
仕事がまあまあ忙しい中若干体調を崩したりしているうちに1月も下旬になってしまいました。たまにはブログ上げないと(^_^;)
元日にシリアの話題を出したので、とりあえず今回はこれで。
ご存知のように先代のハーフィズ・アサドから50年以上続いたアサド政権が呆気なく崩壊してしまいました。
冒頭画像は現在のシリアの勢力図ですが、昨年11月の勢力図はこうでした。
地図の色分けはこんな感じです。
ネタ元は
Live UA MAPさんからです。
今回アサド政権打倒を先導したのはハイアット・タハリール・アル・シャーム…
HTSと呼ばれる勢力です。
4年前のブログ記事では「シャーム解放機構」という日本語名で紹介しました。
元々は自由シリア軍(FSA)とかヌスラ戦線と名乗りアルカイーダに忠誠を誓っていた勢力ですが、ロシアとイランやヒズボラに支援されたアサド政権軍 シリア アラブ軍(SAA)の攻勢で一時はかなり弱体化しダマスカス周辺を含む支配エリアを失い、アサド政権側との停戦の際に武装解除させられた上で「人道回廊」と称する長距離バスでシリア北西部のイドリブに追いやられていました。
その後このグループは「アルカイーダとの関係を断絶した」とされていましたが実態はわかりません。
アルカイーダといえばサウジアラビアの国教である「ワッハーブ派」と呼ばれるイスラム教スンナ派の原理主義勢力です。湾岸戦争以降サウジアラビア国内に米軍等の「異教徒」の軍隊が駐留している事に憤慨して過激化、2001年の911のテロを実行したことはご存知の事と思います。
現在のHTSはそのようなテロ組織のイメージを払拭すべく必死ですが、元々は有象無象の軍閥の集合体であり今後どうなるのかは予断を許しません。
もちろん世界各国がHTSの「テロ組織指定」を解除しない限り日本を含めた国際社会からの経済制裁も解除されず、そのままでは国内経済を立て直してシリア国内を統治し続けるのは困難でしょう。
今後のシリア情勢については様々な解説がなされていますが、自分を含めシリア情勢を長年フォローしていた人々からは悲観的な意見が多いようです。
シリア情勢に影響を与え得るプレイヤーであるトルコ、ロシア、イラン、ヒズボラ、イスラエル、米軍を中心とした「有志連合」に参加している西側諸国、イスラム国(IS)、そしてシリア国内の各勢力であるHTS、シリア国民軍(SNA)、シリア民主軍(SDF)、アサド政権から厚遇されていたアラウィ派勢力…これらすべてに関して書こうと思うとなかなか大変です…
ということで今回はここまで…
Posted at 2025/01/23 18:19:23 | |
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