
前回記事で話題にした日銀政策決定会合の件です。
20日の日銀政策決定会合後の黒田総裁の記者会見を自分は見ていませんが
(見てもどうせ理解できない…w)、リフレ派経済学者の田中秀臣氏が秀逸な解説動画を上げていますのでご紹介します。
日本銀行のサプライズ、金融政策修正の意味は?
https://youtu.be/i-6Zvhp74JY
理解するのはなかなか困難ですが、
「海外市場のボラティリティの上昇により社債発行時のスプレッドが広がり、企業の資金調達環境が悪化していたのを是正するため」に
「イールドカーブコントロールの許容金利変動幅を拡大した」
という趣旨のようです。
自分も素人ですので正しく理解できていない可能性が高いですが、結論として
金融政策を緊縮に転換した訳ではない
という話のようです。
もちろんマーケットがそのように理解したのかといえばそんなことはなかったからこそ金利上昇、円高、株安へと相場が動いたわけですが、時間経過とともにそれが修正されていくのかどうかは今後のマーケット動向を見ないことには何とも言えません。
動画の中で田中氏も指摘していますが、ここ最近の日本のイールドカーブは10年物付近でやや金利が低くなる「逆イールド」となっていました。田中氏がお話されているようにそこだけやや歪なイールドカーブなのは確かです。
Japan Government Bonds - Yields Curve
http://www.worldgovernmentbonds.com/country/japan/
米国のようにインフレが亢進して短期の金利が高く、将来の利下げを見込んで長期金利が低くなるようなイールドカーブとは全く異なりますが…
United States Government Bonds - Yields Curve
http://www.worldgovernmentbonds.com/country/united-states/
YCCについては6/23の記事で少し書きました。
「債券市場に介入するような政策」であるとしてYCC自体は好ましい政策ではない…とかつて書いた記憶があるのですが、どの記事であったか失念しました。もしかしたらこれまでにこのブログでそのような話をまだ書いていなかったかもしれませんが、個人的にはそう考えています。
国内のインフレが進んで金融政策を緊縮に転じる必要が生じた時に、日銀が国債の買入れを縮小し始めると金利上昇圧力が更に高まって景気をオーバーキルしてしまうリスクが高まりかねない…(という素人考え)からです。
田中氏も「個人的にはYCCには反対」とされ、現日銀審議委員の片岡剛士氏の発言を引用されていますが、その内容を正しく理解するだけの素養がないため、自分が片岡氏や田中氏と同意見なのかどうかはわかりません。
︙
それはともかく
前回の記事で黒田総裁が緊縮政策に転換したかのような解釈をして批判してしまった件については、「自分が不勉強でした」と謝罪・訂正しないといけないでしょう。
日銀の金融政策は俄勉強の素人に理解できるレベルを超越した領域に入ってきました。
しかしメディアが伝える論評などがこれを正しく理解して伝えきれるのか?その結果としてマーケットが良い方向に動いてくれるのか?というと、やっぱり悲観的にならずにはいられません。
でも、このことで
立憲民主党の某議員のように「利上げしろ!」って騒いでいたおバカさん達が黙ってくれるなら、それはそれで悪い話でもないのかもしれません。
Posted at 2022/12/21 00:21:28 | |
トラックバック(0)