(ちょっとまとまりのない文章になってしまってるので、後で校正してアップし直すかもしれません)
自分がまだ高校生だった昭和の頃、ガソリンエンジンのエネルギー効率は17%と教わった記憶があります。
現在のレシプロエンジンの効率についてネットでちょっと調べてみますと30%以上…んで、現在の目標は50%を超える事だとか。
ただしこれはある一定のエンジン回転域での限られた条件下での話のようです。
乗用車として運用してる条件下だとやっぱり20%以下だとか…
エコだとされるEVだとどれくらいなんですかね?高効率火力発電であるコンバインドサイクル発電のエネルギー効率は60%位とされています。そこから送電ロスがあって…充電・蓄電でも多少ロスはあるでしょう。モーターのエネルギー効率は高そうですが。
真面目にエコロジーを考えるなら、様々な効率を考えなくてはなりません。
運転中のエネルギー効率について考えてみます。
ガソリンエンジン車の場合、まずガソリンを燃やすことによって得られる熱エネルギーがエンジンで回転運動という形で運動エネルギーに変換されます。
これによって自動車は加速し、自動車自体が運動エネルギーを獲得します。ついでに坂を登れば位置エネルギーも獲得します。
エンジンや駆動系のフリクションや空気抵抗、タイヤの転がり抵抗などのいわゆる走行抵抗が一切存在しないなら、一定の速度で走る定速走行にはエネルギーを必要としません。しかしながら、走行抵抗は実在しますので平地での定速走行でもガソリンの消費を必要とします。
エネルギー保存の法則がありますので、定速走行時にガソリン消費して得られたエネルギーは何らかの形で放出されていることになります。
走行抵抗により一部のエネルギーが摩擦熱という形で熱エネルギーに変換され、大気中に放出されます。クルマが通ることによって空気が動いて風が発生しますが、これはクルマから空気に運動エネルギーが与えられた結果によるものです。
これらの走行抵抗によるエネルギーのロスは避けられません。
空気抵抗は速度の2乗に比例しますので、速度を抑えれば空気抵抗によるロスは少なくなります。高速道路での燃費は巡航速度によって大きく変わりますね。
これらとは無関係に、
折角獲得した運動エネルギーや位置エネルギーを熱エネルギーに変換して捨ててしまう場面があります。ブレーキによる減速です。
電気を流さずに外部からの力でモーターを回してやるとモーターは発電機になります。EVやHVで減速する時は、「エンジンブレーキ」のようにモーターを回して発電させて、運動エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリーに戻します。これを「ブレーキ回生」と言います。ブレーキ回生は鉄道では古くから使われており、それほど目新しい技術ではありません。
ガソリンエンジン車でも、今時はエンブレを使う場面ではちょっとしたブレーキ回生やってます。エンジンとオルタネーターとの間に電磁クラッチを設け、加速巡航時には極力オルタネーターは回さずに減速時に回すように制御されてます。
フットブレーキ使って運動エネルギーを熱エネルギーとして捨ててしまっては効率悪くなりますね。エンジンブレーキでも本質的に変わりませんが回生するだけちょっとマシです。
ですので、ガソリン消費やCO₂排出を抑える
「エコ運転」のためには「如何に無駄なブレーキを踏まずに済ますか」がポイントになります。
以前「エコ運転の為には上手な加速よりも上手な巡航・減速の方が効く」と書きましたが、そういう意味です。
勿論安全のために必要なブレーキは踏まないといけません。
無駄な減速をしないで済ますために無駄な加速をせず巡航速度も抑える…っていうのも真理です。
無駄に速度上げなければ無駄な減速をせずに済みます。
でもチンタラ走っていればエコだっていう訳ではありません。
例えば登坂ではしっかりアクセル踏んで失速しないように心掛けないと、後続車は車間距離が詰まりますのでそれ以上に減速する羽目になり、そのさらに後続車は…と続き「サグ渋滞」と呼ばれる渋滞の原因になります。
こうなると失速してしまった先頭のクルマはともかく、後続車の燃費は悪化しCO₂排出量が増える結果になります。先頭車にとって「エコノミー」かもしれませんが地球環境考えた「エコロジー」的にはダメな運転です。こういう運転は「エコ運転」とは言わず
「エゴ運転」
と揶揄されます。
近年上り坂で失速し下り坂でどんどん速度が増していくクルマが目立ちます。
保土ヶ谷バイパスとか湾岸線東行き横浜ベイブリッジでは80km/h制限区間でも上り坂では60km/h位まで速度が落ち、下り坂に入ると110km/h位まで巡航速度が上がったりします。そこを狙って覆面パトが狩りをしていたり…
上り坂の方が非常時の急ブレーキでの制動距離は短くなりますので、本当は上り坂の方が安全にスピードを出せるはずなんですがね…
動力性能不足でどう頑張っても失速してしまうのなら仕方ないですが、そういう車両はそもそも上記区間のような片側3車線道路の中央車線や右側車線を走るべきではありません。
後続車としては車間距離を大きく取り、前走車の加減速の影響を緩和しながら上手に定速走行する事を心掛けるしか無いですが、上記区間では車間距離保とうと思っても自車の前に他車がどんどん入ってきてなかなか車間距離を保てません。
余裕ある車間距離を保つ事は「楽ちんドライブ」でも「エコ運転」でも重要なポイントになります。
「煽り運転厳罰化」などは話題になりましたけど、車間距離を保つ事の重要性に関してはもう少し啓蒙が必要です。
前走車に追い付き車間距離詰めないと気が済まない人、車間距離開けて自車の前に「他車に入られたら負け」だと思ってるかのようなドライバーって結構見かけますが、痛々しいです。
Posted at 2021/01/23 10:11:28 | |
トラックバック(0)