
ブログ更新が滞りましたが、今回はこのニュースから…
OPECプラス、日量200万バレル減産で合意-米大統領「不要」 - Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-10-05/RJA9N8T0G1LI01
このところようやく鎮静化してきたと思っていた原油価格ですが、米国や欧州のインフレ亢進に対する利上げ等の金融引締め政策により景気後退懸念が広がり、先行きの需要減少を見込んでOPECプラスが減産を決めました。
これ自体は予想されていた話だったのですが、日量100万バレル程度と見込まれていた減産幅が倍の200万バレルということで…
案の定、原油価格が反転しました(冒頭画像)。
記事の中で$90/バレル位を目標…などと口走ってしまったナイジェリアのシルバ石油資源相の発言が伝えられていますが、このような発言は投機筋への恰好の餌になって市場を不安定化させる原因になりかねず不適切です。
また現在の為替の状況は米ドルが独歩高です。
米国を除き自国通貨安となってますので、ドル建て原油価格の下落はドル高で相殺されてました。
これは産油国も石油輸入国も同じです。
早まった、行き過ぎな減産を行なって原油価格が再度高騰すれば、米国のインフレがさらに亢進・長期化し、FRBの利上げの水準が上振れ、さらなるドル高を招く結果になります。
原油高→インフレ→ドル高
↓
自国通貨では原油バカ高
というスパイラルを加速させてしまえば、その後にやってくるであろう世界的な景気後退がより深刻なものへとなってしまうリスクが高まります。
目先の原油価格の暴落を止めたい産油国の意図は理解できますが、北半球が冬に向かい暖房需要が増えていく時期でもあり、今サプライズをともなう水準の減産は世界経済に深刻な影響を与える結果になりかねません。
そうなるともちろんその影響は産油国にも及びます。ちょっと拙いですね…
バイデンでなくても苦言の一つでも言いたくなります。
Posted at 2022/10/07 05:35:19 | |
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