかかるんですけど、うちだと半額です。
まぁ、ついに正体を現したって感じだが。
それでも50万近い。もちろん、これを一括で払えとは向こうもいわない。
どうするか。月謝に組み込むのである。こうすることで3年とか4年とか通わせるという、スマホ代を分割で月の通信料に組み込む携帯会社方式である。
もうね、山のような教材がただ邪魔にされる未来しか見えない。こどもは勉強なんかする気はないのである。週に一回、教室にいって、日本人もしくは留学生のバイトと50分くらい遊んで帰ってくるつもりである。家での先生は当然母親である。もちろん、自主的にやれますよというけど、やるわけがない。僕が長女だったら学校の宿題やってあつ森やってyoutube見て終わりである。
ちなみにディズニーの英語セット、フルだとこんな感じだそうで。
いくらここから半額とはいえキャラの魅力もなく子供が自主的にやるんですかね。
結論。
週に一回、こども英会話教室で50分遊んだって、何にもならないのである。
それに加えて、親が子供に英語をさせる必要がある。が、子供がそんなことやるわけがないから、当然そこは強制的になる。そうすれば子供は英語が嫌いになる。以上。
子供を英語嫌いにさせないように英語を学ばせるには、それはもう大人が英語のリテラシーを持つしかない。英語で映画を見て、年に二回くらい英語圏に海外旅行に出て、英語の本を読む。英語ができるのが当たり前なんだというところを見せれば、子供は勉強と思わず「そういうものか」と英語に取り組む。
だが、子供に英語をさせようと思うのは、うちのように両親とも英語が大っ嫌いだから、せめて子供には。ってパターンだ。これではどうにもなんない。
そしてお気づきだが。両親とも英語のリテラシーがあれば、こども英会話に行かせる必要はないのである。
Posted at 2022/02/04 07:36:10 | |
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