
6月18日に
「日銀に戦いを挑む無謀者達」という記事を上げました。
日銀が実施している「イールドカーブコントロール(YCC)」という政策が持続不可能だと判断したヘッジファンドが、日本国債の暴落(利回り上昇)を見込んで日本国債を空売りしているとの話でした。
欧米各国と比較して日本の消費者物価指数の上昇は低いレベルに抑えられ、決して「インフレ亢進」とは言えない状況で、「日本円を無限に調達出来る」日銀に対抗して日本国債を売り浴びせても勝ち目はない、素人目にも無謀なギャンブルにしか思えませんでした。
ファンドが大量に売り注文を出して一時的に国債価格が低下(利回り上昇)しても、日銀の「指値オペ」であっという間に買い取られて日本国債の価格は再びYCCのレンジ内に価格上昇(利回り低下)に戻るという事を何度か繰り返したものの、呆気なく勝負がつきました。
6月23日の記事で「心電図みたいなチャート」と評した10年物日本国債のチャートの状況でしたが、6月24日までで力尽きたのでしょうか?
今ではすっかりYCCのレンジ内に収まってしまってます(冒頭画像)。
もうとっくに勝負がついて終わった話だと思ってました。そんな中TBSが最後っ屁の変な報道をしたようです。
「日銀は必ず負ける」「物価はまだまだ上がる」頑なな日銀の政策は何をもたらすのか…【報道1930】(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/046e12767b471de58be99351548569f818589cdb
今の円安を予想して為替取引で大儲けしたのなら「おめでとうございます」っていう話ですが、そこで更に調子に乗って国債取引で日銀に勝負を挑んだなら「無茶しやがって…」としか思えません。
TBSもこんな恥晒しな番組を公共の電波使ってやらなくても良いのに、何やってるんでしょうか?意味がわかりません。
「あの日経」ですら、7月16日に日銀の勝利を認めざるを得ない記事を配信しています。
国債の決済不成立急増、「日銀VS海外勢」攻防映す: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO62675170V10C22A7EN8000/
そして、最初にこの無謀者達の話を記事にしたBloombergも日銀の勝利を認めざるを得なくなったようです。
YCC巡る攻防は日銀に軍配か、10年債利回りショートカバーで急低下 - Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-07-25/RFEUTIDWRGG001
ヘッジファンド等の投資家がリスク取って無茶をして大損したのは自己責任ですし、実際に行動を伴って主張していた意見でしたのでまだ立派です。
こういうネタを無責任に報じて日銀批判をしただけでなく、日本経済に悪影響を及ぼすような論を展開してきた各メディアは切腹物です。
ポジショントークなのか日本経済を貶めたい勢力の陰謀なのか唯の馬鹿なのかわかりませんが、私のような素人にまで馬鹿にされる程度の配信しか出来ない日本の経済報道のレベルの低さには閉口してしまいます。
Posted at 2022/07/27 06:33:01 | |
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