
今日はこの記事から
河野太郎氏、3回目接種「8カ月に根拠なし。完全に厚労省の間違い」
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新型コロナワクチンの追加接種について当初厚労省は2回目接種から8ヶ月後としていましたが、オミクロン株の流行拡大に間に合わない結果となり政権批判の対象となっています。
ワクチンの追加接種に関しては、このブログでは随分と前から書いてきました。
初期の中国でのデータでコロナ感染者の抗体陽性持続期間が概ね3ヶ月程度であったことから、ワクチン接種による免疫の有効期間はせいぜい半年程度ではないかと書いたのは昨年3月のことでした。
「ようやく解除…(´Д`;)ハア…」
https://minkara.carview.co.jp/smart/userid/3311343/blog/44940099/
その後7月になりワクチン接種が先行していたイスラエルのデータから、感染予防効果は4〜5ヶ月、重症化予防効果はもう少し長く続く旨明らかになってきました。
「ワクチンの「ブースター接種」の件」
https://minkara.carview.co.jp/smart/userid/3311343/blog/45266549
「イスラエル、ブースター接種開始へ(記事を訂正しました)」
https://minkara.carview.co.jp/smart/userid/3311343/blog/45274884/
オミクロン株が登場するよりも前の話ですが、その後イスラエルは接種から6ヶ月以上経過した人のワクチンパスポートは無効とする政策を取りました。
欧米各国がこれに追従しようとしましたが、これに待ったをかけたのはWHOです。
「無能なのは誰?…Who is the incompetent one?… WHO is incompetent」
https://minkara.carview.co.jp/smart/userid/3311343/blog/45277002/
「ワクチンブースター接種の件」
https://minkara.carview.co.jp/smart/userid/3311343/blog/45462272/
FDAの専門家の一部もWHOに追従し、米国が追加接種開始を決めた際にFDAを辞職してしまいました。
このときの米国の決定でWHOへの若干の忖度があったものと思いますが、米国は2回目接種から8ヶ月以上経過した人を対象に追加接種開始を決定しています。
その後まもなく日本でも追加接種が決まりましたが、日本も8ヶ月という期間の設定でした。
「日本もブースター接種開始へ」
https://minkara.carview.co.jp/smart/userid/3311343/blog/45469792/
この頃はまだデルタ株が流行していて、追加接種の至適時期についての知見は揃っていませんでしたが、WHOによる批判や米国が8ヶ月としたこと、日本ではまだ希望者全員の2回の接種が完了していなかったこともあって暫定的に8ヶ月と決められたのだと思います。
当時は自分も「ホントはもう少し早い方が良い」と書いてましたが、首相交代や総選挙、希望者全員の2回目接種すら終了していなかった状況でやむを得ないことだったと思ってました。
11月下旬になって南アからオミクロン株発生の情報が入り、12月になると英国など欧米各国でオミクロン株が猛威を奮い始めました。
「水際対策」が奏功した日本での流行は遅れましたが、所詮時間稼ぎに過ぎないのは最初からわかっていた話です。
11月末までに希望者への2回のワクチン接種を概ね終えた日本では、12月に入って医療関係者への追加接種が始められました。
ここまでは良かったのですが、重症化ハイリスクな高齢者などへの追加接種が始まらないまま新年を迎えてしまい、正月休み明けから日本でもオミクロン株が猛威を奮い始めてしまいました。
オミクロン株に対してワクチンは「感染予防」効果は低く、事実上重症化予防のためのツールでしかありません。
とはいえ、高齢者の免疫が期限切れとなる時期にオミクロン株流行が来てしまいました。高齢者等への追加接種を急ぐべきでしたが、岸田内閣の動きは遅れました。追加接種の時期を二回目接種後8ヶ月から6ヶ月へと短縮することを決めたのも1月になってからのことでした。
新型コロナ 3回目のワクチン接種 2回目との間隔短縮へ 厚労相 | 新型コロナウイルス | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220113/k10013429491000.html
65歳以上の高齢者が3000万人以上いて、現在までに追加接種を終えた人が我々医療従事者を含めて1000万人程度、一日100万人接種を達成出来ていない現状では高齢者の追加接種が終わるのは3月末になってしまいそうです。
新型コロナワクチンについて | 首相官邸ホームページ
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/vaccine.html
本来なら正月休み明け以降全力でワクチン接種を進め、今頃までにハイリスク群へのワクチン接種を済ませるべきでした。
オミクロン株の流行云々関係なく、冬になれば流行が再燃するのは予想されていたことです。
自分が「年明け以降が正念場」と書いたのは8/19です。
この当時はデルタ株全盛期、日本では追加接種の話題がまだ始まらない、全力で1〜2回目接種をやっていた時期です。それでも次の流行期は年明け以降の冬場になることは容易に想像できました。
それでも感染力がエグいオミクロン株でなければ、冬の流行も昨夏よりはましなレベルだと思ってました。
「緊急事態宣言解除へ」
https://minkara.carview.co.jp/smart/userid/3311343/blog/45497945/
オミクロン株の登場によりフェーズが変わり、ワクチン接種を含めた感染対策も最新情報を基に柔軟に変えていかなければならなかったのですが、岸田政権も厚労省も専門家達も対応できませんでした。
追加接種の時期を前倒しするチャンスだったのですが時期を逃しました。せっかく「水際対策」で時間稼ぎしたのに、その時間を有効に使えませんでした。
本来デルタ株よりも弱毒化していて重症化しにくいはずのオミクロン株てすが、母数が多いとはいえ日々の死者数は既に昨夏のデルタ株流行期より多くなってしまっています。
少し前のニュースですが、オミクロン株による死亡例の年齢中央値は87.5才だということです。高齢者が大部分であることがわかります。
オミクロン株の特徴が明らかに 重症化率は低いが短期間で重篤化 高齢者には脅威:東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/158067
追加接種前倒しをもう少し早く決断できていれば救えた命かもしれません。
冒頭に紹介した記事で河野氏は厚労省を批判されてますが、「8ヶ月」という数値には当初から大した科学的根拠はありませんでした。
ホントはもう少し早く実施したかったのですがWHOに文句言われるし米も8ヶ月としたし…っていう程度の話です。
オミクロン株の登場で柔軟な対応ができなかったことは批判の対象ですが、批判されるべきは厚労省よりもまずWHOです。
追加接種にテドロスとともにブレーキをかけたWHOの「主任科学者」スワミナサンという人物は、最近こんな寝ぼけたコメントを発してます。
WHO 世界はまだパンデミックの終息に至っていない - 2022年2月12日, Sputnik 日本
https://jp.sputniknews.com/20220212/who-10152632.html
テドロスとともに万死に値する人物です。
Posted at 2022/02/13 22:06:56 | |
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