
前回の記事で「ゼレンスキー政権はもう終わり」と書きましたが、ウクライナ軍の奮闘でロシアの苦戦も伝えられています。
こういう時は客観的な情勢分析はなかなか難しいですし、双方の「大本営発表」の信憑性は言わずもがなです。
事態の推移を見守るしかありません。
ロシア軍の侵攻が始まる前は威勢が良かったバイデン政権ですが、侵攻後は制裁の話以外はあまり威勢がよくありません。
第三次世界大戦や核戦争のリスクもある中、今日本や世界は何をしなければならないのか?
あまり建設的な意見、議論を見かけません。
まずは国連ですが、
ウクライナ侵攻への非難決議にロシアが拒否権、中国棄権 https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-un-idJPKBN2KV01Pだそうです。
国連憲章第27条には
「第6章及び第52条3に基く決定については、紛争当事国は、投票を棄権しなければならない。」
とありますが、この議決には適用されないようです。中国が棄権したというのは救いですが、これでは国連は役に立ちません。
中国による南シナ海の暗礁埋立・軍事基地化もそうてすが、核兵器と拒否権を保有している国連安保理常任理事国が堂々と国際法違反をしてしまったら国際秩序が成り立ちません。
「平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼」した上で成立している日本国憲法の前提が成立しないというのも言うまでもありません。
国連が役に立たないのであれば、日本も自国の特に安全保障領域での国益を第一に対応するしかありません。
まずは「平和国家」として双方に「即時停戦」を呼びかける行動を取るべきでしょう。
日本が停戦を訴えてもガン無視されるだけでしょうが、これは「建前と本音」のうちの「建前」部分ですので気にする必要はありません。世界平和のためのアクションを起こしたというアリバイだけで充分です。
その上で次に目指すのは「ロシアの弱体化」です。
今回の件でプーチンの味方はほとんどいなくなりました。ロシアがドンバス地方の分離独立を承認した際に同調したのはキューバ、ニカラグア、シリア、ベラルーシくらいです。
ウクライナの平和を願いたいのは山々ですが、北方領土問題を抱える日本をはじめ、西側諸国にとっては紛争が泥沼化し、ロシアが軍事的にも経済的にも政治的にも疲弊してくれた方が好都合です。
そのためにはウクライナへの軍事的、経済的支援は必須です。ロシアへの経済制裁が必要なのは言うまでもありません。
また今回「武力による国境線の変更は認められない」という第二次世界大戦以降の世界秩序の建前が崩壊してしまいました。
実は一昨年アルメニアとアゼルバイジャンとの間で争われた「ナゴルノ・カラバフ紛争」で既にその建前は崩壊してしまっていたのですが、今回再びそれが明確な物になってしまいました。
こうなると台湾や尖閣諸島での有事が益々現実味を帯びてきます。
日米同盟を軸とした集団安全保障体制を整えている日本と、どこの国とも軍事同盟を結んでいなかったウクライナとを同列で語るのはナンセンスですが、日本も防衛力強化が急務です。
防衛予算拡大に関しては国内には強固に反対する勢力もあるでしょうが、今回の事態を受けてそのような勢力には「親ロシア勢力」というレッテル貼りが可能になりました。
実際に日頃「反戦」「反核」「護憲」等を訴えていながら今回のロシアの行動を批判しない人々がいますが、そういう連中はすべて工作員だと決めつけてしまって良いでしょう。
将来の憲法改正に向けて、そのような勢力を駆逐することはどうしても必要になります。改憲を目指す日本の保守勢力はもっと頑張らなくてはなりません。
今回の事態を受けて西側諸国ももちろん軍拡にシフトするでしょう。キナ臭い世の中になってしまいましたが、仕方ありません。
Posted at 2022/02/27 06:54:00 | |
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