
先月
苦悩するバイデンという記事を上げましたが、国連安保理常任理事国である米中露英仏の5大国の各首脳は皆それぞれ国内事情が思わしくありません。
11月に予定されている中間選挙で下院が過半数割れすることが必至な情勢の米国民主党バイデン政権の件は先月の記事でも書きましたし、先日のペロシ下院議長訪台の件もこれと無関係でないことは明らかでしょう。
中国はというと不動産バブル崩壊からの不良債権問題が顕在化してるところに「ゼロコロナ政策」による経済の停滞が加わり、秋の全人代を前に波乱含みです。
ロシアはウクライナ侵攻の泥沼化という自業自得というか自滅ですし、英国はスキャンダル問題などでジョンソンが退陣に追い込まれたのもご承知の通りです。
そして2期目に入ったフランスのマクロン政権はというと、こちらも6月の下院選挙で与党が過半数割れしてしまい重要法案がなかなか議会通過しないという状況に追い込まれています。
二期目の仏マクロン氏苦戦 EU発言力にも影 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20220804-FGQY6ZBZWBP2BKRL3YJI5DK3CI/
それ以外でもドイツはロシアの天然ガスに依存して脱原発推進し始めた矢先のウクライナ問題発生で苦境に追い込まれてますし、欧米各国がインフレ対応に苦慮されているのは皆様ご承知の通りです。
一方で先の参議院選でも勝利し政権基盤が盤石になった岸田政権率いる日本は、インフレも低水準に抑えられ「一人勝ち」の様相です。
長期デフレの「デフレマインド」による需要の低迷が現在のような供給不足の状況にたまたまマッチしただけの話ですが、長期に渡り低迷していた日本の経済や国力が復活に向かう転機にもなり得る状況です。
第二次世界大戦での敗戦で大国の地位から脱落した日本が再び復活出来るまたとないチャンスが到来しております。
かつてバブル時代にも「冷戦終結」を受けてそのようなチャンスが訪れた事がありましたが、バブル崩壊と90年代の政治の混乱でチャンスを逃してしまいました。
その後民主党政権と東日本大震災でどん底まで落ち込んだ日本でしたが、今復活の大チャンスを迎えています。
第一次世界大戦の勃発を受けて元老・井上馨(冒頭写真)は「今回欧州大禍乱ハ日本国運ノ発展ニ対スル大正新時代ノ天佑ニシテ…」と語ったとされていますが、それに勝るとも劣らない好機を迎えた今、日本国、そして日本人が何をしなければいけないのか?
政治家や言論人だけでなく国民一人ひとりが考えていかなければならない問題です。
Posted at 2022/08/07 10:57:56 | |
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