
米下院のナンシー・ペロシ議長が台湾訪問をしてしまいました。
私人であれ公人であれ海外の人が何処を訪れようがその人、その国の自由です。その行動に対して言論で批判するのも自由ですが、その行動や言論には責任もともないます。
予想通り中国共産党は激しく反発しました。台湾を包囲するかのように多数の弾道ミサイルを含む実弾を用いた海上軍事演習を実施してます。
意外なことにペロシ氏のこの行動に対する批判的な論説が日本ではあまり展開されていません。
中共の強い影響を受けているとの噂もある日本のリベラルメディアは論評を控えてダンマリを決め込んでるようにも見えます。
前回の記事に書いたようにペロシ氏のこの行動はちょっと軽率ではないかと自分は感じてますが、どうも多数派の意見ではないようです。
一方で中共の顔色を伺ってビビった韓国政府は到着したペロシ氏を空港まで誰も迎えに行かず、しかも「夏休み中」と称して大統領との会談もセットしませんでした。
「中国の顔色を伺ったのではないか」 ペロシ下院議長 韓国では“冷遇”か | TBS NEWS DIG
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/115023
これはこれでどうかと思ってしまいますが、韓国らしいといえばらしいです。
今回の件でいわゆる「台湾有事」は机上だけの話ではなく現実のリスクになってしまったと自分は認識してます。
ペロシ氏の「挑発」に対する対応次第で習近平は中国共産党内部や国内での権力基盤を失います。中国という国ではその権力基盤を失うことは政治的のみならず物理的、生物学的な「死」に直結します。プーチンにしても同様ですが、自身の権力を維持するためには手段を厭わないのが権威主義国家のトップです。
自国の安全保障を日米安保に全面的に依存してしまっている日本としては、「台湾有事は日本有事」と腹を括るしかありません。
ウクライナではロシアがベラルーシと合同軍事演習を行なった後、そのままウクライナ侵攻に至りました。
今回の中国の軍事演習後直ちに台湾侵攻に至るとは考えたくはないですが、状況はちょっと洒落になっていません。
追記:こんなニュースも流れてきました。
中国のミサイル5発が日本のEEZに落下 | 共同通信 https://nordot.app/927888485075075072?c=49404987701575680
米中の挑発合戦に日本政府もデリケートな対応が求められます。
Posted at 2022/08/04 20:32:58 | |
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