
先日、幌用油圧ポンプモータの交換を行いましたが、ひとつ疑問ができました。電気モータの方は何となく動作原理が分かる(電気科出てるのに何となくはまずい)のですが、油圧ポンプの部分が釈然としません。特に知らなくても困らないと言えばそれまでですが、DIYの楽しみのひとつは色々な技術を知る機会を得られる事だと思っています。
例えば、ボールジョイントなるものがスタビリンクに使われていることをDIYを始めて、初めて知りました。なるほど、関節のような動きを実現しているんだなぁと感激しました。ということで、今回も好奇心に誘われて、幌用油圧ポンプの謎に迫ってみました。ポンプに詳しい人は当然のように知っているかと思いますが、私には目から鱗です(この難しい感じはウロコと読みます)。ポンプに詳しくない人はぜひ、この先もお読みください。
まず、モータと油圧ポンプを切り離すと、モータ側にレンコンのように穴の開いた回転体がくっ付いてきます。その穴のひとつにスプリングに入ったロッドが刺さっています。モータに通電すると、当然ながらこのレンコンのような回転体が回転して、刺さっているロッドが円を描いて公転します。ここまでは、いいですよね?
こちらの写真は、油圧ポンプ側です。ボールベアリングが外周近くに配置されているのが見えるかと思います。また、中央近辺に小さい穴があります。この穴にモータ側に刺さっていたロッドが入って、油圧ポンプ側の回転体を回すことになります。ただ、油圧ポンプ側の回転体が回転して、どうしてポンプの働きをするのか解せないですよね?
この写真は油圧ポンプ側の回転体をモータ側に移した状態です。レンコンの上に油圧ポンプ側の回転体が乗っかっている形です。ここでこの回転体の中心部に丸ピンが出ているのが見えるでしょうか?実はこの丸ピンが油を運んでポンプの機能を実現しているらしいのです。
もう一度、油圧ポンプ側の回転体が油圧ポンプ側にある状態での写真です。丸ピンは見えませんが、回転体に対して放射線状に3個の丸ピンが刺さっていることをイメージしてください。油圧ポンプを実現するもう一つの鍵は、この写真を良く見ると分かります。なんと回転体の外側の空間が偏心しているのです。ベアリンクが描く円の中心と、回転体の中心がずれています。
モータが回転を始めると3本ある丸ピンが遠心力で回転体の外側に出っ張ってきます。ここで空間が偏心しているので、うまく油の通路を配置するとポンプとして油を運ぶことができるようになるという仕掛けです。これ、すごいですね?誰が考えたんでしょう。先人の知恵にはいつも感心させられます。
どうやらこのポンプは、ベーンポンプという方式のようです。言葉による説明は難しいですが、興味のある方は、
こちらのYoutubeビデオをご覧ください。一目瞭然です。
いやー、これでモヤモヤがスッキリしました。気分爽快!
なお、本文中の写真は以下のサイトから転載させて頂いています。
https://www.zpost.com/forums/showthread.php?t=1702020
なお、独自調査に基づく勝手な解釈なので、必要に応じてご自身で調査ください。
Posted at 2022/06/01 15:04:24 | |
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